73 / 127
第二部 建白書
第十五話 3
しおりを挟む
旧屯所(八木邸)への帰り道
島田「関さん……勝手に先走ってすまなかったんやて」
尾関「いや、いいってことよ。それにしても……想像以上の事が起こっていたんだな……重いな」
島田「わっちは何となく察してましたんやが、井上隊長の件がなかったらせがぁなあんも考えずにのうのうと新撰組に居たかもしれん」
尾関「俺達でも永倉隊長のお力になれるのだろうか?」
島田「なれますとも!永倉隊長は私利私欲のない御仁、きっと何とあらけーへんますでなも。命を懸けて新撰組を守ろうとなさっておられるんやろから」
尾関「もう……井上隊長とか言ってられないよな……。近藤局長に訴える筈が、京都守護職会津藩主の松平容保様に直訴だもんな……。切腹の覚悟……いるよな……」
島田「……そうやなもし、覚悟だけはしておいた方がいいのかもしれんね……」
尾関「こんな大事に……」
島田「関さん……。すまなかったんやて」
尾関「いや、いいってことよ」
「……命が尽きるのも島さんと一緒だったら悔いはないよ。……井上隊長……悲しむかな……」
島田「わっちも……。ああ、ああ見えてお心の優しき御仁ほやからな……」
尾関「しみじみとしちまったな……。決行までは隊務を全力でこなすか!な!島さん!」
島田「お供するわなもし。関さん!」
島田「関さん……勝手に先走ってすまなかったんやて」
尾関「いや、いいってことよ。それにしても……想像以上の事が起こっていたんだな……重いな」
島田「わっちは何となく察してましたんやが、井上隊長の件がなかったらせがぁなあんも考えずにのうのうと新撰組に居たかもしれん」
尾関「俺達でも永倉隊長のお力になれるのだろうか?」
島田「なれますとも!永倉隊長は私利私欲のない御仁、きっと何とあらけーへんますでなも。命を懸けて新撰組を守ろうとなさっておられるんやろから」
尾関「もう……井上隊長とか言ってられないよな……。近藤局長に訴える筈が、京都守護職会津藩主の松平容保様に直訴だもんな……。切腹の覚悟……いるよな……」
島田「……そうやなもし、覚悟だけはしておいた方がいいのかもしれんね……」
尾関「こんな大事に……」
島田「関さん……。すまなかったんやて」
尾関「いや、いいってことよ」
「……命が尽きるのも島さんと一緒だったら悔いはないよ。……井上隊長……悲しむかな……」
島田「わっちも……。ああ、ああ見えてお心の優しき御仁ほやからな……」
尾関「しみじみとしちまったな……。決行までは隊務を全力でこなすか!な!島さん!」
島田「お供するわなもし。関さん!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる