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序章~学校へ行く準備をしよう!~
第1話Part.3~ゲッ!会いたくねえアイツの登場だ!~
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アリアもエレナも別の買い物があるようなので俺たちは服飾店の入り口で別れた。俺を待っていたラビーに「お待たせしました。」と声を掛ける。そしてさっき貰って来た制服が入った箱を荷車に乗せて次の場所へ行くことにした。
次に行くのは武器店。戦闘学校なので当然武術の授業があり、その際に木で出来た模造の武器を使用するのでそれを買いに行く。大体の物は自前で揃っているのだが、最近長剣型の模造剣が折れてしまったのだ。
武器屋は服飾店の近くにある。武器は赤いレンガ造りの建物だ。中に入るとこちらは様々な武器が壁に立てかけられていた。特に短めの剣が多く、特に安価な剣は鞘に納められた状態で樽に突っ込まれているような状態のものもあった。
俺が買うのは長剣型の模造剣。俺は模造剣の置かれた場所を探すと、武器屋内の端の方にあることが分かった。俺はそちらに足を向ける。
模造武器の場所も2人ほど人が居る。俺が前を向いているその2人の方へ足を向けると1人、背の高い方の男がこちらを振り向いてきた。
「ゲッ。」
「て、てめえは!」
このシェーベリー戦闘大学校の生徒で最も会いたくない生徒に会ってしまった。今振り向いた背の高い男は大公家の1つ、フルーレ家の御曹司であるバルフォア・フルーレ・ドーラ・アヴァカン。
入学試験の日に絡まれ、武術の試験にかこつけて俺を痛めつけようとしてきたのを返り討ちにして以来の再会だったが、絶対どう考えても俺に良い感情を持っているわけがない。できれば会う回数を減らしておきたい相手だったのだが、こんな所で会ってしまうとは思ってもみなかった。
「で、殿下……ご機嫌麗しゅう……。」
「てめえの面ァ見て麗しいわけねえだろうが!」
「アハハ……申し訳ございません。」
「今、殿下は学校で使用される武器の選定中だ!さっさと消えるんだな!」
会ってしまったものは仕方がない。俺は一応挨拶してみたのだが明らかに憎悪の表情で吐き捨てられる。そして隣の小柄な男。コイツも試験の時に一緒に居たバルフォアの側近のような腰巾着のような男。相変わらずバルフォアにくっついて付いて来ているようだ。
まあ消えろと言われたので俺は退散することにしよう。俺だってできれば会いたくなかったし話したくもないんだ。腰巾着の言葉をありがたく受け取り「アハハ……申し訳ございません。それでは失礼します。」と言って別の場所へ行こうとしたのだが
「おい待てや。てめえも合格したことは分かってる。てめえは必ずぶっ殺してやるからな。覚えておけ。」
引き留められて詰め寄られてしまった。バルフォアも身長が高いが俺よりは少し小さいので下から所謂メンチを切るといった体勢で睨みつけられた。
まあ当然のことだが相当恨まれている。俺としては全く謝る理由などないがこの男としては試験前の小競り合いでは俺が謝罪をすべきと考えているようだし、俺は俺であのやり取りで相当頭に来ていたとはいえ試験で過剰なほどに屈辱的に倒してしまった。
まったくもって面倒な奴に目を付けられてしまった。だが一応は店の中で暴れるほど馬鹿ではないらしい。睨みつけられてすごまれるだけで一応は解放された。
奴が武器を選ぶまでは適当に時間を潰すしかない。他にも回る場所があるので早く買いたいのだがアイツは中々これというものが見つからないようだ。しっかりと1つ1つ厳選していく。稽古用のものとはいえ自分で使用する武器はしっかり選びたいようだ。
そういったところは破剣公の子孫らしいと思えるのだが如何せんあの言動だ。好きになりようがない。
やっと選んだようで模造剣の場所から離れたバルフォア。俺はやっと選べるとため息をついてからそちらへ行く。俺は長剣のみを買い求めに来たので長剣を選び出す。どれも形はほとんど同じだが、木のどの部分で作ったかによっても折れやすさや重さなどが違ったりする。
俺も1つ1つ持って確かめる。重さはそこそこ重めで構わない。木目があると折れやすいので木目の有無を確かめ、重心は持ち手側に近いかどうかを確かめ、1本の剣を選んで購入した。
