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第2章~2回目の小学生~
第14話Part.6~カフェなんかどうスかねえ……~
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始まるまで2人で雑談している時、ペティが1つ相談してきた。どうも彼女はシェーベリーで1軒お店を任されることになるらしいのだが、今のところ良いアイデアが浮かんでいないらしい。
フィオーニ家のシェーベリーにおける流通の元締めはペティと共にシェーベリーへ赴く彼女の兄が勤めるそうなので、小売か何かをするようだが何を扱うかというところで考えが纏まっていないようだ。
本当ならば何度かシェーベリーに赴いてその土地を視察しておきたいところだったようだが、学校があるためまだシェーベリーに行った事は無く、とりあえずいくつか候補を上げて現地に赴いてからしっかり纏めたいそうだ。
それで実際にシェーベリーに行った事があり、来年度からは実際にシェーベリーで暮らす俺に相談してみたようだ。アメリア、マリア、アリアの3人にも聞いていて3人からもいくつかの案は出たようだが、案は1つでも多い方が良いということなのだろう。
「そういえばカーフィー専門のお店ってあるのかな?」
「カーフィーですか?ほとんど無いと思います。多分北方のお方はカーフィー自体知らない方も居ると思います。」
「へぇ~。」
俺は少し考えてみて、そういえばリール・ア・リーフでは酒場や飯屋はあるのに、現代日本で言うところの喫茶店やカフェといった形態の店を見たことが無い事を思い出したのでそれについてペティに聞いてみる。
ペティ曰くカーフィー自体の歴史は浅く、更には南国のビリジー国、カーフ国といった国ぐらいでしか栽培できないようで、南国にほど近い地理のリール・ア・リーフがほとんどの輸出相手となっていて、同じグレイティス王国でも北方の人間はカーフィー自体知らない者も多いらしい。
「じゃあカーフィーやお菓子、軽食を出すような飲食店はどうかな?」
「いいかもしれません!」
俺の提案というか昔暮らしていた世界の形態をほとんどそのまま出してみたが、とりあえずの案としては好感触だったようだ。
少しカフェの構想で盛り上がっていたところで俺たちと同じテーブルに座る2組の内の1組がやってきた。男の方はルーク。当然知った顔だ。そして女子の方はリータ・アヴォット。話した事も同じクラスになったことも無い女子だが、学年でかわいい女子の話題が出る時は大抵名前が挙がっていたので、顔と名前は一致していた。
「ペティさんにファンデン。随分盛り上がってるけど?」
ルークが雑談で少し盛り上がっている俺たちにどうかしたのかと尋ねてくる。俺はルークに内容を話そうかと思ったが、勝手に言っても良いものかと思ったのでペティに目配せをした。ペティも俺の視線に気づきニッコリと笑った。
「ペティさんがシェーベリーでお店を出すことになったんだけど、どんな店にするかって話だよ。」
「へぇ~。どんなお店ですの?」
俺が話を続けるとルークよりも先にリータの方が食いついてきた。俺はそれに対してまだ決まっていないと前置きしたうえで、カフェとかいいんじゃないかと提案したことを話した。
それに対する食いつきはそんなに大きくはなかったが、たしかにカフェのような形態の店は見たことはないという部分ではルークもリータも「たしかに。」と同意した。
そしてもう1組も案内されてきた。男の方はダニー。こちらも俺の友人。そして女子の方はマーヤ・ガルシア、らしい。彼女も同じクラスになったことも話した事も無く、特に関りがなかったため名前を知らなかった。
「カーフィーとお菓子かあ……。ペティさんのお家で食べたあのお菓子は美味しかったからなあ~。」
「え?ホントに!ウフフフフ。」
この2人もカフェの話を聞いて、食いしん坊のダニーはリール山の戦いの研究打ち上げの時に食べたお菓子を思い出してニコニコし、そしてパートナーのマーヤはダニーの言葉を聞いて羨ましそうに笑う。どうやらこの2人は食いしん坊という点で一致している仲良しらしい。
