92 / 280
子猫の雨月と男の子の雨月
83
しおりを挟む
こんな感動的な場面に出合えるだなんて!
男の子の雨月は「すきっ」という言葉は知っていても文字は知らない。
そう思ったから、いつも私に「すきっ!」って言ってくれるから「すきっ」という文字をオムライスに書いたんだもの。
ケチャップでオムライスにいろいろ書くことってよくあることみたいだから、私も真似てしてみたの。
ただ、軽い気持ちで書いたんだ。
でも、男の子の雨月はその私の書いた
「すきっ」
がどうしようもなく嬉しかったに違いない。
だから食べたくないって駄々を捏ねたんだろう。
本当は、オムライスを食べたい筈なのに……。
食べたくないほど嬉しかったのね。
私が書いた「すきっ」
そんなに喜ばれるだなんて……!
「すきっ」という文字を初めて知ってこんなにも嬉しく大切に思われて、感動しないわけないじゃない!
愛おしくて愛おしくて堪らない!
どうしようもないほど、雨月が好きだよ……!
あ!そうだ!
残せればいいんだったら……。
私はスマホをバッグから取り出して
「雨月!こっち向いて!」
「んー!」
パシャ!
男の子の雨月の顔とオムライスが画面いっぱいに写るように撮った。
雨月の顔は嬉しそうだけど、私的には物足りない……。
オムライスのお皿の位置が悪いのかな?
これはこれでいいんだけど、オムライスの「すきっ」が横だもんね。
やっぱり動かそう!
「雨月ー待っててね!」
私はオムライスのお皿を男の子の雨月の顔を「すきっ」の文字が同じラインになるように動かした。男の子の雨月はそれを不思議そうに見ている。
私は同じ場所に戻ってもう一度撮影ボタンを押すことにした。
「雨月ー!こっち向いて笑ってくれるかな?」
「んー!」
呼ばれて嬉しそうに私に振り向いてくれた笑顔はとびっきり可愛かった。
男の子の雨月は「すきっ」という言葉は知っていても文字は知らない。
そう思ったから、いつも私に「すきっ!」って言ってくれるから「すきっ」という文字をオムライスに書いたんだもの。
ケチャップでオムライスにいろいろ書くことってよくあることみたいだから、私も真似てしてみたの。
ただ、軽い気持ちで書いたんだ。
でも、男の子の雨月はその私の書いた
「すきっ」
がどうしようもなく嬉しかったに違いない。
だから食べたくないって駄々を捏ねたんだろう。
本当は、オムライスを食べたい筈なのに……。
食べたくないほど嬉しかったのね。
私が書いた「すきっ」
そんなに喜ばれるだなんて……!
「すきっ」という文字を初めて知ってこんなにも嬉しく大切に思われて、感動しないわけないじゃない!
愛おしくて愛おしくて堪らない!
どうしようもないほど、雨月が好きだよ……!
あ!そうだ!
残せればいいんだったら……。
私はスマホをバッグから取り出して
「雨月!こっち向いて!」
「んー!」
パシャ!
男の子の雨月の顔とオムライスが画面いっぱいに写るように撮った。
雨月の顔は嬉しそうだけど、私的には物足りない……。
オムライスのお皿の位置が悪いのかな?
これはこれでいいんだけど、オムライスの「すきっ」が横だもんね。
やっぱり動かそう!
「雨月ー待っててね!」
私はオムライスのお皿を男の子の雨月の顔を「すきっ」の文字が同じラインになるように動かした。男の子の雨月はそれを不思議そうに見ている。
私は同じ場所に戻ってもう一度撮影ボタンを押すことにした。
「雨月ー!こっち向いて笑ってくれるかな?」
「んー!」
呼ばれて嬉しそうに私に振り向いてくれた笑顔はとびっきり可愛かった。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
106
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる