私が拾ったのは子猫なんですけど！そして私は男じゃない！

子猫の雨月と男の子の雨月２

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　泣き腫らした訳じゃなかったから、目の周辺が腫れぼったくなっていなくて安心しちゃった。
　さすがに腫れてたらそれを戻すのに一苦労するんだもん。
　本当に心から安堵できた。

　子猫の雨月は私の胸の上で眠ったまま……？
　寝姿が、違ってた。

　お腹を出して三日月のような寝姿だったのに？
　お腹も足も全く見えず。
　しっかり丸まった状態の子猫の雨月がいた。

　耳は後ろに伏せっててなにも聞きたくないって、そんな態度に見えるのは……気のせい？

　私はベッドに子猫の雨月を隣に置いてシャワーを浴びることにした。
　時計を見たら時間はまだ余裕があるから大丈夫。
　私は夢を忘れたいために、シャワーで夢も涙のあともすべて流した。

　昨日のご飯に野菜たっぷりのお味噌汁、魚をグリルで焼いて朝食を済ませる。

　TVを見ながら食事をしていたら、今週は雨が多いとのことだった。
　今日は降らないみたいでひと安心。
　だけど、雨が降ったら？鞄とケージを片手ずつ持ってる私に傘が持てるの？
　雨月を濡らさずにどうやって出勤可能なの？

　私はベージュのスーツを着て、メイクをさっと済ませ、髪の毛をいつものように上で縛った。両手で顔を叩いて気合いを入れ直す。
　子猫の雨月の背中を何度か撫でてからケージの中にそおっと置いてタオルをかけ上扉を閉めた。

　さぁ。仕事に行こうね！雨月！

　私は自宅の扉を開いて鍵を閉め、いつものルーティンをこなしてから階段を降りた。