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第4章 集まれ仲間達
女神サーシャエール -6-
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次に意識を取り戻した時は自力でだったけれど、下位階の精霊王達と契約した時以上の。
「やらかした感と言うより、やっちまった感だな、これは」
そう。
今なら分かる。
俺は、最初に精霊達と契約する時、既に選択肢を間違えていた。
“花キミ” のエルドレッド同様、精霊で満足しておけば良かったのに、ゲームのシナリオと外れたことをして、リリエンヌを救えなくなる不安を消すことが出来なかった俺は、必要以上に属性塊を回しまくることで、下位精霊→中位精霊→上位精霊と交渉権を上げまくって、まだ上がる数値にもっと上があるなら上げられるとこまで上げちまえ、とばかりに値をカンストしたことで、下位階の属性精霊とは言え、王との交渉権を手に入れてしまった。
それこそが、俺の手に入れた転生特典の裏技だとも気づかずに。
そして、カンストした癖に属性塊を回し続けることで、多少なりともレベルを上げることが出来ると知っていた俺は、何故、そんなことが可能なのかをツユ程も考えることなく……自分に設定されている隠し数値が存在する可能性を察することすらなく、使い続けて、目をつけられた。
[そうねぇ。正直言って、こんなに早く貴方が捕まっちゃうなんて、わたくしも思ってなかったわー?]
「…………サーシャエール……さま! サーシャエール様!」
ブッ込まれた情報の所為で、敬称がスッ飛んでしまったことに気づいた俺は、2回言い直して頭の中ある上書きされまくった代物の優先順位変更を図った。
[あらぁ。もう貴方の方が神々より位階は上なんだから、呼び捨てでいいのよー?]
くすくす笑いながら俺にそう告げるサーシャエール『様!』は、テーブルセットの前でお茶していた。
優雅極まりない佇まいである。
流石、女神。
それは、ちょっと置いといて。
「ヤメテ、サーシャエール『様!』せめて今世で死ぬまでは! 俺は俺のままエルドレッドとして生きて行きたいから!」
[ただでさえ、目をつけられてたのに、世界の謎を解いたりするから捕獲時期が早まったのよー?]
「捕獲って言わないで! いや、その通りなんだって今はもう分かるけども!」
後悔はしてない。
予定通り後悔はしてないんだけども、この、どうしようもないハマった感と打ち拉がれ感をどうしたらいいの、俺⁈
[そうねぇ。取り敢えず、先にエンディミオン達を助けてあげればいいんじゃないかしら?]
「あ! そうだよ、そもそもの目的それだって!」
俺のことなんざ、後、後!
orzみたいな体勢から起き上がった俺は、気を取り直した瞬間、ここが、この世界の管理界なことをすぐに感知した。
何でそんなことが出来るかっていうと?
まぁ、感覚的には、電車で居眠りしててパッと起きた時に今、どの辺りかすぐ分かる、とか熟睡してても1つ前の駅になると目が覚める、とか、そういう時の感覚に似てて「あ、ここか」って分かる感じかな。
それと同じように、俺が今いるのはここだからエンディ達が今居るのはこっちだな、っていうのも思い出す感覚を再現すれば、拾える。
便利。
色々ブッ込まれる契約前には、居眠り電車と同じ感覚で、次元や世界の位置を把握出来るなんて、欠片も思わなかったけど。
[それだけの力を持ってるのに、自分のことは後、なんて。そんなこと言っちゃうから “長” に契約書、持ってこられちゃったのよー?]
