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泣いてばかりいられない!
227 限界。
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私みたいなペーペーが社長に呼ばれて泣き腫らして戻って来たら、何かがあったってわかるよね。
誰も私の状態を見て見ぬ振りをして私も何事もなかったかのようにその後は順調に仕事をこなした。でも、私の両隣にいる二人はそうは思っていなかったようだった。
そう……美樹ちゃんと渡辺さんにとってはね。
仕事が終わった私たち?は昨日のようにまた居酒屋へ行くことにというか連れ去られた状態なの。
今回はチェーン店の大衆居酒屋。
渡辺さんと美樹ちゃんに両腕をガッツリ掴まれての事で、今回は何故なのか第一営業課のエースの今川さんとその部下の柴犬こと柴田君と……その他数人は今川さんファンクラブというべきか?今川さんを狙ってる受付嬢や秘書、第一営業課の女性だけじゃなく第二営業課の女子までいたわ。
今川さんは渡辺さんに連絡を一報入れての参加らしく、帰宅姿の今川さんを怪しんだ柴田君がくっついて来たらしいのよね。
でも、今回はその二人で終わらなかった。
優良物件ナンバーワンと云われる今川さんの防御は半端なく、女子社員はいつも隙を狙ってるというのは周知の事実でして。
なので今川さんが呑みに行くと知った会社の女性たちが着いて来ちゃったということらしいの。
余りにも人数が増えてしまった為いつのも場所も諦めて今回は駅前のビルの二階にあるチェーン店の大衆居酒屋になったということでした。
人数的には大所帯?十人ですから仕方ありません。
でも……私、仕事を終えたら陽愛さんのところへ行って話をしたかったし、それが駄目なら普通に家に帰りたかったのに、変に気を使われているみたい?終業時間になった途端、二人に拘束された感じで居酒屋へ直行……となった次第です。
だからというかなんというか……今川さんの隣は女性社員で取り合いになってまして、隣をゲット出来なかった美樹ちゃんの女子社員への睨みがなんともいえません。
顔だって膨らましちゃって……ごめんなさい。可愛いからね、美樹ちゃんは。
お姉さま方が乱入した飲み会は今川さんを肴に賑やかで美樹ちゃんもそのなかで張り合ってました。
そのお陰というか、私の心も少しは晴れた。
本当に渡辺さんと美樹ちゃんにただただ感謝です!
帰宅したら……お酒のお陰なのか、ぐっすり。
といいたいところなんだけど、どんな夢を見たのかわからない状況に陥る程深い眠りなの。
だけど不思議なことに涙の痕跡を感じちゃって……どんな夢を見たのか思い出せない。
たぶん……雨月のことなんかじゃないかな?って気はするんだけどね。
……そう!
目まぐるしくやってくる仕事はなんとかこなし、仕事が終わる度に渡辺さんと美樹ちゃんに捕まって飲み会になり……
あんなに大所帯の飲み会は流石に一度だけだったけど。
そういえば……帰り際今川さんにこっそり「今度は二人きりでね!お礼も兼ねて」なんて言われちゃったけど。
帰宅した時はほろ酔い状態で、就寝時には爆睡。
そして夢を見ては何故かその夢の内容を思い出せないでいる。
そんな雨月のいない日常を数日繰り返していた。
仕事の多忙さに逃げ、仕事を終えたら職場の二人の優しさに逃げ……
誰もいない部屋に戻った時に雨月がいなくなったという現実に戻されて。
酔っていたって忘れる筈がない。
お酒でいろんなことを見ないようにしてくれてる二人の気持ちには感謝している。
でも……でも……
この部屋でひとりで居るのにとうとう私は限界を越えてしまい……
雨月を失って一週間後。
私は出社する時間になっても目を醒ますことが出来なかった。
誰も私の状態を見て見ぬ振りをして私も何事もなかったかのようにその後は順調に仕事をこなした。でも、私の両隣にいる二人はそうは思っていなかったようだった。
そう……美樹ちゃんと渡辺さんにとってはね。
仕事が終わった私たち?は昨日のようにまた居酒屋へ行くことにというか連れ去られた状態なの。
今回はチェーン店の大衆居酒屋。
渡辺さんと美樹ちゃんに両腕をガッツリ掴まれての事で、今回は何故なのか第一営業課のエースの今川さんとその部下の柴犬こと柴田君と……その他数人は今川さんファンクラブというべきか?今川さんを狙ってる受付嬢や秘書、第一営業課の女性だけじゃなく第二営業課の女子までいたわ。
今川さんは渡辺さんに連絡を一報入れての参加らしく、帰宅姿の今川さんを怪しんだ柴田君がくっついて来たらしいのよね。
でも、今回はその二人で終わらなかった。
優良物件ナンバーワンと云われる今川さんの防御は半端なく、女子社員はいつも隙を狙ってるというのは周知の事実でして。
なので今川さんが呑みに行くと知った会社の女性たちが着いて来ちゃったということらしいの。
余りにも人数が増えてしまった為いつのも場所も諦めて今回は駅前のビルの二階にあるチェーン店の大衆居酒屋になったということでした。
人数的には大所帯?十人ですから仕方ありません。
でも……私、仕事を終えたら陽愛さんのところへ行って話をしたかったし、それが駄目なら普通に家に帰りたかったのに、変に気を使われているみたい?終業時間になった途端、二人に拘束された感じで居酒屋へ直行……となった次第です。
だからというかなんというか……今川さんの隣は女性社員で取り合いになってまして、隣をゲット出来なかった美樹ちゃんの女子社員への睨みがなんともいえません。
顔だって膨らましちゃって……ごめんなさい。可愛いからね、美樹ちゃんは。
お姉さま方が乱入した飲み会は今川さんを肴に賑やかで美樹ちゃんもそのなかで張り合ってました。
そのお陰というか、私の心も少しは晴れた。
本当に渡辺さんと美樹ちゃんにただただ感謝です!
帰宅したら……お酒のお陰なのか、ぐっすり。
といいたいところなんだけど、どんな夢を見たのかわからない状況に陥る程深い眠りなの。
だけど不思議なことに涙の痕跡を感じちゃって……どんな夢を見たのか思い出せない。
たぶん……雨月のことなんかじゃないかな?って気はするんだけどね。
……そう!
目まぐるしくやってくる仕事はなんとかこなし、仕事が終わる度に渡辺さんと美樹ちゃんに捕まって飲み会になり……
あんなに大所帯の飲み会は流石に一度だけだったけど。
そういえば……帰り際今川さんにこっそり「今度は二人きりでね!お礼も兼ねて」なんて言われちゃったけど。
帰宅した時はほろ酔い状態で、就寝時には爆睡。
そして夢を見ては何故かその夢の内容を思い出せないでいる。
そんな雨月のいない日常を数日繰り返していた。
仕事の多忙さに逃げ、仕事を終えたら職場の二人の優しさに逃げ……
誰もいない部屋に戻った時に雨月がいなくなったという現実に戻されて。
酔っていたって忘れる筈がない。
お酒でいろんなことを見ないようにしてくれてる二人の気持ちには感謝している。
でも……でも……
この部屋でひとりで居るのにとうとう私は限界を越えてしまい……
雨月を失って一週間後。
私は出社する時間になっても目を醒ますことが出来なかった。
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