32 / 124
第3章 謎な扉のその先に
世界のことを
しおりを挟む
やがてウインドウさんのVer.UPが終了し、この消失点が存在するレベルの壁天井一杯に詰め込まれている本の群れ……ライブラリーらしき物をギュギュッと取り込んでくれたことを。
【ライブラリーのインストールが完了しました】
の、表示で知る。
これでどれだけのことをこのウインドウさんで教えてくれるようになったのかは、分からないけれど、少なくとも分かんないことだらけの俺よりは、きっと知識が一杯ある筈。
「教えてくれ。この世界は、俺が前世で住んでいた所のように “星” ……何処かの惑星上にあるのか?」
【YES, 惑星サーナタリオスに存在する7つの大陸、その1つであるセルリオ大陸上にあります】
「では、セルリオ大陸について教えてくれ」
【YES, 惑星サーナタリオスのald15.7pec(緯度36度)、artw41.5pec(経度95度)に存在する大陸です。総面積41,480,000helz(約95,000,000k㎡)、昨日までの存在国数47ヶ国、現在存続国数12ヶ国です】
(うわぁっ……たった1日で減ったなぁ)
【東西にも南北にも広い大陸であり、存在種族も他の大陸に比べて種類豊富なのが特徴。現在、虫人による全方位無差別侵略行為により大陸全土が戦禍の只中にあります】
「被害状況を地図にして出せるか?」
【YES】
俺の求めに従って、ウインドウさんが左側の何も置いていない壁に大きく地図を出してくれた。
赤が虫人達の侵略終了地域、まだ頑張って防衛している国は青で表示されているのが、右側にある凡例の所でわかる。
さっきの説明通り大陸上は、ほぼ真っ赤っか状態で、これが戦略シミュレーションや陣取りゲーム系ならこっから逆転するの無理ゲーじゃね? と判断する人間が圧倒的な気がした。
……逆に燃える人も居そうだけど。
とにかく侵略スピードが尋常じゃなく早い。
「この世界に空を飛ぶ乗り物はあるか?」
【NO】
「では、それに相当する魔法や種族特性で飛行可能な者、またはその代替え手段に成り得る物体や生物はいるか?」
【YES, 魔法は自身に空を飛ぶ力を発現させる飛翔魔法が存在します】
やっぱ魔法だとあるんだ。
【種族特性としては、翼や羽根がある生物が存在しますが、ごく1部、滑空はできても飛べない種が半人種、多様種に確認されています】
そうね。
滑空は出来ても飛べないもんね、蜚蠊って。
【物体としては反重力鉱物が存在していますが、まだ発見されていません】
未発見鉱物ぅー。
何となくだけど王政政治な国が最低でも47ヶ国中、3ヶ国ある訳で、航空機に該当する物がないくらいの文明レベルっていうと地球で言うとこの産業革命前だな。
機械化が殆ど進んでない系かな?
下手すりゃ大航海時代的なものすら来てない可能性があるし?
……もしかするとアレかな?
石炭とか石油とかと一緒で、この反重力鉱物っていうのが発見されると一気に文明が進んだりするんだろうか?
知ることによって新たな謎が発生する、辞典辞書盥回しイタチごっこに陥ってるような気がヒシヒシとしながら、俺は質問することの優先順位を頭の中で整理し直していた。
【ライブラリーのインストールが完了しました】
の、表示で知る。
これでどれだけのことをこのウインドウさんで教えてくれるようになったのかは、分からないけれど、少なくとも分かんないことだらけの俺よりは、きっと知識が一杯ある筈。
「教えてくれ。この世界は、俺が前世で住んでいた所のように “星” ……何処かの惑星上にあるのか?」
【YES, 惑星サーナタリオスに存在する7つの大陸、その1つであるセルリオ大陸上にあります】
「では、セルリオ大陸について教えてくれ」
【YES, 惑星サーナタリオスのald15.7pec(緯度36度)、artw41.5pec(経度95度)に存在する大陸です。総面積41,480,000helz(約95,000,000k㎡)、昨日までの存在国数47ヶ国、現在存続国数12ヶ国です】
(うわぁっ……たった1日で減ったなぁ)
【東西にも南北にも広い大陸であり、存在種族も他の大陸に比べて種類豊富なのが特徴。現在、虫人による全方位無差別侵略行為により大陸全土が戦禍の只中にあります】
「被害状況を地図にして出せるか?」
【YES】
俺の求めに従って、ウインドウさんが左側の何も置いていない壁に大きく地図を出してくれた。
赤が虫人達の侵略終了地域、まだ頑張って防衛している国は青で表示されているのが、右側にある凡例の所でわかる。
さっきの説明通り大陸上は、ほぼ真っ赤っか状態で、これが戦略シミュレーションや陣取りゲーム系ならこっから逆転するの無理ゲーじゃね? と判断する人間が圧倒的な気がした。
……逆に燃える人も居そうだけど。
とにかく侵略スピードが尋常じゃなく早い。
「この世界に空を飛ぶ乗り物はあるか?」
【NO】
「では、それに相当する魔法や種族特性で飛行可能な者、またはその代替え手段に成り得る物体や生物はいるか?」
【YES, 魔法は自身に空を飛ぶ力を発現させる飛翔魔法が存在します】
やっぱ魔法だとあるんだ。
【種族特性としては、翼や羽根がある生物が存在しますが、ごく1部、滑空はできても飛べない種が半人種、多様種に確認されています】
そうね。
滑空は出来ても飛べないもんね、蜚蠊って。
【物体としては反重力鉱物が存在していますが、まだ発見されていません】
未発見鉱物ぅー。
何となくだけど王政政治な国が最低でも47ヶ国中、3ヶ国ある訳で、航空機に該当する物がないくらいの文明レベルっていうと地球で言うとこの産業革命前だな。
機械化が殆ど進んでない系かな?
下手すりゃ大航海時代的なものすら来てない可能性があるし?
……もしかするとアレかな?
石炭とか石油とかと一緒で、この反重力鉱物っていうのが発見されると一気に文明が進んだりするんだろうか?
知ることによって新たな謎が発生する、辞典辞書盥回しイタチごっこに陥ってるような気がヒシヒシとしながら、俺は質問することの優先順位を頭の中で整理し直していた。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる