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第4話Part.4~地図を探せ!~
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資料室は特に見張りは立っておらずここに住むものなら容易に入ることができる。棚には様々な資料が入っている。まあ用事なんぞないので俺はあまり入ったことはないが。
入って早々に俺は地図を探し始めたが中々見つからない。資料は基本的にタイトル順に入れられているようだが、どうも横着な野郎が居るようで全然違う場所に資料を返してるようだ。そのお陰で順番がめちゃくちゃになっている。
俺は苛立ちから頭を掻きむしる。普段なら大声で叫んで棚に蹴りの1つでも入れてやるところだが、今は目立つわけにはいかない。生きるか死ぬかの瀬戸際、ブチ切れていてもどうにもならない。
仕方がないので最初の棚から順番に探していく。これかと思った資料が空振り。俺は頭に来てその資料を放り投げる。心に焦りがあるのかこの部屋に地図が無いのかは分からないが1周では見つからなかった。
俺はもう一度棚を探してみたが結局地図は見つからない。俺は青ざめた。このままでは俺は間違いなく死ぬ。そしてのこのこと「地図見つかりませんでした。」とあのイカレ野郎と女に謝ったところで助命は期待できない。そもそも見つけても助命されるかも分からないのだが。
俺は頭をフル回転させて地図のありかを考える。そして俺は1つの可能性に至る。この居住棟の管理者の部屋だ。管理者なら地図の1つは持っているだろう。そして管理者も上位の能力者だったはずなので今は研究棟に居るはず。
俺はそうと決まれば管理者の部屋へ行くことにした。ヤツの部屋は4階にあるはずだと階段を早足で昇って行った。
何でなのかは知らねえが上階に行くにつれて能力者のランクが高いらしい。5階がナザリーの部屋なので4階が最上位者たちということになる。まさか4階が最上位者たちの部屋なのはナザリーに行きやすいからって訳じゃねえだろうが。
管理者も最上位者のはずなので4階の部屋だろうと思って来ただけなのでどこが管理者の部屋なのかは分からなかった。
居住棟では1番偉い管理者の部屋はおそらくは奥の方。そして部屋も普通の奴らより大きいのではないかと考え、まず通路を歩いて部屋のドアを見る。無機質な真っ白な壁にドアが一定の間隔で並んでいる通路、これは俺たちが入っている1階と変わらない。
そして1部屋だけ妙にドアの感覚が広い部屋を見つけた。この部屋だ!俺はそう考えてまずはドアをノックしてみた。
中からは返答はない。俺はドアのノブを回そうとするがやはり鍵が掛かっている。だが鍵を探している暇は無い。
幸い4階には今誰も居ないはず、俺はなるべく大きな音を立てないようにドアノブを破壊し、無理矢理部屋に入った。
部屋の中はベットや机、椅子などの家具一式。これは俺の部屋も同じものだ。そして本棚も同じものなのだが数がかなり多い。管理者ということで様々な資料が必要ということか。俺はまず本棚を探ることにした。
1階の資料室と違って、管理者は几帳面な性格をしているようで、しっかりと分類ごとに分けられ、順番もタイトル順になっている。
入っている資料は戦闘に関しての資料、俺たち能力者のスキルに関する資料、魔王についての資料などあったがこの研究所に関するものは見つからない。焦りながら2度探したがやはり無い。
俺は机に引き出しがあることを思い出して今度はそちらに取り掛かる。こちらはまだ製本できていないようで資料が仮にまとめられたものばかりだった。そのためタイトルが書かれていないため表紙で判別がつかず、一度は中身を見なければならない。そして全く関係無い物は放り投げる。
最早ドアを壊して入っているのだからどう転んでも誰かが侵入したことはバレるんだ。それならばもう適当に放り投げたって大して変わらん。
俺はそうやって関係無い物を放り投げて撥ねていき遂にこの研究棟の地図を発見した。1階から5階までの克明な地図。
しかし研究棟の地図は見つからなかった。あの2人が居住棟の地図だけでは納得するかと言われれば全く自信はないが、奴らが研究室が2棟に分かれていることを知らない可能性はある。
何度か無能者を廃棄したことがあったが、奴らはスキル判別後に無能者と判断され、目隠しをされて俺たちに引きずられて連れていかれ、適当に森に放置される。
俺もスキル判別されるまでは部屋の外を歩き回ったこともほとんどなかったし、判別してからも他の奴らの部屋に行くことなどほぼ無いので居住棟の詳しい間取りも知らなかった。
ここにも地図が無いとなれば研究棟を探す必要が出てくるが、もう時間も無いしおそらく警戒も厳重だ。捕まってしまったら間違いなく俺は死ぬ。
俺はヤツらが2棟に分かれていることを知らないことを願って、なんとか見つけた居住棟の地図だけ渡すことを決めた。