「しょうがないだろ⁈ 性分なんだよ! そうじゃなきゃ、特救なんか続かないよ!」
もう、突っ込まれること全部が事実と情報の擦り合わせでしかなくなった俺は、サーシャエール「様!」の言葉に訴えるように答えてから、狭間の国に取り残されてる3人の魂に「送還者魔法」をかけた。
アカン。
嫌ンなるくらい、使うべき魔法が分かって、しかも何の制限もなく使える。
息をするように、次元を隔てた所へ居る3人の魂が知覚出来て、そこに魔法を放てる。
その結果、どうなるのかもすぐ理解出来る。
溜息しかでない。
全能感とか、無双ヤッホー! とか全然思わない。
ただ、自分がそういう存在になったのだという事実と理解だけが実行によって認識出来た。
「俺 “花キミ” の世界に、戻っていいんです?」
[ “上” から不許可の通達は来てないし、貴方が本気で戻りたいと行動しても、躊躇のままにここへ残っても、わたくしに、それを止められる力はないわね]
俺の方が上になったからですよね、はい。
ダメだ……慣れない。
俺は、心の底から蔑むようなことをしでかしたヤツ以外を上から目線で見れない。
[そこは慣れて?]
「無理ぃ!」
[貴族として、庶民に接するようなものよ。貴方は貴族。わたくし達、神々は庶民]
「違和感しかないからぁ! 冠婚葬祭プラス出向で島根に居たことある俺に神々を下に見るとか、散々ぱらゲーム内でお世話になったサーシャエール『様!』に敬称略とか、元日本人として、オタクとして、自分で自分が看過出来ーん‼︎‼︎‼︎」
[キミ、理系のオタクさんだったけど、生き様は地味に体育会系男子だったものね]
「はい……」
上司や先輩にタメ語使えない系男子です。
今は “エルドレッド” で大分中和されたから相手が国王でも尊敬出来なきゃタメ語でもイケるようにはなったけど、隆之の時は絶対無理だった。
[貴方のそれ、魂レベルで刻んじゃうと直らないわよー?]
「そっスね。もう俺、魂の記憶を消す隔てる川に類する物は、契約の所為で通れなくなりましたしね」
おっかしぃなぁ。
俺、隆之だった頃、神も精霊も魔法も実際に見たことは1度もなかった筈なんだけど、何で死んで転生したら、こんなドップリ浸かるような羽目になったんだろ。
「やらかした感と言うより、やっちまった感だな、これは」
そう。
今なら分かる。
俺は、最初に精霊達と契約する時、既に選択肢を間違えていた。
“花キミ” のエルドレッド同様、精霊で満足しておけば良かったのに、ゲームのシナリオと外れたことをして、リリエンヌを救えなくなる不安を消すことが出来なかった俺は、必要以上に属性塊を回しまくることで、下位精霊→中位精霊→上位精霊と交渉権を上げまくって、まだ上がる数値にもっと上があるなら上げられるとこまで上げちまえ、とばかりに値をカンストしたことで、下位階の属性精霊とは言え、王との交渉権を手に入れてしまった。
それこそが、俺の手に入れた転生特典の裏技だとも気づかずに。
そして、カンストした癖に属性塊を回し続けることで、多少なりともレベルを上げることが出来ると知っていた俺は、何故、そんなことが可能なのかをツユ程も考えることなく……自分に設定されている隠し数値が存在する可能性を察することすらなく、使い続けて、目をつけられた。
[そうねぇ。正直言って、こんなに早く貴方が捕まっちゃうなんて、わたくしも思ってなかったわー?]
「…………サーシャエール……さま! サーシャエール様!」
ブッ込まれた情報の所為で、敬称がスッ飛んでしまったことに気づいた俺は、2回言い直して頭の中ある上書きされまくった代物の優先順位変更を図った。
[あらぁ。もう貴方の方が神々より位階は上なんだから、呼び捨てでいいのよー?]
くすくす笑いながら俺にそう告げるサーシャエール『様!』は、テーブルセットの前でお茶していた。
優雅極まりない佇まいである。
流石、女神。
それは、ちょっと置いといて。
「ヤメテ、サーシャエール『様!』せめて今世で死ぬまでは! 俺は俺のままエルドレッドとして生きて行きたいから!」
[ただでさえ、目をつけられてたのに、世界の謎を解いたりするから捕獲時期が早まったのよー?]
