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第一章 【山を繋ぐ大橋】
第二節 【管理人のエル】
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それからの道のりはそこまで険しいものでは無かった。
道中二人は雑談をしながら道を歩き、日が落ちてくると手頃な場所を見つけてそこで野営をした。
昼間は魔獣は一匹も道には出てこなかったし、夜中も交代しつつ見張りをたてていたが、レベル一の魔獣が数匹現れるくらいで大きな戦闘は起こらなかった。
「アイリス、都市への道の間に山があるんだけどどうしようか?」
数日だった頃、ルーン達が行く方向には山がいくつか連なっていることに気づいた。
アイリスは口に手を当てて少し考えると、
「地図によるとそこまで高い山では無さそうです。山は平べったく広範囲にあるので、迂回すると逆に時間がかかってしまいます」
ルーンは縦に頷きながら、
「分かった、じゃあこのまま真っ直ぐ行くことにしよう」
山は比較的なだらかな道が続き、太陽が丁度真上に登った頃。
ルーン達の視界に一つの大橋が見えてきた。
山と山をつなぐ橋のようでとても長い橋だが、形が歪になっているところを見ると、どうやら破損しているらしい。
近くまで行くと小さな小屋が見えた。
するとドアが開き、所々に白髪の生えた四十代くらいの男性が中から出てきた。
「ん?坊主達、橋を渡りたいのか?」
男性はくだけた口調でルーンに話しかけた。
雰囲気から察するに、悪い人では無いようだ。
「はい、この先の都市に行こうと思ったんですけど︙壊れてるみたいですね、橋」
男性は頭を掻きながら不機嫌そうに、
「そうなんだよなぁ、最近魔獣が増えてきている事は坊主も知っているだろう?そのせいで橋に悪戯をする魔獣が居てな、数日前に完全に渡れなくなっちまったんだよ」
魔獣は人間を襲うだけでなく、建造物にも危害を加えるようになっていた。
それだけ、影の魔女の魔力が強まってしまっているという事だろう。
「とりあえずうちに上がれや、俺はこの橋の管理を任されているエルだ」
「僕はルーン、こっちはアイリスです。よろしくエル」
簡単な自己紹介を済ませ、三人は小屋の中へと入っていった。
道中二人は雑談をしながら道を歩き、日が落ちてくると手頃な場所を見つけてそこで野営をした。
昼間は魔獣は一匹も道には出てこなかったし、夜中も交代しつつ見張りをたてていたが、レベル一の魔獣が数匹現れるくらいで大きな戦闘は起こらなかった。
「アイリス、都市への道の間に山があるんだけどどうしようか?」
数日だった頃、ルーン達が行く方向には山がいくつか連なっていることに気づいた。
アイリスは口に手を当てて少し考えると、
「地図によるとそこまで高い山では無さそうです。山は平べったく広範囲にあるので、迂回すると逆に時間がかかってしまいます」
ルーンは縦に頷きながら、
「分かった、じゃあこのまま真っ直ぐ行くことにしよう」
山は比較的なだらかな道が続き、太陽が丁度真上に登った頃。
ルーン達の視界に一つの大橋が見えてきた。
山と山をつなぐ橋のようでとても長い橋だが、形が歪になっているところを見ると、どうやら破損しているらしい。
近くまで行くと小さな小屋が見えた。
するとドアが開き、所々に白髪の生えた四十代くらいの男性が中から出てきた。
「ん?坊主達、橋を渡りたいのか?」
男性はくだけた口調でルーンに話しかけた。
雰囲気から察するに、悪い人では無いようだ。
「はい、この先の都市に行こうと思ったんですけど︙壊れてるみたいですね、橋」
男性は頭を掻きながら不機嫌そうに、
「そうなんだよなぁ、最近魔獣が増えてきている事は坊主も知っているだろう?そのせいで橋に悪戯をする魔獣が居てな、数日前に完全に渡れなくなっちまったんだよ」
魔獣は人間を襲うだけでなく、建造物にも危害を加えるようになっていた。
それだけ、影の魔女の魔力が強まってしまっているという事だろう。
「とりあえずうちに上がれや、俺はこの橋の管理を任されているエルだ」
「僕はルーン、こっちはアイリスです。よろしくエル」
簡単な自己紹介を済ませ、三人は小屋の中へと入っていった。
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