あみdan

わらいしなみだし

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『編み物男子部』?ができるまで。

141 土曜日デス!帰り道6

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 相沢君が持ってきた缶詰たちはすべて元の場所に戻してもらった。同じ位置に戻すように坂口君が着いていってチェックしてくれるとの事。なんか、坂口君って相沢君の保護者みたい。

 俺は他の野菜を見ながらうすいえんどうを見つけ、豆ご飯をおむすびにするのはどうだろうか考えていた。
 俺の目線に直ぐに気がついた神崎川はうすいえんどうのかごを一つ買い物かごに入れてしまい

「これで足りるのか?」

と涼しい顔で聞かれたので

「もう一つ欲しいかも……」

 剥いてかさが減る量を考慮して呟いた。
 神崎川はその言葉でもう一かご買い物かごに入れた。それから直ぐに相沢君たちが大きい方のツナ缶を持って戻ってきた。
 
 すべての材料の清算を終えて俺たちは別れた。
 不足分は、結局みんなで割って支払うことになった。

 明日、みんなが俺の自宅に来るという話は……立ち消えにはならなかった。



 電車を降りて二人で歩いてるんだけど、神崎川の顔はいつもと変わらない。
 ちょっと聞きたくなった事をぶつけてみた。

「神崎川、どうして筍を買おうって言ったの?俺が欲しそうな顔をしていたとしてもさ、予算オーバーってわかってたんでしょ?俺が購入しやすいようにお金を出すって言うだけじゃなく食べたいからって……言ってくれたんだよね?」

「何の事か知らねー」

「筍の下処理の事も、知ってたんだね。灰汁抜きが必要だってどうして知っていたの?神崎川って、もしかして料理出来るとか?」

「母が何度も失敗してるのを間近で見てんだから、嫌でも覚える」

 あ、そういえば神崎川のお母さんって料理が全然ダメで、毎日頑張った成果で美味しいお弁当のおかずになったって言ってたもんね。

「明日。豆剥きをアイツらにやらせるとして、筍の下処理は鳴海がするだろ?昼……どうする?その分は何も買ってねーし」

 ……そうなんだよね。





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