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第4章 集まれ仲間達

親だって色々言いたい。

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 室内の皆が、呆気に取られて父様を見詰める中、ずっとキョロキョロしていた顔が、俺をみつけて、くわっと見開かれた。

「エルドレッド! まさか、お前が王城の結界を!」

 言うと思った。

 俺は、無言のまま右手を左右にパタパタと振ってみせる。

「お前以外に私の作った結界を破れる者なぞいる訳なかろう⁈」
「とうさま。せかいはひろいんだよ? あるひとつぜん、とんでもスチャラカむすめが、かいはつした、むりくりゲートまどうぐで、おうじょうのけっかいに、かざあなあくことだってありえるんだから」
「どういう例えだ、それは⁈」
「例えではなくて事実ですわ、アセンカザフ魔法士団長。その不測の事態をたまたま居合わせた貴方の令息が防いでくれたのです。お陰で城の被害は結界以外ありません。陛下もわたくしも城に居た者達も皆、無事です。少し、落ち着きなさいな」

 俺と父様の不毛なやり取りを王妃様が途中から引き受けてくれて、父様の意識を俺から逸らしてくれた。

 感謝。

 ほんと、この国は王妃様の対応力の高さで保ってるよな。

「は、はあ……」
「スター。そもそもお前、どうやってこんな3歳児育て上げたんだ? 専属の教師は、まだつけとらんのだろう?」

 俺の言動が3歳児から逸脱しているのは認めるが、全責任を父様にブン投げるのは、どうなんだろうか?

 父様もきっと俺と同じように自分の所為にすんな、とか思ったんだろうな。

「つけとらんし、何でこんな風になったのかなんざ、私だって知らんわ!」

 国王のした質問にそう反論したと思ったら。

「高熱でブッ倒れた後、起きてきたと思ったらイキナリ妙なことをし始めて、気がついたら称号持ちになっとって、いつの間にやら六精霊王と契約済ませてこんなヤツになっとっただけだ!」

 立て板に水の如し状態で、俺が前世の記憶を取り戻してからの行動を綺麗に並べ立ててくれた。

「大体な! それを言ったらローのトコだって、セツのトコだって、お前のトコだって十分おかしいだろうが!」

 因みに父様の言う「ロー」というのは、ダンディイケパパこと、ローヴァイン・ランドリウス公爵閣下。

 言わずもがな、この国の王室暗部を取り仕切る人物であり、アリューシャとフランソワーヌの父でもある。

 「セツ」というのは、セッツリナーレ・クウェンティ侯爵閣下。

 この国の宰相閣下であり、マックスの父でもある。

 そして、お前と言われた国王にかかっている存在は、勿論、エンディミオン殿下のことだな。

 リリエンヌはクソオヤジより寧ろ、亡くなっているエーデルリット様の方が、才能の理由になってるからか、ここで名前は上がらなかった。

「コイツらの世代の子供達は、どいつもこいつも可哀想なことになるだろうな! 称号持ちとプレ・デビュタントの時から比べられて育つとか、同情しかないわ!」

 うん。

 ごめん、父様。

 それ、もう時期、2人増えるから。

 虚な目を上に向かって投げていたら、わざわざ、その俺の視界に入るよう、光の精霊が文字書きしてきた。

『警告!』
『空間干渉魔力波を感知。ゲート魔法使用痕跡有り!』
「……とうさま。くるよ? おうじょうのけっかいに、かざあなあけたげんいんが」
「⁈」

 俺の言葉に父様がまた、凄い目をして周囲をキョロキョロし始めた。

 魔力探知くらい、横着しねぇで使おうや、父様。

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