水樹

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きれいな髪

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あなたに触れたい。
その思いに気づいてしまったら、もう戻れない。
僕は、いつしかあなたを目で追ってしまっていた。
あなたはいつも窓際に座り、柔らかな風があなたのきれいな髪を揺らしていた。
そんな姿に目を奪われていた。
いつか僕が彼女に触れられる日が来るだろうか。

あなたに触れたい。そう願った日から何年たったか。
今、僕のとなりにはきれいな髪がなびいている。
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