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子猫の雨月と男の子の雨月
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雨月の唾液でベッタベタになったロングTシャツやまっ裸の雨月と抱きしめあっていたことに気づかなかったほど、首輪の一件はかなり精神的に堪えた私。
とりあえず服を着せなきゃ……!
そう思い出したのはかなりの時間が過ぎ去っていた後だった。
今日は休日出勤!午前中に仕事を終えるとはいえ男の子の雨月を裸のままって訳にはいかない。
悩むことがあるとすれば……帰宅したらまた子猫に戻っている可能性も無きにしもあらずってこと。
本当の雨月って……猫なの?人なの?
昨日の男の子の雨月は「おにーさん」しか言葉を言えなかったけど、今日の男の子の雨月は「すきっ!」「やっ!」「んー」と言葉が増えた。肯定と否定の言葉が使えるようになったってことは私との意思疏通が可能だってこと。そこの部分はすがりたい!
「ねぇ、雨月。あなたは本当は『子猫』なの?それとも『男の子』なの?」
私にとっては一番重大なところだから、どうしてもそこのところははっきりさせておきたいのよね。
私の顔をジーっと見ながら首を傾げる。何を言っているのか理解不能みたいな仕草。
うーん、これは手強そう!
諦めて雨月のために購入したTシャツを着せたんだけど……
ん?ツンツルてん?
えっ?
どうして?
雨月のサイズを考えて購入したのに?
下半身は見えるのは仕方がないこととはいえ、おへそが見えるほど尺を間違えた筈はないんだけど……。
そういえば……昨日よりも数キロ重くなっていたような気が……?
「雨月ー、まさかだけどちょっと大きくなった?」
男の子の雨月は明後日の方角を見て知らない振りを決め込んだみたいだった。
昨日と同じく下着を履くのを嫌がったので、私の就寝用Tシャツを雨月が着ているTシャツの上から着せることにした。ブカブカだけどこれなら下半身が見えることはない。
安堵しつつ、朝食の準備を始めた。
あまり時間がないので、ご飯に葱だけの味噌汁。ハムエッグと豆サラダ。
「雨月ー、ここにおいで!」
私が座った膝の上に座る雨月は……やっぱり昨日より重かったし、座高の位置が昨日よりも少し高かった。
気のせいじゃ……ないよね?
動揺を隠しつつ、雨月の口にご飯を運びながら一緒に食事を済ませた。
とりあえず服を着せなきゃ……!
そう思い出したのはかなりの時間が過ぎ去っていた後だった。
今日は休日出勤!午前中に仕事を終えるとはいえ男の子の雨月を裸のままって訳にはいかない。
悩むことがあるとすれば……帰宅したらまた子猫に戻っている可能性も無きにしもあらずってこと。
本当の雨月って……猫なの?人なの?
昨日の男の子の雨月は「おにーさん」しか言葉を言えなかったけど、今日の男の子の雨月は「すきっ!」「やっ!」「んー」と言葉が増えた。肯定と否定の言葉が使えるようになったってことは私との意思疏通が可能だってこと。そこの部分はすがりたい!
「ねぇ、雨月。あなたは本当は『子猫』なの?それとも『男の子』なの?」
私にとっては一番重大なところだから、どうしてもそこのところははっきりさせておきたいのよね。
私の顔をジーっと見ながら首を傾げる。何を言っているのか理解不能みたいな仕草。
うーん、これは手強そう!
諦めて雨月のために購入したTシャツを着せたんだけど……
ん?ツンツルてん?
えっ?
どうして?
雨月のサイズを考えて購入したのに?
下半身は見えるのは仕方がないこととはいえ、おへそが見えるほど尺を間違えた筈はないんだけど……。
そういえば……昨日よりも数キロ重くなっていたような気が……?
「雨月ー、まさかだけどちょっと大きくなった?」
男の子の雨月は明後日の方角を見て知らない振りを決め込んだみたいだった。
昨日と同じく下着を履くのを嫌がったので、私の就寝用Tシャツを雨月が着ているTシャツの上から着せることにした。ブカブカだけどこれなら下半身が見えることはない。
安堵しつつ、朝食の準備を始めた。
あまり時間がないので、ご飯に葱だけの味噌汁。ハムエッグと豆サラダ。
「雨月ー、ここにおいで!」
私が座った膝の上に座る雨月は……やっぱり昨日より重かったし、座高の位置が昨日よりも少し高かった。
気のせいじゃ……ないよね?
動揺を隠しつつ、雨月の口にご飯を運びながら一緒に食事を済ませた。
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