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女人禁制の☆あみだん☆開始!
50 GWの約束 7
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電車に揺られながら神崎川が思い出したかのように俺の顔を覗き込んだ。
「サッカー部の試合だけどよ……」
「うん……」
そういえば観に行く約束をしていた。
最後の勇姿……「最後」ってどういう意味なんだろう?その言葉がずっと気になっていた。
智さんに観に来てって言われてたし、大丈夫だろう。
「土曜日の試合がたぶんそれ。だから観に来てくれよな」
「土曜日って?」
智さんから聞いたのは日曜日だ。土曜日は学校ではしないみたいなことを言っていた筈。
「あー、そっか。学校じゃねーからな。河川敷で何個かサッカーが出来るグランドと野球が出来るグランド整備されてるとこあるだろ?」
んーなんかどこかで聞いたことはある気がする。
「半年前から向こうの学校が何日分か押さえててさー、そこで試合すんの。時間は十時だけど来れんだろ?」
土日の予定はない。
というか、GWの予定は明日の部活の買い物だけ。みんなで一緒に行くことになっている。
「うん、行き方詳しく教えてくれる?」
「ああ、俺たちはたぶん九時には着いてるから」
俺はその日もいつものようにはちみつレモンとスポドリとタオルを持参しよっかな、智さんにもはちみつレモンはいるかな……なんて、呑気なことを考えていた。
「ところで……その試合終わって帰る途中で話しながら、デート行く日決めようぜ」
「で、デート?」
「いろいろと俺のためにお金けかけてくれてんだろ?感謝の気持ちは態度で示さねーとな!だろ?」
「だけど……デートって……」
その言葉……ちょっと心にくるんだけど?
ドキドキして……顔が赤くなってる気がする。
こんなのバレたくないのに……!
「なにそんな言葉で照れてんだよ。女同士でもよく言うじゃん。友達と一緒に出掛けるとき「デートしよう!」って。あれと一緒だ。変な勘ぐりするんじゃねーよ。あ、それとも……」
「え、な、なんだよ……」
「俺と、デート、したかったのか?」
「ち、ちがっ……」
そんなこと考えてない。
一度たりとて考えたことない!
あまりにも魅惑的な甘い誘惑の言葉に……ただただ驚いただけで……。
ただただ……嬉しくて……。
じょうちゃんが面白がるように俺の顔を見下ろして顔を近づけてくる。
あ、じょうちゃんには……なんてことない言葉なんだ……。
そうだよね。
じょうちゃんには、何人もの彼女がいた。
両手、両足、数えきれないほど……。
女が切れることはなかった。
だけど、付き合いは長くはなかった。
たった一人を除いては……。
それが、最後の彼女。
きっと今も続いてる。
俺は逃げるようにからだを反らした。
持ってるつり革がギシッと音をたてる。
「俺でからかうなよ……そんなことをいうなら、行かないからな……」
そっぽ向いて完全に逃げ切った。
神崎川はその言葉を聞いてからだを顔を元の状態に戻した。
「行きたい場所があったら……そん時、言えよな」
フンッ
鼻で挨拶して神崎川はそっぽを向いた。どうやら臍を曲げたようだ。
言葉は試合後の話、決定事項のように言っているんだから。
もう、本当に何処までも俺様なんだよね。皇帝さまだし……。
俺は可笑しくなって少し笑ってしまった。
「冗談だよ、神崎川の最後の勇姿っていうの?もちろん観に行くよ。昔からの友達だもんね」
出来るだけ、強調しないように、さらっと言ったつもりだ。
それは……俺に言い聞かせるような言葉でもあった。
「サッカー部の試合だけどよ……」
「うん……」
そういえば観に行く約束をしていた。
最後の勇姿……「最後」ってどういう意味なんだろう?その言葉がずっと気になっていた。
智さんに観に来てって言われてたし、大丈夫だろう。
「土曜日の試合がたぶんそれ。だから観に来てくれよな」
「土曜日って?」
智さんから聞いたのは日曜日だ。土曜日は学校ではしないみたいなことを言っていた筈。
「あー、そっか。学校じゃねーからな。河川敷で何個かサッカーが出来るグランドと野球が出来るグランド整備されてるとこあるだろ?」
んーなんかどこかで聞いたことはある気がする。
「半年前から向こうの学校が何日分か押さえててさー、そこで試合すんの。時間は十時だけど来れんだろ?」
土日の予定はない。
というか、GWの予定は明日の部活の買い物だけ。みんなで一緒に行くことになっている。
「うん、行き方詳しく教えてくれる?」
「ああ、俺たちはたぶん九時には着いてるから」
俺はその日もいつものようにはちみつレモンとスポドリとタオルを持参しよっかな、智さんにもはちみつレモンはいるかな……なんて、呑気なことを考えていた。
「ところで……その試合終わって帰る途中で話しながら、デート行く日決めようぜ」
「で、デート?」
「いろいろと俺のためにお金けかけてくれてんだろ?感謝の気持ちは態度で示さねーとな!だろ?」
「だけど……デートって……」
その言葉……ちょっと心にくるんだけど?
ドキドキして……顔が赤くなってる気がする。
こんなのバレたくないのに……!
「なにそんな言葉で照れてんだよ。女同士でもよく言うじゃん。友達と一緒に出掛けるとき「デートしよう!」って。あれと一緒だ。変な勘ぐりするんじゃねーよ。あ、それとも……」
「え、な、なんだよ……」
「俺と、デート、したかったのか?」
「ち、ちがっ……」
そんなこと考えてない。
一度たりとて考えたことない!
あまりにも魅惑的な甘い誘惑の言葉に……ただただ驚いただけで……。
ただただ……嬉しくて……。
じょうちゃんが面白がるように俺の顔を見下ろして顔を近づけてくる。
あ、じょうちゃんには……なんてことない言葉なんだ……。
そうだよね。
じょうちゃんには、何人もの彼女がいた。
両手、両足、数えきれないほど……。
女が切れることはなかった。
だけど、付き合いは長くはなかった。
たった一人を除いては……。
それが、最後の彼女。
きっと今も続いてる。
俺は逃げるようにからだを反らした。
持ってるつり革がギシッと音をたてる。
「俺でからかうなよ……そんなことをいうなら、行かないからな……」
そっぽ向いて完全に逃げ切った。
神崎川はその言葉を聞いてからだを顔を元の状態に戻した。
「行きたい場所があったら……そん時、言えよな」
フンッ
鼻で挨拶して神崎川はそっぽを向いた。どうやら臍を曲げたようだ。
言葉は試合後の話、決定事項のように言っているんだから。
もう、本当に何処までも俺様なんだよね。皇帝さまだし……。
俺は可笑しくなって少し笑ってしまった。
「冗談だよ、神崎川の最後の勇姿っていうの?もちろん観に行くよ。昔からの友達だもんね」
出来るだけ、強調しないように、さらっと言ったつもりだ。
それは……俺に言い聞かせるような言葉でもあった。
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