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結婚編
安心しました
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翌朝。今日はお昼から登城すると言われ、午前中は父と兄、魔物たちでドラゴンゾンビの話をしていたのだけれど。
『ドラゴンゾンビは、もともと聖女を守護していた者の末路なのよ。凶暴な魔物たちと戦って死んだ者が多いの』
《あとは聖女を庇って死んだとかじゃな》
<聖女に未練が残っている者はゾンビとなって復活し、聖女を求めるのー。それが影響して穢れた魔力が溢れ出て、大暴走をおこすんだよー>
魔物たち三人の言葉に、父と兄が驚いた顔をしたあと、どこか安堵した表情になった。
「そうか……。では、ドラゴンゾンビを倒した西の森は、大暴走は二度と起きないということですかな?」
《一概には言えんがのう。ただ、魔力がある以上、大暴走は必ず起こる。じゃが、大元を断てばその回数は圧倒的に減るんじゃ》
『ましてやミカ様の【白】を使って消したんでしょう? なら、小規模な大暴走は起きても、今までのような大規模なものは早々になくなるわね』
【白】はもともと浄化の作用があるしの、と言ったアレイさんの言葉に、父と兄は納得していた。どうも話を聞く限り、ドラゴンゾンビは聖女の力である【白魔法】――今回は私が渡したタグに反応していたそうだから。
「そうなると、お兄様たちのタグとは別に、そういった用途用にタグをたくさん作っておいたほうがいいのでしょうか?」
「そこはグラナート殿下や陛下たちに聞いて、ある程度の実験をしてからだな。有用であれば、実花には魔法を込めてもらうようにお願いをするがね」
「もちろんそこは、実花がやっていることは伏せるようにお願いをするつもりだから、安心してくれ」
「はい」
家族や我が家の使用人、護衛となってくれた魔物たち、ジークハルト様に渡すぶんには構わないけれど、それを利用されるのは正直に言って困る。
私は聖女になりたいわけではないし、自分が大事だと思った人以外はどうでもいいと考えるような、心の狭い人間なのだ。だからこそ、恩には恩を返すし、逆なら徹底的に避ける。
友人になってくれたラファエラ様たちも大事にしたいし。そのうち、ペンダントか腕輪にこっそり魔法をかけたものをプレゼントしてみようか。そこはあとで父に聞くとして。
午後からお城に行くならジークハルト様のご無事が確かめられる――それができないと落ち着かない。
そんなことを考えていたら顔に出ていたのだろう……アレイさんに《浮かれて転ぶでないぞ?》と言われてしまった。しっかりバレてます。
そして時間ができたのでおやつにマドレーヌを焼く。これは私が持っているものだけれど、モーントシュタイン家用のはまだ型ができていないので、材料と作り方だけはミゲルさんたち料理人に教えている。型は領地にいる鍛治師に見本として円形とシェル型を持たせているので、そのうち出来上がってくると思う。
円形用の紙はないので今のところ兄に増殖してもらっているけれど、バターがあるから必要ないかも知れない。そこは実験してからになりそう。
ちなみに、この世界の鍛治師は、剣や防具の他に、包丁などの刃物類や鍋などの調理器具も作っていて、彼らも父に助けられた人たちだという。魔物たち曰く、先祖はドワーフだと言っていた。
野菜などを作っているのは主にエルフが先祖だそうだ。一概には言えないけれど、系統を辿っていくと、いきつくのはだいたいそういった専門の種族に分かれるらしい。
それはともかく、早めにお昼ご飯を食べ、魔物たちを連れてお城へと行く。いつものところに馬車が停まるとそこから降り、城の入口へと歩いていく。
入口に着くとジークハルト様とギルさんがいた。
「こんにちは、ジーク……きゃっ! あ、あの……ジークハルト、様……?」
「ミカ……」
挨拶をしようと思ったら、ジークハルト様が近寄ってきて、いきなり抱きしめられた。何かあったのだろうか?
