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泣いてばかりいられない!
225 とまらない涙
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「どうしてわざわざこんな話をして、彼を擁護してるかなんてわからないと思うけど……」
社長は遠い目をして話し続けた。
「言い訳させてくれるだろうか?夏川さん……マナトさんは僕の伯父さんを救ってくれた人だから。彼を悪く言いたくないんだ。絶対に悪いことをするような人じゃない……それだけは信じて欲しい。君の大切な子を拐ったんじゃない。だからタブレットに画像を返信してくれたんだよ。何があったのかはわからないけど……きっと余程の事があったんだと思う。血相を変えたあんなマナトさんを僕ははじめてみたよ……」
そんなことを言われたって……現に雨月はまだ私の手元に戻って来ていない。
子猫になる雨月。
小学生の大きさの雨月。
ちっちゃなおさない雨月。
タブレットの中にいるのは……昨日のままのちっちゃなおさない雨月のまま。
その状態のまま……。
その中の雨月は私を見てくれない。
画像でしか安否がわからないだなんて……。
本当にこのままで雨月は大丈夫なの?
そのままの状態でいられるの?
そんなところで変身なんかしちゃったら……雨月はいったいどうなっちゃうの?
心配で心配でたまらない!
それ以上に……
会いたい。ただただ会いたい。
会いたくて会いたくて会いたくて……。
画面に触れたってぷにぷにのおさない雨月の肌を感じとることは叶わない。
「にいちゃ……ちゅき……」
雨月の声が……聞きたい!
抱いて「大丈夫だよー!」ってぎゅってしたい!
不安と寂しさが綯交ぜになって……涙が溢れてしまった……。
届かない私の言葉。
雨月は眠ったまま。
何処にいるのか……わかんないもどかしさ。
社長は夏川上司と伯父の前社長の事しか知らない。
雨月の事を詳しく知る筈がないからどうしようもないってことはわかるんだけど……前社長の伯父さんの元へ行ったと言うのなら場所だってわかる筈なのにどうして教えてくれないんだろう?
私に意地悪をしているとは思えないけど、もしその場所が社長の知らない場所だったとしたら……陽愛さんに尋ねてもわからないかもしれない。
夏川上司を拾った……。
もしかして……この言葉に意味があるの?
知りたくてもその事を理解出来る人はもしかしたら拾った社長の伯父さんだけなのかもしれないんだもの。
この、今の状態から救ってくれる人は誰もいない。
雨月を探し出せる何かを見つけることは……
もしかしてないのかもしれない……
そんな絶望を抱いてしまう……そんな涙だった。
私は信じて待つしかないの?
何を信じて?
雨月……何処にいるのよぉーーー!
我慢しても目をギュって瞑っても溢れ出して溢れ出して……
想いと一緒でとまんなかった。
社長は遠い目をして話し続けた。
「言い訳させてくれるだろうか?夏川さん……マナトさんは僕の伯父さんを救ってくれた人だから。彼を悪く言いたくないんだ。絶対に悪いことをするような人じゃない……それだけは信じて欲しい。君の大切な子を拐ったんじゃない。だからタブレットに画像を返信してくれたんだよ。何があったのかはわからないけど……きっと余程の事があったんだと思う。血相を変えたあんなマナトさんを僕ははじめてみたよ……」
そんなことを言われたって……現に雨月はまだ私の手元に戻って来ていない。
子猫になる雨月。
小学生の大きさの雨月。
ちっちゃなおさない雨月。
タブレットの中にいるのは……昨日のままのちっちゃなおさない雨月のまま。
その状態のまま……。
その中の雨月は私を見てくれない。
画像でしか安否がわからないだなんて……。
本当にこのままで雨月は大丈夫なの?
そのままの状態でいられるの?
そんなところで変身なんかしちゃったら……雨月はいったいどうなっちゃうの?
心配で心配でたまらない!
それ以上に……
会いたい。ただただ会いたい。
会いたくて会いたくて会いたくて……。
画面に触れたってぷにぷにのおさない雨月の肌を感じとることは叶わない。
「にいちゃ……ちゅき……」
雨月の声が……聞きたい!
抱いて「大丈夫だよー!」ってぎゅってしたい!
不安と寂しさが綯交ぜになって……涙が溢れてしまった……。
届かない私の言葉。
雨月は眠ったまま。
何処にいるのか……わかんないもどかしさ。
社長は夏川上司と伯父の前社長の事しか知らない。
雨月の事を詳しく知る筈がないからどうしようもないってことはわかるんだけど……前社長の伯父さんの元へ行ったと言うのなら場所だってわかる筈なのにどうして教えてくれないんだろう?
私に意地悪をしているとは思えないけど、もしその場所が社長の知らない場所だったとしたら……陽愛さんに尋ねてもわからないかもしれない。
夏川上司を拾った……。
もしかして……この言葉に意味があるの?
知りたくてもその事を理解出来る人はもしかしたら拾った社長の伯父さんだけなのかもしれないんだもの。
この、今の状態から救ってくれる人は誰もいない。
雨月を探し出せる何かを見つけることは……
もしかしてないのかもしれない……
そんな絶望を抱いてしまう……そんな涙だった。
私は信じて待つしかないの?
何を信じて?
雨月……何処にいるのよぉーーー!
我慢しても目をギュって瞑っても溢れ出して溢れ出して……
想いと一緒でとまんなかった。
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