そうと決まればここに長居している理由は無いので部屋の外の通路を警戒しつつ、管理者の部屋を出た。
入って早々に俺は地図を探し始めたが中々見つからない。資料は基本的にタイトル順に入れられているようだが、どうも横着な野郎が居るようで全然違う場所に資料を返してるようだ。そのお陰で順番がめちゃくちゃになっている。
俺は苛立ちから頭を掻きむしる。普段なら大声で叫んで棚に蹴りの1つでも入れてやるところだが、今は目立つわけにはいかない。生きるか死ぬかの瀬戸際、ブチ切れていてもどうにもならない。
仕方がないので最初の棚から順番に探していく。これかと思った資料が空振り。俺は頭に来てその資料を放り投げる。心に焦りがあるのかこの部屋に地図が無いのかは分からないが1周では見つからなかった。
俺はもう一度棚を探してみたが結局地図は見つからない。俺は青ざめた。このままでは俺は間違いなく死ぬ。そしてのこのこと「地図見つかりませんでした。」とあのイカレ野郎と女に謝ったところで助命は期待できない。そもそも見つけても助命されるかも分からないのだが。
俺は頭をフル回転させて地図のありかを考える。そして俺は1つの可能性に至る。この居住棟の管理者の部屋だ。管理者なら地図の1つは持っているだろう。そして管理者も上位の能力者だったはずなので今は研究棟に居るはず。
俺はそうと決まれば管理者の部屋へ行くことにした。ヤツの部屋は4階にあるはずだと階段を早足で昇って行った。
何でなのかは知らねえが上階に行くにつれて能力者のランクが高いらしい。5階がナザリーの部屋なので4階が最上位者たちということになる。まさか4階が最上位者たちの部屋なのはナザリーに行きやすいからって訳じゃねえだろうが。
管理者も最上位者のはずなので4階の部屋だろうと思って来ただけなのでどこが管理者の部屋なのかは分からなかった。
居住棟では1番偉い管理者の部屋はおそらくは奥の方。そして部屋も普通の奴らより大きいのではないかと考え、まず通路を歩いて部屋のドアを見る。無機質な真っ白な壁にドアが一定の間隔で並んでいる通路、これは俺たちが入っている1階と変わらない。
そして1部屋だけ妙にドアの感覚が広い部屋を見つけた。この部屋だ!俺はそう考えてまずはドアをノックしてみた。
中からは返答はない。俺はドアのノブを回そうとするがやはり鍵が掛かっている。だが鍵を探している暇は無い。
幸い4階には今誰も居ないはず、俺はなるべく大きな音を立てないようにドアノブを破壊し、無理矢理部屋に入った。
部屋の中はベットや机、椅子などの家具一式。これは俺の部屋も同じものだ。そして本棚も同じものなのだが数がかなり多い。管理者ということで様々な資料が必要ということか。俺はまず本棚を探ることにした。
1階の資料室と違って、管理者は几帳面な性格をしているようで、しっかりと分類ごとに分けられ、順番もタイトル順になっている。
入っている資料は戦闘に関しての資料、俺たち能力者のスキルに関する資料、魔王についての資料などあったがこの研究所に関するものは見つからない。焦りながら2度探したがやはり無い。
俺は机に引き出しがあることを思い出して今度はそちらに取り掛かる。こちらはまだ製本できていないようで資料が仮にまとめられたものばかりだった。そのためタイトルが書かれていないため表紙で判別がつかず、一度は中身を見なければならない。そして全く関係無い物は放り投げる。
最早ドアを壊して入っているのだからどう転んでも誰かが侵入したことはバレるんだ。それならばもう適当に放り投げたって大して変わらん。
俺はそうやって関係無い物を放り投げて撥ねていき遂にこの研究棟の地図を発見した。1階から5階までの克明な地図。
しかし研究棟の地図は見つからなかった。あの2人が居住棟の地図だけでは納得するかと言われれば全く自信はないが、奴らが研究室が2棟に分かれていることを知らない可能性はある。
何度か無能者を廃棄したことがあったが、奴らはスキル判別後に無能者と判断され、目隠しをされて俺たちに引きずられて連れていかれ、適当に森に放置される。
俺もスキル判別されるまでは部屋の外を歩き回ったこともほとんどなかったし、判別してからも他の奴らの部屋に行くことなどほぼ無いので居住棟の詳しい間取りも知らなかった。
ここにも地図が無いとなれば研究棟を探す必要が出てくるが、もう時間も無いしおそらく警戒も厳重だ。捕まってしまったら間違いなく俺は死ぬ。
俺はヤツらが2棟に分かれていることを知らないことを願って、なんとか見つけた居住棟の地図だけ渡すことを決めた。
そうと決まればここに長居している理由は無いので部屋の外の通路を警戒しつつ、管理者の部屋を出た。
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