だけど、何か不安なことがあったとかではなく、単に抱きしめているだけ。それがどうしてもわからない。
「あの……?」
「……ミカのおかげで、重篤な怪我人も死者も出なかった。ありがとう」
「お怪我はなさっていませんか?」
「ああ、どこも怪我をしていない」
「よかった……」
父と兄から無事だと聞いていたけれど、やはり本人を見て、その口から聞かないと安心できなかった。だからそれが聞けて嬉しい。
「さあ、移動しよう。今日も手伝ってくれるか?」
「はい」
差し出された腕に自分の手を乗せ、エスコートされながら歩く。相変わらず視線は鬱陶しいけれど、以前の窺うようなものではない。
そのことに幾分かホッとしつつも途中で父や兄と別れ、ジークハルト様の執務室へと向かった。
「今日も書類の仕分けでよろしいですか?」
「ああ。一日空けてしまったから書類が増えてしまったが……」
「そこは仕方がありません、急なお仕事だったのですから」
「そうだな。だが、そう言ってくれるのはミカだけだ」
そのようなことはないと思うのだけれど、どうも今までジークハルト様が見てきた女性は、ジークハルト様のというか騎士のお仕事に理解がない女性ばかりだったのだろう。ジークハルト様の竜体を見ただけで気絶するなんて、どう考えても何も考えていないか、理解できなかったか、護ってもらうのは当たり前だと思っているとしか思えない。
もし自分が竜体となった時、その姿を貶されたり気絶されたりしたら……と考えたりしなかったのだろうか?
私はドラゴンではないから何とも言えないのがつらい。けれど、極限状態だったあの時ならともかく、今なら気絶する……なんて失態は犯さないと断言できる。
ジークハルト様やその場にいらした文官に指示をもらったり、仕分けを聞いたりしているうちに、午後の休憩時間となった。今日はベンさんはいないらしく、ジークハルト様にお茶を淹れるよう頼まれたので、簡易キッチンに言って紅茶を挿れ、お皿に家から持ってきたマドレーヌを乗せた。もちろん、父や兄にも持たせてあるので、今頃は食べていると思う。
「お。今日は見たことのない菓子だな」
「ふふ。今日はマドレーヌというお菓子です。以前にもお兄様から渡されておりませんか?」
「んん……? おお、丸いものだったか? だが、今日は貝の形のようだが……」
「材料は同じなのですが、焼き型が違うのです」
「ほう、そうなのか! 形ひとつでこうも変わるとは……」
感心したようにシェル型のマドレーヌを見るジークハルト様と、文官。それぞれお皿に取り分け、紅茶も添えて差し出す。仄かに香るバターとバニラの香り。それが気に入ったのだろう……全員が美味しそうに頬張っていた。
「美味しいぞ、ミカ!」
「はい! とても美味しゅうございます、ミカ嬢」
「それはよかったです」
話をしながら紅茶とお菓子を食べる。料理人ではない私が作ったお菓子だというのに、誰もが美味しそうに食べてくれるのが嬉しい。
「あ、そうだ。ミカ、十日後は予定があるか?」
「いいえ、今のところ予定はありません」
「なら、王都の南側にある湖に行かないか?」
王都の北側には湖があって、その場所にしか咲いていない花や木々があり、そこから見える景色が素晴らしいのだという。場所も以前いった国立庭園に近いところではあるけれど、それよりもさらに南にあるそうだ。
「是非行ってみたいのですけれど、魔物たちが一緒でもよろしいですか?」
「もちろん。他にはあるか?」
「そこまではどうやって行くのですか?」
「俺が連れて行く」
「え……?」
詳しく話を聞くと、ジークハルト様が竜体となり、私を入れた籠を持って空を飛ぶという。その籠や寒さ対策などは全て準備してくれる代わりに、お弁当をお願いされた。
「わかりました。他に私のほうで準備するものなどありますか?」
「特にこれといってない。あとで時間や待ち合わせを手紙で送るとしよう」
「ありがとうございます」
ジークハルト様と一緒に出かけられることが嬉しい。それに、魔物たちとも。まあ、王族であるジークハルト様にも護衛が付くだろうけれど、それでも一緒にいられるということが嬉しいのだ。
休憩時間も終わり、終業の鐘が鳴るまでひたすら書類を整理する。それでも父の執務室よりも広いせいか、まだ四分の一も終わっていない。
出かけるまでにどのくらい片付けられるだろうか――と一瞬遠い目になったものの、地道に片付ければいいだけだと気をとりなおす。
「明日も頼む」
「畏まりました」
馬車乗り場まで送ってくださったジークハルト様は、唇にキスをするとその手を父へと渡す。
――だから、公衆の面前でキスはやめてくださいっ!
