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女人禁制の☆あみだん☆開始!
16 部会へ 4
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ドンドンドンッ!ドンドンドンッ!
四人の話を途絶えさせた。
理科室のドアを乱暴に叩く音に四人が困惑気味に顔を見合わせた。
「誰だよ……こんなとこに用なんかねーだろ?」
「で、でも……呼んでるみたいだから、声かけなきゃ……ダメなんじゃ……」
「鳴海君はもう行っちゃった筈だし……」
「まだ一分も経ってないけどね。まだ何かあるのかな?でも、違うかもしれないし、僕が出てみるよ」
そういってドアの前まで歩いていってドアを開けて応対したのは名塚君だ。
「よ!あいつ……いないか?此処の部の主(ぬし)だけど。名前……那瑠樹に似てんだよなーー。そいついる?」
名塚の体の横からキョロキョロ手をおでこに乗せて理科室を隅々まで見渡す。
「鳴海君をお探しですか?彼なら職員室へ行ってから生徒会室に向かいました」
「うへーっ!しくじったか!俺此処に来るの遅かったみてーだな。やっべ、那瑠樹に怒られるじゃん!連れて来いって言われたのに……ちぇっ……」
「たぶん何処かで入れ違いになったと思います。あなたはもしかして生徒会の人ですか?」
「そ!俺は田岡。あとで鳴海……って言うのか?そいつと一緒にまた来るわ!じゃーなー!急げーーー!」
慌ただしく去っていった田岡と言う男の方を見やり、みんな銘々顔を見合わした。
田岡は渡り廊下を見渡し、その手前の階段から下に降りて職員室の方へ向かおうとしたら、背の小さめな生徒が前を歩いているのが見えた。
見覚えがある気がして慌てて彼の前に滑り込んだ。顔をマジマジと見てみると、やっぱり見知った生徒……1年A組で見た生徒だった。
「なぁ……俺の事覚えてる?一度君の教室で会ったんだけどさー」
ムッとした鳴海を見つつも明るく声を掛けた。那瑠樹に頼ませてるから無下な扱いは出来ない。たとえ年下だとしても、那瑠樹の言葉に俺がそれを拒める筈はない。
「……覚えてます。俺に……何か用ですか?俺、急いでるんですけど」
「生徒会室だよな?俺、案内するように言付かってるの。那瑠樹に」
「ど、どうして……?」
「前、会った時に言ったよね?「またね!」って」
「?……覚えてません……けど」
「えー?言わなかった?言ったと思ったんだけどなぁーま、いっか!じゃあ俺についてきて」
「何処にですか?」
「だーかーらー!生徒会室。いいから俺についてきて。もう部会、始まってると思うから急いで。あーもう!まどろっこしいなー」
上級生の田岡は鳴海の一番側に見えた方の手首を掴んで走り出した。
「早く早く!早く行かなきゃ、俺が那瑠樹に怒られんだよ!」
「えっ、ま、待ってくださいよ!」
一瞬足が絡みそうになるのを何とか堪えながら、上級生の田岡の後ろを追いかけた。手は田岡に放してもらえずそのままであった。
未だ入ったことのない新館の最上階に生徒会室があった。
その部屋に近づくと大勢の人数がガヤガヤ話している声が漏れ聞こえていた。
田岡が生徒会室のドアをノックして開ける。
そこには数十人もの生徒がいた。生徒会幹部以外は全員が部活の部長か部長代理で皆席についていた。
端の空いている席に鳴海を座らせて、田岡は前の部活の部長たちを見渡す側の方の席についた。
鳴海は席を見渡すと前列の真ん中に智さんが座っていた。
そして……田岡が座った隣には、一緒にA組に来た上級生、那瑠樹と呼ばれたいた上級生がその中央に座っている。
座っている?
中央の席?