それなりに良いものを選べたと思う。模造剣とはいえそのまま持ち歩くのは少し危ない気がするので店の人に布に包んでもらってから店を出た。
次に行くのは武器店。戦闘学校なので当然武術の授業があり、その際に木で出来た模造の武器を使用するのでそれを買いに行く。大体の物は自前で揃っているのだが、最近長剣型の模造剣が折れてしまったのだ。
武器屋は服飾店の近くにある。武器は赤いレンガ造りの建物だ。中に入るとこちらは様々な武器が壁に立てかけられていた。特に短めの剣が多く、特に安価な剣は鞘に納められた状態で樽に突っ込まれているような状態のものもあった。
俺が買うのは長剣型の模造剣。俺は模造剣の置かれた場所を探すと、武器屋内の端の方にあることが分かった。俺はそちらに足を向ける。
模造武器の場所も2人ほど人が居る。俺が前を向いているその2人の方へ足を向けると1人、背の高い方の男がこちらを振り向いてきた。
「ゲッ。」
「て、てめえは!」
このシェーベリー戦闘大学校の生徒で最も会いたくない生徒に会ってしまった。今振り向いた背の高い男は大公家の1つ、フルーレ家の御曹司であるバルフォア・フルーレ・ドーラ・アヴァカン。
入学試験の日に絡まれ、武術の試験にかこつけて俺を痛めつけようとしてきたのを返り討ちにして以来の再会だったが、絶対どう考えても俺に良い感情を持っているわけがない。できれば会う回数を減らしておきたい相手だったのだが、こんな所で会ってしまうとは思ってもみなかった。
「で、殿下……ご機嫌麗しゅう……。」
「てめえの面ァ見て麗しいわけねえだろうが!」
「アハハ……申し訳ございません。」
「今、殿下は学校で使用される武器の選定中だ!さっさと消えるんだな!」
会ってしまったものは仕方がない。俺は一応挨拶してみたのだが明らかに憎悪の表情で吐き捨てられる。そして隣の小柄な男。コイツも試験の時に一緒に居たバルフォアの側近のような腰巾着のような男。相変わらずバルフォアにくっついて付いて来ているようだ。
まあ消えろと言われたので俺は退散することにしよう。俺だってできれば会いたくなかったし話したくもないんだ。腰巾着の言葉をありがたく受け取り「アハハ……申し訳ございません。それでは失礼します。」と言って別の場所へ行こうとしたのだが
「おい待てや。てめえも合格したことは分かってる。てめえは必ずぶっ殺してやるからな。覚えておけ。」
引き留められて詰め寄られてしまった。バルフォアも身長が高いが俺よりは少し小さいので下から所謂メンチを切るといった体勢で睨みつけられた。
まあ当然のことだが相当恨まれている。俺としては全く謝る理由などないがこの男としては試験前の小競り合いでは俺が謝罪をすべきと考えているようだし、俺は俺であのやり取りで相当頭に来ていたとはいえ試験で過剰なほどに屈辱的に倒してしまった。
まったくもって面倒な奴に目を付けられてしまった。だが一応は店の中で暴れるほど馬鹿ではないらしい。睨みつけられてすごまれるだけで一応は解放された。
奴が武器を選ぶまでは適当に時間を潰すしかない。他にも回る場所があるので早く買いたいのだがアイツは中々これというものが見つからないようだ。しっかりと1つ1つ厳選していく。稽古用のものとはいえ自分で使用する武器はしっかり選びたいようだ。
そういったところは破剣公の子孫らしいと思えるのだが如何せんあの言動だ。好きになりようがない。
やっと選んだようで模造剣の場所から離れたバルフォア。俺はやっと選べるとため息をついてからそちらへ行く。俺は長剣のみを買い求めに来たので長剣を選び出す。どれも形はほとんど同じだが、木のどの部分で作ったかによっても折れやすさや重さなどが違ったりする。
俺も1つ1つ持って確かめる。重さはそこそこ重めで構わない。木目があると折れやすいので木目の有無を確かめ、重心は持ち手側に近いかどうかを確かめ、1本の剣を選んで購入した。
それなりに良いものを選べたと思う。模造剣とはいえそのまま持ち歩くのは少し危ない気がするので店の人に布に包んでもらってから店を出た。
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