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女人禁制の☆あみだん☆開始!
60 ショッピング? 5
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「なかなか編み物コーナーに来ないから探しに来たんだ」
「あ、……うん。そう、だね……」
声のトーンが暗い。
「この本見せてくれる?」
「あ、どうぞ」
名塚君は声の主戸神先輩に本を渡して「ごめん」と一言俺に謝った。
ということは、わかってて来なかったということなのかもしれない。
いつもあんなに堂々としている名塚君とは打って変わって肩もストンと落ちているししょぼくれているように見えた。
本を受け取った戸神先輩は田岡先輩と一緒にメンズニットの本を仲良く見ている。それも不思議なことに二人とも無言だ。
「実は……先に見つけたんだ」
ポツンと呟いた名塚君。
そう、だったんだね。
その言葉で何となく理解できてしまった。
俺と名塚君は編み物がしたいという名塚君はセーターを俺はマフラーを編んで贈りたいという想いが一緒なんだから、あの編み物コーナーを見たらショックは隠せなかったということなのだろう。
「薄々は……感づいてたんだ。季節外れだし、この先もっと暑くなるから毛糸なんかあるのかって。でも、でもさ。はじめての俺なんかさー……」
声が小さくなって……最後は言葉にもしなくなっていた。
俺と同じでガッカリしたんだろうな。あの品揃えを見ちゃって。
思わず俺は自分より大きな名塚君を見上げて両肩に手を置いた。
「大丈夫!一緒に頑張ろうよ」
「そう……だね」
どう頑張るのかなんて考えもせずにただなんとか励ましたくてそう言ってしまった。
名塚君の声に張りも力もなく曖昧に答えているのが気にかかった。
「あの本……自費で購入するから同好会の荷物と一緒に置いててもいいかな?」
どうしてと訪ねる前にすぐ言葉が返ってきた。
「堀も彼女もよく家に来るんだ。だから……内緒にしたい……」
「うん、いいよ」
その気持ちは、痛いほどわかる。
内緒で編みたい。そして贈りたい。
前向きの言葉を聞けた俺はさっきの気がかりは気にしないことにした。
だから学校で放課後で同好会で編みたいんだもの。
噂好きの女子がいない男子だけの編み物同好会で。
名塚君の落ち込みに引っ掛かりを覚えながら俺は残りの二人を探しに行くことにした。
「あ、……うん。そう、だね……」
声のトーンが暗い。
「この本見せてくれる?」
「あ、どうぞ」
名塚君は声の主戸神先輩に本を渡して「ごめん」と一言俺に謝った。
ということは、わかってて来なかったということなのかもしれない。
いつもあんなに堂々としている名塚君とは打って変わって肩もストンと落ちているししょぼくれているように見えた。
本を受け取った戸神先輩は田岡先輩と一緒にメンズニットの本を仲良く見ている。それも不思議なことに二人とも無言だ。
「実は……先に見つけたんだ」
ポツンと呟いた名塚君。
そう、だったんだね。
その言葉で何となく理解できてしまった。
俺と名塚君は編み物がしたいという名塚君はセーターを俺はマフラーを編んで贈りたいという想いが一緒なんだから、あの編み物コーナーを見たらショックは隠せなかったということなのだろう。
「薄々は……感づいてたんだ。季節外れだし、この先もっと暑くなるから毛糸なんかあるのかって。でも、でもさ。はじめての俺なんかさー……」
声が小さくなって……最後は言葉にもしなくなっていた。
俺と同じでガッカリしたんだろうな。あの品揃えを見ちゃって。
思わず俺は自分より大きな名塚君を見上げて両肩に手を置いた。
「大丈夫!一緒に頑張ろうよ」
「そう……だね」
どう頑張るのかなんて考えもせずにただなんとか励ましたくてそう言ってしまった。
名塚君の声に張りも力もなく曖昧に答えているのが気にかかった。
「あの本……自費で購入するから同好会の荷物と一緒に置いててもいいかな?」
どうしてと訪ねる前にすぐ言葉が返ってきた。
「堀も彼女もよく家に来るんだ。だから……内緒にしたい……」
「うん、いいよ」
その気持ちは、痛いほどわかる。
内緒で編みたい。そして贈りたい。
前向きの言葉を聞けた俺はさっきの気がかりは気にしないことにした。
だから学校で放課後で同好会で編みたいんだもの。
噂好きの女子がいない男子だけの編み物同好会で。
名塚君の落ち込みに引っ掛かりを覚えながら俺は残りの二人を探しに行くことにした。
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