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禁忌の果実を貪レ
禁忌の果実を貪レ_6
しおりを挟む冷たい筈の夜風を浴びる二人の
尚も沸き立つ身奥の熱。
湖の畔で重なる影はどう見ても、愛し合う男女の甘い逢瀬でしかない。
──しかしそれは間違いだ。
乙女に被さる美しい男は人ではない。
彼は狼……恐ろしい化け物。
人間を喰らう異形の生き物。
彼等は何故、これほどに互いを求め抱き合っているのだろう──。
求めれば求めるほどに……深みにはまる。
いくら其処が甘美な魅力に溢れていても、留まる事は許されない。
──少なくとも男の方はそれを重々承知の筈だ。
彼女が此の地に足を踏み入れた時にはもう……運命の歯車は、既に動いていたのだから。
月も森も知っている。
知らないのはこの憐れな乙女ただのひとり──
彼女だけだというのに…。
───…
ロー
わたしね、わたし……
貴方のことが…──
──嗚呼、やっぱり
上手く言えそうにないわ……。
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