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舞台2ー11

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 その様子を男が楽しそうにニヤリと笑う。

 男とてこんな幾何もいかない少年に艶やかな色気なんて想像することはなかったのだ。

 この少年の本当の名前はなんというのだろう?
 『那智』……これはきっと此処の源氏名だろう。
 叶うのならこの少年、『那智』のすべてをさらけ出したい。
 そんな気持ちにさせられてしまう不思議な少年。

 先程の少年の乱れっぷりもなかなかのモノだったが、俺としてはこっちの方が好みだな。

 最初の少年たちはただただ犯されてイカされてる状態にしか見えなかったが、先程の少年から空気が一変した。

 客達の色めき立った様子からしてこの二人は此処……見世物小屋の看板なのだろうと勝手に理解した。

「見世物小屋」

 少年たちが客の見世物になって吟味されちまうってことか?
 それとも他にまだ何かあるというのか?

 悪友は詳しいことは一切話さなかった。
 春画よりもいいものがあるって言っただけで、此処がどのような場所なのかはっきりいってまだわかっていない。
 客たちの先程の興奮状態から、この『カウントダウン』も毎回行われている訳ではなさそうだ。

 此処に連れてきてくれた悪友に感謝しつつこの場をたっぷり楽しむことにした。

 カウントダウンの先を知りたけりゃあ、本気になるしかねえよな?
 抱く女に不自由はしちゃいねぇ。

 こういう趣に興味があった訳じゃねぇ。

 でも、目の前にいるこの少年の色香にあてられたというより艶かしいからだを腕の中でみせられちゃあ、魅せられてしまっても仕方ねぇよな。

 自分の唾液でテカった乳首に満足してもう一度ゆっくり息を吹き掛け、今度は舌を広げてぴちゃぴちゃ音をたてながら上下を舐めまくり左右を舐めまくった。

 那智の顔を拝めないのを残念に思いつつも舌だけは動きを止めることなく、唾液もたっぷりつけまくる。
 
 その速さといったら……客には舌の動きが見えないほどで、那智は仰け反ったままからだを男の腕に委ねるしかなかった。

 もちろん、喘ぐ声は一切ない。
 那智が声を発した時点で那智の敗けとなるのだから。

 客たちもカウントダウンの数を数えるのさえ完全に忘れその様子を魅入っている。

 こんな舞台は……はじめてなこと。
 さすがに総括の正も舞台袖で見守るしかなく。

 舐めまくるぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃとした音だけが静かな見世物小屋に広がっていた。 



 あと数秒……



 那智は下唇の裏側を噛んでそれを耐え続けた。

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