カフェの話で3組盛り上がっていたその時、遂にペイツが始まる時間になったようで、このペイツを取り仕切る役割の初老の男が姿を現した。
フィオーニ家のシェーベリーにおける流通の元締めはペティと共にシェーベリーへ赴く彼女の兄が勤めるそうなので、小売か何かをするようだが何を扱うかというところで考えが纏まっていないようだ。
本当ならば何度かシェーベリーに赴いてその土地を視察しておきたいところだったようだが、学校があるためまだシェーベリーに行った事は無く、とりあえずいくつか候補を上げて現地に赴いてからしっかり纏めたいそうだ。
それで実際にシェーベリーに行った事があり、来年度からは実際にシェーベリーで暮らす俺に相談してみたようだ。アメリア、マリア、アリアの3人にも聞いていて3人からもいくつかの案は出たようだが、案は1つでも多い方が良いということなのだろう。
「そういえばカーフィー専門のお店ってあるのかな?」
「カーフィーですか?ほとんど無いと思います。多分北方のお方はカーフィー自体知らない方も居ると思います。」
「へぇ~。」
俺は少し考えてみて、そういえばリール・ア・リーフでは酒場や飯屋はあるのに、現代日本で言うところの喫茶店やカフェといった形態の店を見たことが無い事を思い出したのでそれについてペティに聞いてみる。
ペティ曰くカーフィー自体の歴史は浅く、更には南国のビリジー国、カーフ国といった国ぐらいでしか栽培できないようで、南国にほど近い地理のリール・ア・リーフがほとんどの輸出相手となっていて、同じグレイティス王国でも北方の人間はカーフィー自体知らない者も多いらしい。
「じゃあカーフィーやお菓子、軽食を出すような飲食店はどうかな?」
「いいかもしれません!」
俺の提案というか昔暮らしていた世界の形態をほとんどそのまま出してみたが、とりあえずの案としては好感触だったようだ。
少しカフェの構想で盛り上がっていたところで俺たちと同じテーブルに座る2組の内の1組がやってきた。男の方はルーク。当然知った顔だ。そして女子の方はリータ・アヴォット。話した事も同じクラスになったことも無い女子だが、学年でかわいい女子の話題が出る時は大抵名前が挙がっていたので、顔と名前は一致していた。
「ペティさんにファンデン。随分盛り上がってるけど?」
ルークが雑談で少し盛り上がっている俺たちにどうかしたのかと尋ねてくる。俺はルークに内容を話そうかと思ったが、勝手に言っても良いものかと思ったのでペティに目配せをした。ペティも俺の視線に気づきニッコリと笑った。
「ペティさんがシェーベリーでお店を出すことになったんだけど、どんな店にするかって話だよ。」
「へぇ~。どんなお店ですの?」
俺が話を続けるとルークよりも先にリータの方が食いついてきた。俺はそれに対してまだ決まっていないと前置きしたうえで、カフェとかいいんじゃないかと提案したことを話した。
それに対する食いつきはそんなに大きくはなかったが、たしかにカフェのような形態の店は見たことはないという部分ではルークもリータも「たしかに。」と同意した。
そしてもう1組も案内されてきた。男の方はダニー。こちらも俺の友人。そして女子の方はマーヤ・ガルシア、らしい。彼女も同じクラスになったことも話した事も無く、特に関りがなかったため名前を知らなかった。
「カーフィーとお菓子かあ……。ペティさんのお家で食べたあのお菓子は美味しかったからなあ~。」
「え?ホントに!ウフフフフ。」
この2人もカフェの話を聞いて、食いしん坊のダニーはリール山の戦いの研究打ち上げの時に食べたお菓子を思い出してニコニコし、そしてパートナーのマーヤはダニーの言葉を聞いて羨ましそうに笑う。どうやらこの2人は食いしん坊という点で一致している仲良しらしい。
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