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1話

少し魔法が使えるだけ…。

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 薬を買った私はうなされてるお姉ちゃんに薬を飲ませる。お姉ちゃんは薬を飲むと少しだけ落ち着いた様子を見ると私は安心して自分の部屋に戻りパソコンを触る。
 ボイスロイドソフトを開き、作曲作業に取り掛かるがすぐ思いつくわけでもなく、好きな歌を口ずさんでは好きな曲をボイスロイドに歌わせて、好きなボイスロイドが好きな曲を歌ってるところを聴いて私はテンションが上がる。
 「わっ!!」
 私は突然の大声にびっくりして振り返ると声の主はお姉ちゃんだった。
 「お姉ちゃん!いきなり何するの!」
 「にしし、ごめんごめん、少し体の調子が良くなったから久しぶりに八重を驚かせたくなっちゃった。」
更にお母さんの「ただいまー」って声が聞こえた。
 「お、お、お姉ちゃん!寝てないと怒られるよ!病人は寝なきゃ!」
 「はーい、瞬間移動魔法。」
 私はお姉ちゃんの魔法を見て「魔法はなんでもありかよ…」と心の中で思っているが私も少しだけ魔法が使える。それは人を少しだけ幸せに出来る魔法。原理はわからないけどその魔法を使うと遠い人でも身近な人でも少しハッピーなことがある。そんな魔法を私は使える。
  それ以外は才能があるわけでもなく特別な力があるわけじゃない。ましてや、語彙力が無く誤解されることも沢山ある。そういう自分に嫌悪感を出しため息をつきながらもルーさんにかまちょをする。
  ルーさんはそれにいつも答えてくれる人である。
 私はそんなルーさんにいつも感謝をしていた。会話が尽きないからこそ毎日話したくなる。私はお姉ちゃんみたいに簡単に心を開くことは出来ないが遠くにいて顔が見えないのに彼には心が開ける。
 「にしし、顔も見えないのに仲良く出来るって不思議だけど、なんだか素敵だね。」
 「お姉ちゃん!?」
 「しー」
 お姉ちゃんは人差し指で自分のの口を押さえる私に手を伸ばした。
 「明日休みでしょ?真夜中だけど久しぶりに出かけよう。」
 私は首を縦に振るとお姉ちゃんとパルコシティやライカムと言った大きなショッピングモールを魔法を使ってすぐに行き来して2人で買い物をしたり夜中のゲームセンターで普通に遊んだりと気がついたら真夜中の0時になっていた。
 「帰らなきゃっ!お母さんに怒られる。」
 「にしし、叱られ役は慣れてるしそれに、八重ちゃんったらいつも寂しくて死にそうな目をしてるからね。」
 お姉ちゃんは私の手を繋いで夜中の街を後にし私と家に帰る。
 私とお姉ちゃんは真逆の存在私がネガでお姉ちゃんはポジ、私は価値観の違いはそれほど喧嘩になるものでは無いと思った。ネガの私なりにお姉ちゃんみたいに寂しがってる人に手を伸ばせる存在になりたい。私はお姉ちゃんに憧れてます。
 続く
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