と叫びたいのだけれど、結局は諦めて溜息をつき、魔物たちや父、兄と一緒に馬車へと乗り込んだ。
『ドラゴンゾンビは、もともと聖女を守護していた者の末路なのよ。凶暴な魔物たちと戦って死んだ者が多いの』
《あとは聖女を庇って死んだとかじゃな》
<聖女に未練が残っている者はゾンビとなって復活し、聖女を求めるのー。それが影響して穢れた魔力が溢れ出て、大暴走をおこすんだよー>
魔物たち三人の言葉に、父と兄が驚いた顔をしたあと、どこか安堵した表情になった。
「そうか……。では、ドラゴンゾンビを倒した西の森は、大暴走は二度と起きないということですかな?」
《一概には言えんがのう。ただ、魔力がある以上、大暴走は必ず起こる。じゃが、大元を断てばその回数は圧倒的に減るんじゃ》
『ましてやミカ様の【白】を使って消したんでしょう? なら、小規模な大暴走は起きても、今までのような大規模なものは早々になくなるわね』
【白】はもともと浄化の作用があるしの、と言ったアレイさんの言葉に、父と兄は納得していた。どうも話を聞く限り、ドラゴンゾンビは聖女の力である【白魔法】――今回は私が渡したタグに反応していたそうだから。
「そうなると、お兄様たちのタグとは別に、そういった用途用にタグをたくさん作っておいたほうがいいのでしょうか?」
「そこはグラナート殿下や陛下たちに聞いて、ある程度の実験をしてからだな。有用であれば、実花には魔法を込めてもらうようにお願いをするがね」
「もちろんそこは、実花がやっていることは伏せるようにお願いをするつもりだから、安心してくれ」
「はい」
家族や我が家の使用人、護衛となってくれた魔物たち、ジークハルト様に渡すぶんには構わないけれど、それを利用されるのは正直に言って困る。
私は聖女になりたいわけではないし、自分が大事だと思った人以外はどうでもいいと考えるような、心の狭い人間なのだ。だからこそ、恩には恩を返すし、逆なら徹底的に避ける。
友人になってくれたラファエラ様たちも大事にしたいし。そのうち、ペンダントか腕輪にこっそり魔法をかけたものをプレゼントしてみようか。そこはあとで父に聞くとして。
午後からお城に行くならジークハルト様のご無事が確かめられる――それができないと落ち着かない。
そんなことを考えていたら顔に出ていたのだろう……アレイさんに《浮かれて転ぶでないぞ?》と言われてしまった。しっかりバレてます。
そして時間ができたのでおやつにマドレーヌを焼く。これは私が持っているものだけれど、モーントシュタイン家用のはまだ型ができていないので、材料と作り方だけはミゲルさんたち料理人に教えている。型は領地にいる鍛治師に見本として円形とシェル型を持たせているので、そのうち出来上がってくると思う。
円形用の紙はないので今のところ兄に増殖してもらっているけれど、バターがあるから必要ないかも知れない。そこは実験してからになりそう。
ちなみに、この世界の鍛治師は、剣や防具の他に、包丁などの刃物類や鍋などの調理器具も作っていて、彼らも父に助けられた人たちだという。魔物たち曰く、先祖はドワーフだと言っていた。
野菜などを作っているのは主にエルフが先祖だそうだ。一概には言えないけれど、系統を辿っていくと、いきつくのはだいたいそういった専門の種族に分かれるらしい。
それはともかく、早めにお昼ご飯を食べ、魔物たちを連れてお城へと行く。いつものところに馬車が停まるとそこから降り、城の入口へと歩いていく。
入口に着くとジークハルト様とギルさんがいた。
「こんにちは、ジーク……きゃっ! あ、あの……ジークハルト、様……?」
「ミカ……」
挨拶をしようと思ったら、ジークハルト様が近寄ってきて、いきなり抱きしめられた。何かあったのだろうか?
