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子猫の雨月と男の子の雨月
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「雨月ー!怖くないよ。大丈夫だよ」
私はドライヤーのスイッチを切って子猫の雨月の毛並みが落ち着いてから背中を撫でた。
ちょっと爪がTシャツに食い込んで太ももにちょっとあたってるけど……
我慢、我慢!
子猫の雨月にとっては初めてのドライヤーだし、突然大きな音がしたんだもんね。
吃驚しちゃうよね!
明日……子猫の雨月にかまけていてちょっとサボっていた掃除機をかけようと思っていたんだけど。
掃除機の音の方がドライヤーの音より大きいから……どうしよう?
なんて思いながら子猫の雨月を撫で続けた。
安心し始めたのか、雨月が私の顔を見上げて
「ニャアニャアニャアニャアニャ……ニャアニャアニャアニャアニャ……」
と何かを言っているよう。
本当にゴメン!
猫語はわかんないんだってば……!
「雨月は私に何か伝えたいのね?ごめんね。わかってあげられなくて……」
「ニャアニャアニャアニャアニャ……ニャアニャアニャアニャアニャ……」
うーん、やっぱり何か言ってるような……。
「雨月は私の言葉を、私の言う言葉の意味を、ちゃんと理解しようと頑張ってるのに……不甲斐ない『おねえさん』でごめんね。雨月……」
なんか……とっても申し訳なく思っちゃう。
私たちは……スムーズに意思表示が叶わない。
思いを伝え合えない。
それって……歯がゆいね、雨月……。
もどかしいね……。
せつないね……。
そんなことを感じながら、髪の毛……乾かしたいのにどうやってドライヤーを使おうかな?
……なんていろいろ策を練っている最中だったりします。
私はドライヤーのスイッチを切って子猫の雨月の毛並みが落ち着いてから背中を撫でた。
ちょっと爪がTシャツに食い込んで太ももにちょっとあたってるけど……
我慢、我慢!
子猫の雨月にとっては初めてのドライヤーだし、突然大きな音がしたんだもんね。
吃驚しちゃうよね!
明日……子猫の雨月にかまけていてちょっとサボっていた掃除機をかけようと思っていたんだけど。
掃除機の音の方がドライヤーの音より大きいから……どうしよう?
なんて思いながら子猫の雨月を撫で続けた。
安心し始めたのか、雨月が私の顔を見上げて
「ニャアニャアニャアニャアニャ……ニャアニャアニャアニャアニャ……」
と何かを言っているよう。
本当にゴメン!
猫語はわかんないんだってば……!
「雨月は私に何か伝えたいのね?ごめんね。わかってあげられなくて……」
「ニャアニャアニャアニャアニャ……ニャアニャアニャアニャアニャ……」
うーん、やっぱり何か言ってるような……。
「雨月は私の言葉を、私の言う言葉の意味を、ちゃんと理解しようと頑張ってるのに……不甲斐ない『おねえさん』でごめんね。雨月……」
なんか……とっても申し訳なく思っちゃう。
私たちは……スムーズに意思表示が叶わない。
思いを伝え合えない。
それって……歯がゆいね、雨月……。
もどかしいね……。
せつないね……。
そんなことを感じながら、髪の毛……乾かしたいのにどうやってドライヤーを使おうかな?
……なんていろいろ策を練っている最中だったりします。
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