「捕獲って言わないで! いや、その通りなんだって今はもう分かるけども!」
後悔はしてない。
予定通り後悔はしてないんだけども、この、どうしようもないハマった感と打ち拉がれ感をどうしたらいいの、俺⁈
[そうねぇ。取り敢えず、先にエンディミオン達を助けてあげればいいんじゃないかしら?]
「あ! そうだよ、そもそもの目的それだって!」
俺のことなんざ、後、後!
orzみたいな体勢から起き上がった俺は、気を取り直した瞬間、ここが、この世界の管理界なことをすぐに感知した。
何でそんなことが出来るかっていうと?
まぁ、感覚的には、電車で居眠りしててパッと起きた時に今、どの辺りかすぐ分かる、とか熟睡してても1つ前の駅になると目が覚める、とか、そういう時の感覚に似てて「あ、ここか」って分かる感じかな。
それと同じように、俺が今いるのはここだからエンディ達が今居るのはこっちだな、っていうのも思い出す感覚を再現すれば、拾える。
便利。
色々ブッ込まれる契約前には、居眠り電車と同じ感覚で、次元や世界の位置を把握出来るなんて、欠片も思わなかったけど。
[それだけの力を持ってるのに、自分のことは後、なんて。そんなこと言っちゃうから “長” に契約書、持ってこられちゃったのよー?]
「しょうがないだろ⁈ 性分なんだよ! そうじゃなきゃ、特救なんか続かないよ!」
もう、突っ込まれること全部が事実と情報の擦り合わせでしかなくなった俺は、サーシャエール「様!」の言葉に訴えるように答えてから、狭間の国に取り残されてる3人の魂に「送還者魔法」をかけた。
アカン。
嫌ンなるくらい、使うべき魔法が分かって、しかも何の制限もなく使える。
息をするように、次元を隔てた所へ居る3人の魂が知覚出来て、そこに魔法を放てる。
その結果、どうなるのかもすぐ理解出来る。
溜息しかでない。
全能感とか、無双ヤッホー! とか全然思わない。
ただ、自分がそういう存在になったのだという事実と理解だけが実行によって認識出来た。
「俺 “花キミ” の世界に、戻っていいんです?」
[ “上” から不許可の通達は来てないし、貴方が本気で戻りたいと行動しても、躊躇のままにここへ残っても、わたくしに、それを止められる力はないわね]
俺の方が上になったからですよね、はい。
ダメだ……慣れない。
俺は、心の底から蔑むようなことをしでかしたヤツ以外を上から目線で見れない。
[そこは慣れて?]
「無理ぃ!」
[貴族として、庶民に接するようなものよ。貴方は貴族。わたくし達、神々は庶民]
「違和感しかないからぁ! 冠婚葬祭プラス出向で島根に居たことある俺に神々を下に見るとか、散々ぱらゲーム内でお世話になったサーシャエール『様!』に敬称略とか、元日本人として、オタクとして、自分で自分が看過出来ーん‼︎‼︎‼︎」
[キミ、理系のオタクさんだったけど、生き様は地味に体育会系男子だったものね]
「はい……」
上司や先輩にタメ語使えない系男子です。
今は “エルドレッド” で大分中和されたから相手が国王でも尊敬出来なきゃタメ語でもイケるようにはなったけど、隆之の時は絶対無理だった。
[貴方のそれ、魂レベルで刻んじゃうと直らないわよー?]
「そっスね。もう俺、魂の記憶を消す隔てる川に類する物は、契約の所為で通れなくなりましたしね」
おっかしぃなぁ。
俺、隆之だった頃、神も精霊も魔法も実際に見たことは1度もなかった筈なんだけど、何で死んで転生したら、こんなドップリ浸かるような羽目になったんだろ。
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