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女人禁制の☆あみだん☆開始!
84 宣戦布告 4
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始業チャイムが鳴り始めた所でじょうちゃんは教室に入ってきた。
その姿は走ってきてギリギリだったというのがわかるほど焦った表情で、ゼイゼイハァハァと息を荒くしていた。
そのすぐ後から入ってきた担任に出席簿で頭を軽く叩かれてた。
「神崎川、席に着いてないと遅刻扱いにするぞ!」
「すませーん」
軽口を言いながら席に着くじょうちゃんなんだけど、いつもはもっと早いのにどうしたのか俺はちょっと気になった。
練習試合を観に来て一緒に帰ろうと約束してたのに、先に帰ってしまったことが心の中でどす黒くなっていた。
休み時間も慌ただしく出ていってはチャイムが鳴ってから教室に戻るという、そんなことをじょうちゃんは繰り返していた。
さすがに気になったのか、朔田君が俺にじょうちゃんのことを聞きに来たけど理由がわからない俺は首を横に振るしか出来なかった。
お昼休みのお弁当の時間もじょうちゃんはチャイムが鳴った途端教室から出ていった。
A組に来た相沢君がいつもいる筈のじょうちゃんのことを聞いてきた。
「皇帝は?」
「皇帝様は今日はいないよ」
皇帝とはもちろんじょうちゃんのことなんだけど、相沢君はじょうちゃんがいない時はそう呼んでいる。朔田君は違うけど。
「だって、珍しく授業中にお弁当広げて食べてたから」
「へ?」
「マジかよ……早弁って、俺のおかずが減るじゃねーか……」
分けて食べるようになってからじょうちゃんのお弁当はおかずだけになったんだよね。
おむすびは俺でおかずはじょうちゃんと朔田君の担当。
俺は早弁するほど急いで教室から離れるじょうちゃんの方が気になったんだけど相沢君はじょうちゃんのお弁当のおかずに未練があるみたいだ。
「鳴海のおむすび、皇帝の分もらっていいよな?」
そんなことを言いながら手はとっくにおむすびを掴んでいたんだけど。
相沢君はじょうちゃんの分になる筈だったおむすびをひとつ食べてとりあえず満足してくれたみたいだ。
昼食を終えた頃に智さんが教室まで迎えに来た。
俺の方から行くことになっていたんだけど話し合いの結果、智さんが迎えに来ることになったんだよね……。
理由はピンと来なかったんだけど。
「翔琉ー!」
手を振りながら入り口で待っててくれているので俺は二人に「じゃあ、行くね」と頭を軽く下げて断ってから智さんと一緒に出ていった。
二人の仲良さそうに去っていく姿を見ながら残された二人が呟く。
「鳴海……あんな奴となんで仲がいいんだ?」
「僕にはわからないよ……」
二人がそんなことを言っているのなんか、知る由もなかった。
その姿は走ってきてギリギリだったというのがわかるほど焦った表情で、ゼイゼイハァハァと息を荒くしていた。
そのすぐ後から入ってきた担任に出席簿で頭を軽く叩かれてた。
「神崎川、席に着いてないと遅刻扱いにするぞ!」
「すませーん」
軽口を言いながら席に着くじょうちゃんなんだけど、いつもはもっと早いのにどうしたのか俺はちょっと気になった。
練習試合を観に来て一緒に帰ろうと約束してたのに、先に帰ってしまったことが心の中でどす黒くなっていた。
休み時間も慌ただしく出ていってはチャイムが鳴ってから教室に戻るという、そんなことをじょうちゃんは繰り返していた。
さすがに気になったのか、朔田君が俺にじょうちゃんのことを聞きに来たけど理由がわからない俺は首を横に振るしか出来なかった。
お昼休みのお弁当の時間もじょうちゃんはチャイムが鳴った途端教室から出ていった。
A組に来た相沢君がいつもいる筈のじょうちゃんのことを聞いてきた。
「皇帝は?」
「皇帝様は今日はいないよ」
皇帝とはもちろんじょうちゃんのことなんだけど、相沢君はじょうちゃんがいない時はそう呼んでいる。朔田君は違うけど。
「だって、珍しく授業中にお弁当広げて食べてたから」
「へ?」
「マジかよ……早弁って、俺のおかずが減るじゃねーか……」
分けて食べるようになってからじょうちゃんのお弁当はおかずだけになったんだよね。
おむすびは俺でおかずはじょうちゃんと朔田君の担当。
俺は早弁するほど急いで教室から離れるじょうちゃんの方が気になったんだけど相沢君はじょうちゃんのお弁当のおかずに未練があるみたいだ。
「鳴海のおむすび、皇帝の分もらっていいよな?」
そんなことを言いながら手はとっくにおむすびを掴んでいたんだけど。
相沢君はじょうちゃんの分になる筈だったおむすびをひとつ食べてとりあえず満足してくれたみたいだ。
昼食を終えた頃に智さんが教室まで迎えに来た。
俺の方から行くことになっていたんだけど話し合いの結果、智さんが迎えに来ることになったんだよね……。
理由はピンと来なかったんだけど。
「翔琉ー!」
手を振りながら入り口で待っててくれているので俺は二人に「じゃあ、行くね」と頭を軽く下げて断ってから智さんと一緒に出ていった。
二人の仲良さそうに去っていく姿を見ながら残された二人が呟く。
「鳴海……あんな奴となんで仲がいいんだ?」
「僕にはわからないよ……」
二人がそんなことを言っているのなんか、知る由もなかった。
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