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運命?

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 名前……どうしよう?つけてもいいのかな?

「クロ……」 ありきたり。
「ウル……」 ウルウル瞳を見て。

 子猫が首を傾げてこっちを見ている。
 なんか……言葉がわかるみたいな仕草で茶目っ気いっぱいでキュンキュンする!

「雨の日に拾ったし、私の名前をひとつとって……雨月(うげつ)って……どうかな?」

 私の顔をじっと見つめる。
 な、なんか……審問されてる気分だ。

「雨月……」

 五秒、十秒、十五秒……。
 三十秒ほど時間が過ぎた頃、漸く

「ニャァアアアア!」

 と、甲高い今日一番大きな鳴き声をあげた。
 そして、私の胸元に飛び着いてきた。

 この子と楽しい生活を過ごそう!
 目一杯可愛がってあげるね!

 バスタオルの中に雨月を戻してベッドに行こうとしたら……そこから飛び出て必死になって私の足元に頭を擦り付けてくる。

 一緒に寝たい!

 と、懇願されてるみたい。

 で、でもね。

 寝返りを打ってしまってペチャンコになってしまうこともあるんだよ。
 検索した時に『やってはいけなこと』の欄に「一緒に寝ない」があったんだから。
 寝返りの件もそうだけど。
 飼い主に依存しすぎてひとりにしたら情緒不安になったりすることもあるらしくって、適度な距離をとってペットと一緒に生活するのがベストなんだって。

 今日は……寂しいかもしれないし、今日だけ……特別に、特別に一緒に寝てあげよっかな?

 私の枕の傍にタオルケットを置いて雨月を寝かせ、私はショーツを脱いでベッドに入りお布団を雨月の体に少し掛かるようにかけ、雨月の頭を撫でながら寝始めた。



 この一連の出来事はいろんな意味でかなり後悔することになるだなんて……!
 この時は全然知る由もなかった。

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