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第2章~2回目の小学生~
第15話Part.5~東亜が住んでたオンボロアパートとは訳が違うぜ!~
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【1メラー=1m
1スクーレメラー=1㎡】
2人で会話しているとあっという間に学園都市シェーベリーに到着した。まずは寮の方へ荷物を置きに行きたいところだ。まず先にエレナの入る寮の方へ向かうことにした。相変わらずエレナは恐縮しきりな様子だった。
彼女の入る寮は五等級女子寮。シェーベリー戦闘大学校で1番ランクが低い寮で、寮費は奨学金で賄えるので金銭的に余裕がない者たちは大体五等寮に入っている。低ランクとは言っても最高クラスの学校施設の寮なので俺が東亜として生きていた頃住んでいた1Rのボロアパートよりは遥かに大きく綺麗な建物になっている。
「あ、ありがとうございました。助かりました。」
「構わないよ。同じ方に向かってたしほとんど強引に誘ったようなもんだし。それに同じ学校の知人が早くもできてありがたいしね。それじゃあ今度は学校で。同じクラスになるかは分からないけど。」
「はい。ありがとうございました。」
俺は再び馬車に乗って俺が入る男子寮へと向かう。窓を開けて後ろを見てみるとまだエレナは頭を下げていた。このまま見えなくなるまで下げているつもりだろうか?丁寧なのは良いけど別にそこまでしなくてもと俺は思いながら窓を閉めて本を読み進めた。
俺の入る男子寮は二等級の男子寮。さすがに地方の子爵家程度では一等級の寮に入居できなかったようだ。しかし五等でもそれなりの建物だったのだから二等ともなれば相当豪華であろうことは容易に想像は付く。
二等級の寮は学校にかなり近い所に建てられており、直ぐに登校できるので寝坊助な俺にも安心な場所と言えるかもしれない。
御者が俺の入る寮が見えてきたことを知らせてきた。俺は窓を開けて寮を見てみると、めちゃくちゃ大きな建物が目に飛び込んできた。5階建ての建物で端から端までが数百メラーはありそうだ。奥行きの方はまだ見えないがおそらくそちらも数百メラーぐらいあるのではなかろうかと思える。
玄関口から寮内部への扉までは50メラーほどある。おそらく馬車などが入る為、混雑しないようにしているのだろうと思う。
寮内部に入るとしっかりと手入れされた中庭があった。噴水と芝生のシンプルな作りだったが、中庭の部分だけ天井が無いので、晴れの日はここで日向ぼっこでもしながら本を読むと気持ちいいかもしれない。
さて俺が入る部屋は5階の501号。しかし俺たちは荷物を持ってきている。これを全て上げなければならない。今俺が連れているのは御者と騎士たち。その辺りは全く考えていなかったので結局彼らに荷物を上げてもらうことになった。
幸い大荷物はほとんど無かったのでまだマシとも言えたが、それでも重労働だ。俺も昔は引っ越しのアルバイトや荷物上げのアルバイトをしたことがあったが、地獄のようだった。機械が使えてもそう思ったのだから、機械無しの彼らはもっとキツかっただろう。
俺は同行した皆に労いの言葉を掛ける。こういったところでフォローがあるのと無いのでは大きな差があると思う。少なくとも俺はそうだ。
同行の騎士や御者はシェーベリーの宿で一泊してからリール・ア・リーフのロートリース家に戻るので、そのまま宿へ直行していった。
俺も自分の部屋に一先ず入ろうと501号室に入った。中は広く100スクーレメラーほどある。もちろんロートリース家邸宅はもっと広いが、俺の部屋という括りならさすがにこんなに広い部屋では無かった。
ベッドルームやリビングルーム、更にはいくつかの部屋があり、こんなに部屋があってもうまい事使いきれねえぞと思うくらいだった。
まあ客人を呼んだときに泊まってもらったり控えて貰ったりはできるなと、呼ぶかどうかも分からない客のことを思ったが、結局は呼ばなさそうだなと思った。
ここからはもうロートリースの人間は居ない。東亜として生きていた頃も大学からはずっと1人暮らしをしていたので慣れているはずだが、やはり12年も家族と暮らしていると周囲に誰も居ないという状態に少し戸惑う部分もある。
