上 下
3 / 15
2話

雨の日の出会い

しおりを挟む
私は1人で外を散歩してた。あずき先輩にカーディガンを返したいところだがあずき先輩の家の場所がわからないのでお姉ちゃんにあずき先輩が来たら返すように頼んで私は独り雨が降ってる道を傘をさし歩く。
 友達と歩いてる人たちを見て私は少し羨ましく思う。あずき先輩とセーヌさんが2人でよく歩いて帰る時もあるなぁと私は想像をして「欲しい…」と呟きそのままコンビニによりブラック缶コーヒーを買いコンビニを後にし誰もいない公園に行き雨宿りが出来るスペースにより私は公園で溜まってる水たまりを見つめる。私は雨が大好き。でも、少し切なくなる。
 「もし、お姉ちゃんが7年前に行方不明にならなかったら私はこんな寂しさに襲われなかったのかな…。」
 私はそう呟きながら水たまりを見つめる。
 水たまりの中では私はお姉ちゃんに小さい頃にたくさん甘えられて心の中にある寂しさは出てこなくなって一緒に旅行に行ったりしてるだろう。
ルーさんもいつも私のこの寂しさゆえに付き合ってるくれてるのはいつも感謝してるけどあの水たまりの世界ではルーさんはどんな人と出会ってるのだろう。いつか会えたらいっぱい遊ぼうね。
 「あら、あなたもこの公園が好きなのかしら?」
 金髪の少女は私の顔を見つめてた。
 「寂し過ぎて死にそうな目をしてるわね。昔の親友みたいね。」
 「…」
 私は黙ってる。その時私の首筋にチクリとしてちょっと頭がふらっとするような…不思議な感覚がする。
 「ん…」
 「普通の味ね。」
 何かの味の感想を述べると金髪の少女は黙って私の隣で座った。
 「なんか面白い話をしなさい。気晴らしになるわよ。」
 「ない。」
 私は即答した。金髪の少女は一瞬黙り込むと自己紹介を始める。
 「私はベアトリーチェ・ブランジュ、普通の女の子って設定よ。」
 「佐々木八重…それが私の名前。」
 私はベアトリーチェさんが自己紹介をしたので私も名前を教えた。ベアトリーチェさんはクスッと笑うと私にRainというSNSアプリのアカウントのQRコードを見せた。
 「どういうつもりですか?」
 「お友達になりましょ」
 私は気持ちは嬉しかったけど断った。私には贅沢すぎるから。ベアトリーチェさんはそれでもQRコードを見せ続ける。
 「やめて下さい。」
 「独りぼっちで友達を監禁して独占してた私に学校を行くように提案した馬鹿の影響を受けたからあなたをほっとけないわ。」
 私はベアトリーチェさんの真剣な表情を見ると引く気配は無いので友達登録した。
 「私には姉がいます。姉は魔法が使えてとても優しい人です。」
 ベアトリーチェさんは私の話を黙って聞く。そして私は気付かぬうちにベアトリーチェさんに泣きじゃくっていた。何度も「寂しい」と言いながらわんわんと泣いていた。ベアトリーチェさんは黙って私の話を聞いてあげてた。
 時間が経ち私は門限に近づいたのでベアトリーチェさんと別れて家にまっすぐ帰った。
 新しい出会いのある雨の日の休日でした。
 続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

街のパン屋にはあやかしが集う

桜井 響華
キャラ文芸
19時過ぎと言えば夕飯時だろう。 大半の人が夕飯を食べていると思われる時間帯に彼は毎日の様にやって来る。 カラランッ。 昔ながらの少しだけ重い押し扉を開け、 カウベルを鳴らして入って来たのは、いつものアノ人だ。 スーツ姿の綺麗な顔立ちをしている彼は、クリームメロンパンがお気に入り。 彼は肩が重苦しくて災難続きの私を 救ってくれるらしい。 呼び出された公園でいきなりのプロポーズ? 「花嫁になって頂きたい」どうする? どうなる?貴方は何者なの……?

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

徹夜でレポート間に合わせて寝落ちしたら……

紫藤百零
大衆娯楽
トイレに間に合いませんでしたorz 徹夜で書き上げたレポートを提出し、そのまま眠りについた澪理。目覚めた時には尿意が限界ギリギリに。少しでも動けば漏らしてしまう大ピンチ! 望む場所はすぐ側なのになかなか辿り着けないジレンマ。 刻一刻と高まる尿意と戦う澪理の結末はいかに。

処理中です...