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第7話~苗床の女~
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俺は屋上から梯子を蔦って下へ降りていく。しばらく誰も通っていなかったようでかなり埃っぽく、その埃が鼻腔を刺激して何度もくしゃみをしそうになった。少しはマシになるかと思い、何度か手をパタパタとはためかせて埃を払いながら降りていき、5階の天井部に設けられた蓋の部分まで降りた。
この梯子が設置されている場所は中央から少し右側にズレている個所。当然梯子は真っ直ぐに降りている。脳内に記憶された地図を思い浮かべながら推察すると、この蓋を開けると個室の1つに繋がっていると結論が出た。
そうなると問題はこの個室に誰か居るかもしれないというところだ。誰も居ないかもしれないが、俺が詰所で尋問した男曰く、ナザリーとやらは上位の能力者がほぼ独占して空きがないという話だった。
話を聞いた時に悪趣味と斬って捨ててしまい詳しい内容を聞かなかったため、どういった方式で行われているのかは伺い知れないが、おそらく苗床にされている女性はひっきりなしにケダモノの相手をさせられていると推察できる。
今誰か居るかどうか、耳を澄まして聞いてみるがよく聞こえない。仕方がないので蓋を軽く開けてみる。少しでも開けば部屋の音が耳に入ってくるはずだ。
「あぁんっ……んっ……んっ、あんっ……あああんっ」
蓋を軽く開けた瞬間に飛び込んできたのは部屋の明かりと女の声。今まさに行為の最中のようだ。目立たないよう、ほんの少し開けただけなので中の様子を映像として捉えることはできないが、これがあの男が言っていた苗床なのだろう。
艶っぽい声を上げる女。彼女はそれを強いられているはずなのにまるで心からの悦びを感じているとでも言いたげな声だった。そうすることで一応は生き続けられるという術なのだろう。
木が軋む音がする。それは律動しており何度も何度も響き渡る。その中に混じる衣擦れの音と、上気した男とそれを受ける彼女の荒い息遣いもこちらに伝わってくる。
「俺の!俺のがいいんだろ?離れたくないんだろォ?脚まで絡ませてよォ!」
「あぁんっ……あッハァッハァッ、あッい……い、いいっ。インウントしゃまのが……あんっ。奥までぇっ……ああっ、来てますぅ……。は、離れたくありませんんんっ。も、ぬかないでぇっああっ!」
男の名はインウントというらしい。まあこの世で1番どうでもいい情報だ。聞いているとコイツはしきりに女に自分を称賛させようとしている。そしてこの男はよく彼女を犯しに来ている常連のようだ。
受けている彼女は勝手知ったるようにヤツの求める答えを答える。この答えで興に乗った男は激しく動き始めたらしい。木が軋む律動がさっきよりも高く鋭い音に変化する。に交じって肌と肌がぶつかり合う空気が少し甲高い音が混じって行く。
俺はここでふと考えた。今夢中になって女に跨っている男相手なら後ろから刺せるだろうと。今更ながら思い至る自分のバカさ加減に呆れる。
俺は別にこの男が最後まで済ませるのを待ってやる義理も理由も無い。ただただ胸糞が悪くなるだけだ。
詳しくは分からないが知識としては下の男女が行っている行為は知っている。そして男の言葉から推察すると2人の体勢は今、男が女の上になるような体勢をとっているはずだ。繋がった2人、そして彼女が男を離さないように男の腰に脚を絡ませる体勢。インウントは相当女に求められたいらしい。
この体勢なら今、俺が急に降下しても男は気づかないし、仮に気づいたとしてもすぐに回避行動は取りようがない。
俺は蓋を少しだけ開けた状態で支えていた手を離し、それと同時に降下。着地音は響かせずに下に降りた。
この梯子が設置されている場所は中央から少し右側にズレている個所。当然梯子は真っ直ぐに降りている。脳内に記憶された地図を思い浮かべながら推察すると、この蓋を開けると個室の1つに繋がっていると結論が出た。
そうなると問題はこの個室に誰か居るかもしれないというところだ。誰も居ないかもしれないが、俺が詰所で尋問した男曰く、ナザリーとやらは上位の能力者がほぼ独占して空きがないという話だった。
話を聞いた時に悪趣味と斬って捨ててしまい詳しい内容を聞かなかったため、どういった方式で行われているのかは伺い知れないが、おそらく苗床にされている女性はひっきりなしにケダモノの相手をさせられていると推察できる。
今誰か居るかどうか、耳を澄まして聞いてみるがよく聞こえない。仕方がないので蓋を軽く開けてみる。少しでも開けば部屋の音が耳に入ってくるはずだ。
「あぁんっ……んっ……んっ、あんっ……あああんっ」
蓋を軽く開けた瞬間に飛び込んできたのは部屋の明かりと女の声。今まさに行為の最中のようだ。目立たないよう、ほんの少し開けただけなので中の様子を映像として捉えることはできないが、これがあの男が言っていた苗床なのだろう。
艶っぽい声を上げる女。彼女はそれを強いられているはずなのにまるで心からの悦びを感じているとでも言いたげな声だった。そうすることで一応は生き続けられるという術なのだろう。
木が軋む音がする。それは律動しており何度も何度も響き渡る。その中に混じる衣擦れの音と、上気した男とそれを受ける彼女の荒い息遣いもこちらに伝わってくる。
「俺の!俺のがいいんだろ?離れたくないんだろォ?脚まで絡ませてよォ!」
「あぁんっ……あッハァッハァッ、あッい……い、いいっ。インウントしゃまのが……あんっ。奥までぇっ……ああっ、来てますぅ……。は、離れたくありませんんんっ。も、ぬかないでぇっああっ!」
男の名はインウントというらしい。まあこの世で1番どうでもいい情報だ。聞いているとコイツはしきりに女に自分を称賛させようとしている。そしてこの男はよく彼女を犯しに来ている常連のようだ。
受けている彼女は勝手知ったるようにヤツの求める答えを答える。この答えで興に乗った男は激しく動き始めたらしい。木が軋む律動がさっきよりも高く鋭い音に変化する。に交じって肌と肌がぶつかり合う空気が少し甲高い音が混じって行く。
俺はここでふと考えた。今夢中になって女に跨っている男相手なら後ろから刺せるだろうと。今更ながら思い至る自分のバカさ加減に呆れる。
俺は別にこの男が最後まで済ませるのを待ってやる義理も理由も無い。ただただ胸糞が悪くなるだけだ。
詳しくは分からないが知識としては下の男女が行っている行為は知っている。そして男の言葉から推察すると2人の体勢は今、男が女の上になるような体勢をとっているはずだ。繋がった2人、そして彼女が男を離さないように男の腰に脚を絡ませる体勢。インウントは相当女に求められたいらしい。
この体勢なら今、俺が急に降下しても男は気づかないし、仮に気づいたとしてもすぐに回避行動は取りようがない。
俺は蓋を少しだけ開けた状態で支えていた手を離し、それと同時に降下。着地音は響かせずに下に降りた。
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