まだ学校に通うので丸々自分の時間というわけではないが、自由時間が増えたというのも事実。俺はワクワクする気持ちの方が大きくなってきているのも事実だった。
1スクーレメラー=1㎡】
2人で会話しているとあっという間に学園都市シェーベリーに到着した。まずは寮の方へ荷物を置きに行きたいところだ。まず先にエレナの入る寮の方へ向かうことにした。相変わらずエレナは恐縮しきりな様子だった。
彼女の入る寮は五等級女子寮。シェーベリー戦闘大学校で1番ランクが低い寮で、寮費は奨学金で賄えるので金銭的に余裕がない者たちは大体五等寮に入っている。低ランクとは言っても最高クラスの学校施設の寮なので俺が東亜として生きていた頃住んでいた1Rのボロアパートよりは遥かに大きく綺麗な建物になっている。
「あ、ありがとうございました。助かりました。」
「構わないよ。同じ方に向かってたしほとんど強引に誘ったようなもんだし。それに同じ学校の知人が早くもできてありがたいしね。それじゃあ今度は学校で。同じクラスになるかは分からないけど。」
「はい。ありがとうございました。」
俺は再び馬車に乗って俺が入る男子寮へと向かう。窓を開けて後ろを見てみるとまだエレナは頭を下げていた。このまま見えなくなるまで下げているつもりだろうか?丁寧なのは良いけど別にそこまでしなくてもと俺は思いながら窓を閉めて本を読み進めた。
俺の入る男子寮は二等級の男子寮。さすがに地方の子爵家程度では一等級の寮に入居できなかったようだ。しかし五等でもそれなりの建物だったのだから二等ともなれば相当豪華であろうことは容易に想像は付く。
二等級の寮は学校にかなり近い所に建てられており、直ぐに登校できるので寝坊助な俺にも安心な場所と言えるかもしれない。
御者が俺の入る寮が見えてきたことを知らせてきた。俺は窓を開けて寮を見てみると、めちゃくちゃ大きな建物が目に飛び込んできた。5階建ての建物で端から端までが数百メラーはありそうだ。奥行きの方はまだ見えないがおそらくそちらも数百メラーぐらいあるのではなかろうかと思える。
玄関口から寮内部への扉までは50メラーほどある。おそらく馬車などが入る為、混雑しないようにしているのだろうと思う。
寮内部に入るとしっかりと手入れされた中庭があった。噴水と芝生のシンプルな作りだったが、中庭の部分だけ天井が無いので、晴れの日はここで日向ぼっこでもしながら本を読むと気持ちいいかもしれない。
さて俺が入る部屋は5階の501号。しかし俺たちは荷物を持ってきている。これを全て上げなければならない。今俺が連れているのは御者と騎士たち。その辺りは全く考えていなかったので結局彼らに荷物を上げてもらうことになった。
幸い大荷物はほとんど無かったのでまだマシとも言えたが、それでも重労働だ。俺も昔は引っ越しのアルバイトや荷物上げのアルバイトをしたことがあったが、地獄のようだった。機械が使えてもそう思ったのだから、機械無しの彼らはもっとキツかっただろう。
俺は同行した皆に労いの言葉を掛ける。こういったところでフォローがあるのと無いのでは大きな差があると思う。少なくとも俺はそうだ。
同行の騎士や御者はシェーベリーの宿で一泊してからリール・ア・リーフのロートリース家に戻るので、そのまま宿へ直行していった。
俺も自分の部屋に一先ず入ろうと501号室に入った。中は広く100スクーレメラーほどある。もちろんロートリース家邸宅はもっと広いが、俺の部屋という括りならさすがにこんなに広い部屋では無かった。
ベッドルームやリビングルーム、更にはいくつかの部屋があり、こんなに部屋があってもうまい事使いきれねえぞと思うくらいだった。
まあ客人を呼んだときに泊まってもらったり控えて貰ったりはできるなと、呼ぶかどうかも分からない客のことを思ったが、結局は呼ばなさそうだなと思った。
ここからはもうロートリースの人間は居ない。東亜として生きていた頃も大学からはずっと1人暮らしをしていたので慣れているはずだが、やはり12年も家族と暮らしていると周囲に誰も居ないという状態に少し戸惑う部分もある。
まだ学校に通うので丸々自分の時間というわけではないが、自由時間が増えたというのも事実。俺はワクワクする気持ちの方が大きくなってきているのも事実だった。
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