一本のあごひげ ……観たり読んだり

★My読書～♪ 笑

文庫本「よろず占い処 陰陽屋の恋のろい」 天野頌子 著者

二日にかけて一気に読んだ。
次の話が気になったからというのと、ひと月５冊どころかこの１冊のままで終わってしまうのではという……目標達成のための読書？
それと現実逃避？

どれも当てはまるようで違うような……難しい言い訳になってる。

今回のお話で一番ジーンと来たものがある。
血の繋がっていない息子の血縁者を捜そうとしつつも、息子を手放したくないという胸の痛みに泣きそうになった。
息子のために見つけてあげたい！
後悔はしたくないさせたくない。
でも……そんな葛藤が愛情がなんとも言えなかった。

主人公は主人公で本当のことがバレるのを恐れたり言いたくても言えなかったりと好きな人には知って欲しい……でも知られて怖がられるのは嫌。
バレたくないのは他の人たちだったりと気持ちが忙しない。

敏感だったり鈍感だったり学生らしく純なところが読んでいて気持ちいい。

恋のろい……女の怖さから始まって妻の怖さ、母の怖さと続く。
女の怖さはクラスメートの駆け引き。
妻の怖さは夫婦をダメにする妻のイライラ……原因は別にあったとしても。
母の怖さは、溺愛ゆえの暴力……？

主人公の母の溺愛とは違う。慈しみがない。
溺愛といえば聞こえがいいけど、あれを愛とは呼びたくない。

恋ののろいにかかったら……
自分ではどうしようもないほど心が揺さぶられる。
相手の行動に一喜一憂しちゃうし自分の行動にも一喜一憂するし。
それは友達の恋も同じで、ホロリとしたり切なくなったり。

いろんなことを考えさせられたりするけど内容はほんわかする素敵なお話。

次の話も読みたいけれど……次の話を読むのはきっともっと先になりそう！
残念なことに。