あみdan

わらいしなみだし

文字の大きさ
上 下
68 / 339
『編み物男子部』?ができるまで。

☆それぞれの苦悩 3

しおりを挟む
相沢side

 皇帝様が休みだって聞いた時には心の中で「よっしゃあ!」って叫んだんだけど。
 まさか、朔田が邪魔するだなんて。

 朔田なら楽勝じゃん!って思っていたのに……。
 朔田って結構な忠犬振りでちっちぇえのに威嚇しやがる。
 あいつ、絶対皇帝様ラブなのになんで鳴海にちょっかいを出そうとしてる俺を威嚇するんだ?
 目的的には利害関係では一致じゃねーかよ!
 なんで鳴海に忠犬してるんだよ。

 黙って鳴海を差し出せばいいものを……。

 あー!
 もう一人邪魔がいたんだった!
 坂口って言う男。
 俺が鳴海の側に行くと直ぐ警戒してるんだよな。
 だからあいつが一番邪魔だった。あからさまに妨害してくる。
 いつもいつもいつも!
 うぜえんだよ!
 鳴海はお前のもんじゃねぇだろーが。
 俺らのもんなんだぜ!
 俺はその代表?だから側にいても全っ然問題ねーし。
 俺も編み物部だしー。
 あわよくば……って思っちゃいるけどよー。

 皇帝様が休みだったのに……!こんな滅多ないチャンス逃しちまうだなんて……!
 めっちゃもったいないことをした!
 あー悔やむわぁ……!

 皇帝様が無断欠席っつうのが謎だけど。

 ま、皇帝様だし、無断欠席ぐらいなんてことねーって感じ?

 それよりも思わぬところからダークホースが出現したってわかった時にはかっ拐われてしまってるし。

 はぁあああ。

 僅かだった。
 俺の夢は終わっちまった。
 白々しく抱きついてまたあの匂いを楽しみたかったのに……!
 俺って、勇気無さすぎじゃね?

 もっとゴーインに攻めるタイプだったんじゃなくねー?
 あー!
 奴らに遠慮したつもりはないんだけど、なんだかなぁー。

 横からとられるんだったらコクればよかった……!
 皇帝様があんなにガッチガチに「鳴海は俺のだ!」って態度で示してたから誰も近づけなかったのに……!

 わざわざ俺らの前で乳首舌で弄りまくって挙げ句の果てにはキスマークまでつけてたくせに!

 とられてやがんの!

 ばっかじゃねー?

 それも、なんかそこでも「公開エロ」があったらしいし!
 喘ぎ声が周囲に響いてたらしいし。

 あー!
 マジで見たかった!
 かなりのエロさだったって噂だし。

 もしかして……鳴海ってチョロかったとか?
 ゴーインに行けば俺でも落とせてたとか?

 うわぁあああ!
 俺ってめっちゃもったいないことを?

 …………。

 そんな訳ないかぁ……。

 なんかさぁー何をしても許せるのは皇帝様だけのような気がするんだよなー。
 時々、二人で見つめあってる目が『LOVE』っていうかさー。
 なんか、誰にも入れない空気があるみたいな?的な?

 皇帝様……とられたって知ったらどうするんだろうなー。
 別に鳴海は皇帝様のもんでもないし、問題ないといえばそうなんだろうけど。

 鳴海……アイツは何で襲われまくってるんだ?
 皇帝様といい、サッカー部の奴といい……。
 あ、俺も狙ってたけど。
 もしかして、隙あり過ぎ?

 あの匂い……たまんねぇよな。
 感度もめっちゃいいしよー。

 はぁああああ。

 くそっ!




 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

とろとろ【R18短編集】

ちまこ。
BL
ねっとり、じっくりと。 とろとろにされてます。 喘ぎ声は可愛いめ。 乳首責め多めの作品集です。

4兄弟王子の肉便器になりました!4兄弟王子は僕との番を求めて争います!

天災
BL
 僕との番を求めて争います!

【R18】孕まぬΩは皆の玩具【完結】

海林檎
BL
子宮はあるのに卵巣が存在しない。 発情期はあるのに妊娠ができない。 番を作ることさえ叶わない。 そんなΩとして生まれた少年の生活は 荒んだものでした。 親には疎まれ味方なんて居ない。 「子供できないとか発散にはちょうどいいじゃん」 少年達はそう言って玩具にしました。 誰も救えない 誰も救ってくれない いっそ消えてしまった方が楽だ。 旧校舎の屋上に行った時に出会ったのは 「噂の玩具君だろ?」 陽キャの三年生でした。

からっぽを満たせ

ゆきうさぎ
BL
両親を失ってから、叔父に引き取られていた柳要は、邪魔者として虐げられていた。 そんな要は大学に入るタイミングを機に叔父の家から出て一人暮らしを始めることで虐げられる日々から逃れることに成功する。 しかし、長く叔父一族から非人間的扱いを受けていたことで感情や感覚が鈍り、ただただ、生きるだけの日々を送る要……。 そんな時、バイト先のオーナーの友人、風間幸久に出会いーー

欲情列車

ソラ
BL
無理やり、脅迫などの描写があります。 1話1話が短い為、1日に5話ずつの公開です。

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件

神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。 僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。 だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。 子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。   ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。 指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。 あれから10年近く。 ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。 だけど想いを隠すのは苦しくて――。 こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。 なのにどうして――。 『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』 えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)

この愛のすべて

高嗣水清太
BL
 「妊娠しています」  そう言われた瞬間、冗談だろう?と思った。  俺はどこからどう見ても男だ。そりゃ恋人も男で、俺が受け身で、ヤることやってたけど。いきなり両性具有でした、なんて言われても困る。どうすればいいんだ――。 ※この話は2014年にpixivで連載、2015年に再録発行した二次小説をオリジナルとして少し改稿してリメイクしたものになります。  両性具有や生理、妊娠、中絶等、描写はないもののそういった表現がある地雷が多い話になってます。少し生々しいと感じるかもしれません。加えて私は医学を学んだわけではありませんので、独学で調べはしましたが、両性具有者についての正しい知識は無いに等しいと思います。完全フィクションと捉えて下さいますよう、お願いします。

淫愛家族

箕田 悠
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。 事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。 二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。 だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――

処理中です...