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※第二部 建白書 心の内編
第四話 2 食事処の二階
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永倉と原田がよく通う食事処へ到着。二階へ上がると……
原田「新さーん!とろかったやぁなぁんか?俺一人残して…………」
(置いてきぼりじゃのぉんて…拗ねちゃる!)
島田「原田さん……。わっち居ました」
(忘れへんで下せぇよ…)
原田「力さん一滴も酒呑まんもん。呑まん相手と一緒に呑んでも楽しゅうないけん!」
(うー!力さんまともに相手してくれへんくせに……何が「居ました」なん……フン!)
島田「そねぇな事言うて……何本呑みたんべか?」
(先程まで楽しく呑んでたんやて原田さん……。永倉さんに構って欲しいからって。全く可愛ええお人やなもし……世話も焼けるし)
永倉「左之!すまんのう。ちと、遅うなった」
(ああ……左之……やはり力さんに迷惑かけよって……)
原田「数えられるほど!……どこが『ちと』なん?待ちくたびれたから何ものうなったけん…………」
(いけしゃあしゃあと嘘をつく新さんの時は、何かあったんやけん……)
齊藤「佐之助さん、酔ってますね?」
(はぁ……頭いてぇ……。絡み酒にだけはさせられないな……)
原田「まだまだ呑み足らんけん……。二人してから何をしょぉったん?」
(気になるんやけぇ……しゃーないやん)
永倉「ゆっくり歩きながら……話してただけじゃ」
(白々しくなってもはぐらかす。…こんなのが板に付いてきたとは。はぁ………わしもやりきれん)
原田「ふ~ん?」
(あ~やし~!)
齊藤「最近の動向の意見交換をしたまでだ」
(軽く別方向へ話を振るまでだ。喰いつけ!)
原田「そ、それって……あ、あれか?」
(目ぇ覚めた!話、話ー!)
島田「長州等のことやろか?」
(最近沢山うろついてるし……。周辺はピリピリしてるんやて)
永倉「ま……まぁ…………な……」
(ややこしくなった……この話は暫く忘れたかったんじゃが……)
齊藤「かなりの人数が大坂や京に入り込んでいる模様です……」
(永倉さん……明らかに困惑してるな……。この流れもあまりよくないという事か。だが、核心からは遠のいた。マシだというものだ)
永倉「わしもこの前大坂へ赴いたからな……。どうも、きな臭い…………」
(池田屋の時の残党が静観してる筈はない)
齊藤「佐之助さん、食事も酒もここへ上がる前に頼みましたから、仕切り直しといきましょう」
(原田さんの気を逸らす、それのみに力を入れればいいだろう)
永倉「そうじゃな……腹が減っては何も始まらん」
(まぁ、なるようにしかならん。腹括って呑もうか……)
原田「一はよう喋るし……何か、怪しいんよ……」
(絶対何か隠しとる。どこかで口割らさんといけん…でも相手は新さんやけん…一相手も厳しいんやけん…。俺、めっちゃ不利!うー)
原田「新さーん!とろかったやぁなぁんか?俺一人残して…………」
(置いてきぼりじゃのぉんて…拗ねちゃる!)
島田「原田さん……。わっち居ました」
(忘れへんで下せぇよ…)
原田「力さん一滴も酒呑まんもん。呑まん相手と一緒に呑んでも楽しゅうないけん!」
(うー!力さんまともに相手してくれへんくせに……何が「居ました」なん……フン!)
島田「そねぇな事言うて……何本呑みたんべか?」
(先程まで楽しく呑んでたんやて原田さん……。永倉さんに構って欲しいからって。全く可愛ええお人やなもし……世話も焼けるし)
永倉「左之!すまんのう。ちと、遅うなった」
(ああ……左之……やはり力さんに迷惑かけよって……)
原田「数えられるほど!……どこが『ちと』なん?待ちくたびれたから何ものうなったけん…………」
(いけしゃあしゃあと嘘をつく新さんの時は、何かあったんやけん……)
齊藤「佐之助さん、酔ってますね?」
(はぁ……頭いてぇ……。絡み酒にだけはさせられないな……)
原田「まだまだ呑み足らんけん……。二人してから何をしょぉったん?」
(気になるんやけぇ……しゃーないやん)
永倉「ゆっくり歩きながら……話してただけじゃ」
(白々しくなってもはぐらかす。…こんなのが板に付いてきたとは。はぁ………わしもやりきれん)
原田「ふ~ん?」
(あ~やし~!)
齊藤「最近の動向の意見交換をしたまでだ」
(軽く別方向へ話を振るまでだ。喰いつけ!)
原田「そ、それって……あ、あれか?」
(目ぇ覚めた!話、話ー!)
島田「長州等のことやろか?」
(最近沢山うろついてるし……。周辺はピリピリしてるんやて)
永倉「ま……まぁ…………な……」
(ややこしくなった……この話は暫く忘れたかったんじゃが……)
齊藤「かなりの人数が大坂や京に入り込んでいる模様です……」
(永倉さん……明らかに困惑してるな……。この流れもあまりよくないという事か。だが、核心からは遠のいた。マシだというものだ)
永倉「わしもこの前大坂へ赴いたからな……。どうも、きな臭い…………」
(池田屋の時の残党が静観してる筈はない)
齊藤「佐之助さん、食事も酒もここへ上がる前に頼みましたから、仕切り直しといきましょう」
(原田さんの気を逸らす、それのみに力を入れればいいだろう)
永倉「そうじゃな……腹が減っては何も始まらん」
(まぁ、なるようにしかならん。腹括って呑もうか……)
原田「一はよう喋るし……何か、怪しいんよ……」
(絶対何か隠しとる。どこかで口割らさんといけん…でも相手は新さんやけん…一相手も厳しいんやけん…。俺、めっちゃ不利!うー)
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