だけど、何か不安なことがあったとかではなく、単に抱きしめているだけ。それがどうしてもわからない。
「あの……?」
「……ミカのおかげで、重篤な怪我人も死者も出なかった。ありがとう」
「お怪我はなさっていませんか?」
「ああ、どこも怪我をしていない」
「よかった……」
父と兄から無事だと聞いていたけれど、やはり本人を見て、その口から聞かないと安心できなかった。だからそれが聞けて嬉しい。
「さあ、移動しよう。今日も手伝ってくれるか?」
「はい」
差し出された腕に自分の手を乗せ、エスコートされながら歩く。相変わらず視線は鬱陶しいけれど、以前の窺うようなものではない。
そのことに幾分かホッとしつつも途中で父や兄と別れ、ジークハルト様の執務室へと向かった。
「今日も書類の仕分けでよろしいですか?」
「ああ。一日空けてしまったから書類が増えてしまったが……」
「そこは仕方がありません、急なお仕事だったのですから」
「そうだな。だが、そう言ってくれるのはミカだけだ」
そのようなことはないと思うのだけれど、どうも今までジークハルト様が見てきた女性は、ジークハルト様のというか騎士のお仕事に理解がない女性ばかりだったのだろう。ジークハルト様の竜体を見ただけで気絶するなんて、どう考えても何も考えていないか、理解できなかったか、護ってもらうのは当たり前だと思っているとしか思えない。
もし自分が竜体となった時、その姿を貶されたり気絶されたりしたら……と考えたりしなかったのだろうか?
私はドラゴンではないから何とも言えないのがつらい。けれど、極限状態だったあの時ならともかく、今なら気絶する……なんて失態は犯さないと断言できる。
ジークハルト様やその場にいらした文官に指示をもらったり、仕分けを聞いたりしているうちに、午後の休憩時間となった。今日はベンさんはいないらしく、ジークハルト様にお茶を淹れるよう頼まれたので、簡易キッチンに言って紅茶を挿れ、お皿に家から持ってきたマドレーヌを乗せた。もちろん、父や兄にも持たせてあるので、今頃は食べていると思う。
「お。今日は見たことのない菓子だな」
「ふふ。今日はマドレーヌというお菓子です。以前にもお兄様から渡されておりませんか?」
「んん……? おお、丸いものだったか? だが、今日は貝の形のようだが……」
「材料は同じなのですが、焼き型が違うのです」
「ほう、そうなのか! 形ひとつでこうも変わるとは……」
感心したようにシェル型のマドレーヌを見るジークハルト様と、文官。それぞれお皿に取り分け、紅茶も添えて差し出す。仄かに香るバターとバニラの香り。それが気に入ったのだろう……全員が美味しそうに頬張っていた。
「美味しいぞ、ミカ!」
「はい! とても美味しゅうございます、ミカ嬢」
「それはよかったです」
話をしながら紅茶とお菓子を食べる。料理人ではない私が作ったお菓子だというのに、誰もが美味しそうに食べてくれるのが嬉しい。
「あ、そうだ。ミカ、十日後は予定があるか?」
「いいえ、今のところ予定はありません」
「なら、王都の南側にある湖に行かないか?」
王都の北側には湖があって、その場所にしか咲いていない花や木々があり、そこから見える景色が素晴らしいのだという。場所も以前いった国立庭園に近いところではあるけれど、それよりもさらに南にあるそうだ。
「是非行ってみたいのですけれど、魔物たちが一緒でもよろしいですか?」
「もちろん。他にはあるか?」
「そこまではどうやって行くのですか?」
「俺が連れて行く」
「え……?」
詳しく話を聞くと、ジークハルト様が竜体となり、私を入れた籠を持って空を飛ぶという。その籠や寒さ対策などは全て準備してくれる代わりに、お弁当をお願いされた。
「わかりました。他に私のほうで準備するものなどありますか?」
「特にこれといってない。あとで時間や待ち合わせを手紙で送るとしよう」
「ありがとうございます」
ジークハルト様と一緒に出かけられることが嬉しい。それに、魔物たちとも。まあ、王族であるジークハルト様にも護衛が付くだろうけれど、それでも一緒にいられるということが嬉しいのだ。
休憩時間も終わり、終業の鐘が鳴るまでひたすら書類を整理する。それでも父の執務室よりも広いせいか、まだ四分の一も終わっていない。
出かけるまでにどのくらい片付けられるだろうか――と一瞬遠い目になったものの、地道に片付ければいいだけだと気をとりなおす。
「明日も頼む」
「畏まりました」
馬車乗り場まで送ってくださったジークハルト様は、唇にキスをするとその手を父へと渡す。
――だから、公衆の面前でキスはやめてくださいっ!
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