銀狼【R18】

弓月

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禁忌の果実を貪レ

禁忌の果実を貪レ_5

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 互いの舌を絡めつつ、腰の動きも忘れない。

 初めは優雅な律動から──時折、ぐるりと円をかいて彼女を掻き回す。

「‥‥フ‥‥ッん‥んっ‥…んっ…‥」

 その度に塞がれた口からくぐもった喘ぎが零れた。

 貪るような口付けなのに

 ここに陵辱さを感じない……。──何故だろう?

「‥‥ん…!! …ハァ…っ…」

「──…っ」

 そして余裕を剥ぎ取られていくのがセレナだけとは限らない。

 ローの額から彼女の頬へと滴り落ちる雫はまさしく……湖の水から彼自身の汗に変わっていた。

「……っ……セレナ……」

 セレナの声を聞きたい。だが、不器用にも絡んでくるこの舌を逃したくない。

 その矛盾した思いを抱えながら、その腰は彼女をさらに高めようと淫猥な動きを繰り返す。

 自身の根元で蜜壺を丁寧にほぐし

 先端で子宮口を擦った。

「…ロウ…っは…ぁ…!! 」

 苦しい…!!

 セレナはセレナで……息ができない中でも彼の舌を欲する自分に戸惑うばかり。

 深く穿ウガたれ、みっちりと隙間なく埋め尽くされた彼女のナカが、男の其れに厭らしく絡み付く。

 それは彼女の興奮を映していた。

 甘美な溜め息を唇のあわいで放ち、艶っぽい視線を開ききらない目から送るセレナ──。


 其れを見て

 ローは整った顔を歪ませる。

 長い睫毛が小刻みに震える──。


“ やはりお前は極上の獲物だ…… ”


「…ハァ…ん、ぁぁ‥‥‥っ//……ン」

「…っ…ハァ…!」


 これほどに旨そうな女は他に見たことがない。


 彼は自身を見下し、自嘲した。同時に律動に激しさを伴わせながら、ローが腰を打ち付ける。

 それに合わせてセレナの華奢な身体が揺すぶられた。

 肉と肉がぶつかる音。

 どちらともつかぬ白い粘りのある液が、二人の下半身を汚していく。

 えぐられる度に彼を感じる──。

 ローの頭をセレナは両腕で抱き締め、胸を突き出すように背を反らしていた。

「……ハァ……、…ッ…」

「……ンふぅ‥‥ハァ、‥…ん、んんっ、わたし…!! ──…わた しっ……!! 」

「……ッ」

「………ねぇ‥‥‥ロ、ゥ…!! ……ハァ……、……あぁン………ハァ…、わたし……」

 彼女の蜜壺がローを強く締め上げて、かと思えば柔らかな肉壁で絞るように奥へといざなう。

 今のローを襲うのは、焦りにも似た感覚。

 初めて乱される自身の心。

 制御の効かない理性の狭間。



 ……それは全くの誤算であった。



 困ったものだ。

 私の下で、私を誘うこの人間……この女への執着は増すばかり。

 少しでも気を抜けば、熟れて色づいた華奢な身体に私は牙を立ててしまう──。


「……っ…」


 お前はどうなのだ?セレナ…。

 あれほど死に急いでいたお前だ…。此処で私に喰われるのは本望なのか。


「───…ッふぅ!! ……んん‥っ‥ハァァ……」


 強く突き込まれのけ反ったセレナの細首。

 絞りでる艶のある声。

 男はうっとりとそれに耳を傾けた。

 セリュスにも負けぬ媚薬は其れだセレナ。

 お前の全身から焚き上がる雌の匂いと共に、私の理性を蝕むは──。



 其の血肉を求めてしまうのは

 いったい何の罰なのか



“ ……此の夜が明けるまで……お前の命が無事である事を──…天に祈っていろ ”



 わかったか、愛しい女よ

 狼に魅入られた憐れな人間よ

 血濡れた私の腕の中で、その身の全てを委ねるが良い……

 穢れを知らぬ乙女の身体をこの私が変えてやろう

 ──これは復讐か? ふっ、確かに……

 始まりは全てがその様なものだ



 …ではいつから変わったのだ

 お前はいつから、私を乱すようになったのだ……









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