「あ……」
鳴海はこの時はじめて二人が生徒会の幹部で、那瑠樹と呼ばれていた上級生が生徒会会長だと知ったのだった。
四人の話を途絶えさせた。
理科室のドアを乱暴に叩く音に四人が困惑気味に顔を見合わせた。
「誰だよ……こんなとこに用なんかねーだろ?」
「で、でも……呼んでるみたいだから、声かけなきゃ……ダメなんじゃ……」
「鳴海君はもう行っちゃった筈だし……」
「まだ一分も経ってないけどね。まだ何かあるのかな?でも、違うかもしれないし、僕が出てみるよ」
そういってドアの前まで歩いていってドアを開けて応対したのは名塚君だ。
「よ!あいつ……いないか?此処の部の主(ぬし)だけど。名前……那瑠樹に似てんだよなーー。そいついる?」
名塚の体の横からキョロキョロ手をおでこに乗せて理科室を隅々まで見渡す。
「鳴海君をお探しですか?彼なら職員室へ行ってから生徒会室に向かいました」
「うへーっ!しくじったか!俺此処に来るの遅かったみてーだな。やっべ、那瑠樹に怒られるじゃん!連れて来いって言われたのに……ちぇっ……」
「たぶん何処かで入れ違いになったと思います。あなたはもしかして生徒会の人ですか?」
「そ!俺は田岡。あとで鳴海……って言うのか?そいつと一緒にまた来るわ!じゃーなー!急げーーー!」
慌ただしく去っていった田岡と言う男の方を見やり、みんな銘々顔を見合わした。
田岡は渡り廊下を見渡し、その手前の階段から下に降りて職員室の方へ向かおうとしたら、背の小さめな生徒が前を歩いているのが見えた。
見覚えがある気がして慌てて彼の前に滑り込んだ。顔をマジマジと見てみると、やっぱり見知った生徒……1年A組で見た生徒だった。
「なぁ……俺の事覚えてる?一度君の教室で会ったんだけどさー」
ムッとした鳴海を見つつも明るく声を掛けた。那瑠樹に頼ませてるから無下な扱いは出来ない。たとえ年下だとしても、那瑠樹の言葉に俺がそれを拒める筈はない。
「……覚えてます。俺に……何か用ですか?俺、急いでるんですけど」
「生徒会室だよな?俺、案内するように言付かってるの。那瑠樹に」
「ど、どうして……?」
「前、会った時に言ったよね?「またね!」って」
「?……覚えてません……けど」
「えー?言わなかった?言ったと思ったんだけどなぁーま、いっか!じゃあ俺についてきて」
「何処にですか?」
「だーかーらー!生徒会室。いいから俺についてきて。もう部会、始まってると思うから急いで。あーもう!まどろっこしいなー」
上級生の田岡は鳴海の一番側に見えた方の手首を掴んで走り出した。
「早く早く!早く行かなきゃ、俺が那瑠樹に怒られんだよ!」
「えっ、ま、待ってくださいよ!」
一瞬足が絡みそうになるのを何とか堪えながら、上級生の田岡の後ろを追いかけた。手は田岡に放してもらえずそのままであった。
未だ入ったことのない新館の最上階に生徒会室があった。
その部屋に近づくと大勢の人数がガヤガヤ話している声が漏れ聞こえていた。
田岡が生徒会室のドアをノックして開ける。
そこには数十人もの生徒がいた。生徒会幹部以外は全員が部活の部長か部長代理で皆席についていた。
端の空いている席に鳴海を座らせて、田岡は前の部活の部長たちを見渡す側の方の席についた。
鳴海は席を見渡すと前列の真ん中に智さんが座っていた。
そして……田岡が座った隣には、一緒にA組に来た上級生、那瑠樹と呼ばれたいた上級生がその中央に座っている。
座っている?
中央の席?
「あ……」
鳴海はこの時はじめて二人が生徒会の幹部で、那瑠樹と呼ばれていた上級生が生徒会会長だと知ったのだった。
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