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『編み物男子部』?ができるまで。
111 土曜日デス!続き 6
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俺が抱きしめたのを驚いた顔をして、ホッとしたかのように身体を緩ませ俺に身を委ねる智さん。
そしてきつく抱きしめ返される。
「翔琉……翔琉……翔琉……」
俺を全部感じとりたいかのように。
智さんは何かに枯渇しているかのようだった。
「俺は何処にもいきませんよ……。こんなにもぐちゃぐちゃになるまで考えてくれたんですね?土下座までしちゃ、だめですよ。サッカー部のキャプテンが何しちゃってるんですか……。ホントに……あなたってひとは……」
恥も外聞も何もかもかなぐり捨ててまで……。
教室まで来て朔田君に謝ってくれた……。
自分の行為を恥じてくれた……。
どうしてそんなことをしてしまったのか、話してくれた……。
どうしようもないほど……可愛いひとだなぁ……。
俺は智さんを立ち上がるのを手伝い、智さんに向き合って話しかけた。
「智さん、よくできました!」
そういって笑顔で俺は自分よりも背の高い智さんの頭を撫でた。
何度も何度も……。
まるでそれは小さい子供に「いいこいいこ」とでもしているかのような行為だった。
そんな俺の行為に智さんは顔をグシャグシャにして身体を震わせながら涙を流していた。
俺は撫でるのをやめて、そんな智さんの背中をポンポンとあやすように叩く。
ちょっとした緩やかな時間。
この空間には俺たちしかいないような錯覚になってしまっていた……。
そしてきつく抱きしめ返される。
「翔琉……翔琉……翔琉……」
俺を全部感じとりたいかのように。
智さんは何かに枯渇しているかのようだった。
「俺は何処にもいきませんよ……。こんなにもぐちゃぐちゃになるまで考えてくれたんですね?土下座までしちゃ、だめですよ。サッカー部のキャプテンが何しちゃってるんですか……。ホントに……あなたってひとは……」
恥も外聞も何もかもかなぐり捨ててまで……。
教室まで来て朔田君に謝ってくれた……。
自分の行為を恥じてくれた……。
どうしてそんなことをしてしまったのか、話してくれた……。
どうしようもないほど……可愛いひとだなぁ……。
俺は智さんを立ち上がるのを手伝い、智さんに向き合って話しかけた。
「智さん、よくできました!」
そういって笑顔で俺は自分よりも背の高い智さんの頭を撫でた。
何度も何度も……。
まるでそれは小さい子供に「いいこいいこ」とでもしているかのような行為だった。
そんな俺の行為に智さんは顔をグシャグシャにして身体を震わせながら涙を流していた。
俺は撫でるのをやめて、そんな智さんの背中をポンポンとあやすように叩く。
ちょっとした緩やかな時間。
この空間には俺たちしかいないような錯覚になってしまっていた……。
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