☆あ・み・だ・ん☆

わらいしなみだし

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女人禁制の☆あみだん☆開始!

26 自己紹介 3

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「朔田君って好きな人がいたんだね!そっか!編み物プレゼントして告白するんだ!なんか、そういうのいいよね!」

 坂口君が食い入るように身を乗り出している。
 朔田君は必死に隠れようとしているみたいに見えたけど、頭を両手で押さえているだけで全然隠れてない。声だって小さく唸っているみたい。

「そーかー?今時編み物のプレゼントなんか、重くね?断然引くわー」

 気だるそうな声で上級生の田岡さんが話に乱入してくる。
 朔田君が大きく震えるのが見えた。
 きっと「断然引くわー」の言葉がダメージ大きすぎてショックだったんだと思う。

「僕はそうは思わない!たとえ相手に編み物を拒まれたとしても自分の思いを編み込んでいく行為を素敵だと思う。それは編んだ人の心が詰まっているのだから!」

 思わず大きく反論した。

「だーかーらー!それが重いっていうんだよ。……てか、鳴海って……『俺』と『僕』使い分けてんのか?」

「へ?」

 ……も、もしかして、今俺……『僕』って言ってたの?

「……い、いえ、そ、それはですね……。俺にはよくわかんな……」

 気を付けていた筈なのに……。こんなところでボロが出るとは!
 引き締めなきゃ!
 高校生になってから「俺」であり続けるって誓ったのだから!

「人それぞれなんじゃねー?手編みが重いって人もいるだろうけど、みんながみんなそうじゃねーと思う。なんせ俺は断然鳴海のマフラー欲しい派だかんな!わっはっは!」

「冗談キツい……」

「オメーも鳴海のマフラーに食いついてただろ?あん時」

「僕だって欲しいけどね!相沢君がもらえるのなら僕の方が先でしょ?」

「何抜かすんじゃー!坂口テメェー!」

 相沢君と坂口君のやりとりで幾分場が和んだようだ。
 坂口君と言い合いしていた相沢君が朔田君のからだの方に顔を寄せた。


「だからホレ、安心して編めばいいぜ、朔田。それを渡して、そんで告れ。うまくいってもフラれても俺たちが一緒だ。慰めてやんよ、な?」

 朔田君への心のケアがすごくいい。チャラそうに見えても相沢君って本当は優しいんじゃないかな?

「編む行為は本人の自由だしね!」

 名塚君も笑顔で同意する。

「ちぇっ。俺だけ悪者かよ……」

「実光は一般論を言っただけだからあまり気にするな。手編みのプレゼントが欲しくないランキング上位なのは事実なんだし、でしょ?」

 上級生の言葉が引っ掛かるけど、肯定ばかりじゃない。否定の言葉だって事実として受け入れても尚編み物が好きで誰かに渡したいという思いはあったっていいと思う。
 本当に相手が嫌なのなら……引けばいいだけの事なんだ。

 俺……マフラー編んで渡してこの想いを粉々にして忘れるつもりだったのに……?
 もしかしたら……受け取られない可能性だって……あったりしたんだ……?

 俺は「欲しくないランキング上位」に手編みがある……そっちの方がかなりショックだった。

 でも、気持ちをそっちに引きずられたままではいられない。
 決心は揺るがないんだから!

 和気あいあいと進む会話にどうしても笑みが溢れ、涙が滲みそうで……


 本当にいい雰囲気で素敵な同好会になりそうな気がした。
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