君に捧げる物語

＊０３９ 2023/12/01 『冬......雪のキセキ』 了

冬だ。冬になった。
気温的には、寒暖差があるが、冬には違いない。
冬、紡うことなき「冬」なのだ。

冬。
雨は雪になり大地に降りて凍み込んで眠りにつく。
春になるまでそれは延々と続く出来事。

しんしんと降り続ける
人々の思いなんてお構いなしに
空が命を源を降下させる
春になるのをひたすら待ち続け
芽吹きを大地に謳歌させるために
耐え堪え続ける冷たさは
想いのあたたかい塊の冷たさ

雪がとけて小川になり
川となって命となる

凍らせた大地を春の日差しが呼び起こす

さぁ、起きなさい
命を届けるのです

芽吹きに
草花に
木々に
大地に

植物が生を謳歌してこそ動物たちが生き生きと生きる

動植物が生きとし生きるからこそ恵みになり人は生きることができる

始まりは空の恵み

水が凍って雪になり大地でゆっくり眠ってこそはじまる奇跡

さぁ、眠りなさい。雨よ。

雪となり大地でそっとおやすみなさい。