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異世界転移編
殿下に誘われたらしい★
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「わあ……素敵ですね!」
外に出ると、春特有の爽やかな風が吹き抜ける。隣同士の部屋と部屋の間に仕切り代わりの樹木や花が植えられていて、視線を遮ってくれるのは有り難かった。それに防音も施しているというのだから驚きだ。
庭と言ってもそれほど広いわけではない。王城や我が家の庭に比べたら、猫の額くらいしかないだろう。
それでも殿下は私の事情を何も知らないのに、歩みの遅い私の歩調に合わせてゆっくりと歩いてくれるのが嬉しい。
「殿下、この可愛い白いお花はなんと言うのですか?」
「ん? ああ、オルキスだな。ここには白い花しかないが、王城の一部の庭園や一般開放されている国立庭園には黄色、ピンク、青などがある」
「そうなのですね。今度、お父様かお兄様に連れて行ってもらおうかしら……」
ネモフィラにとてもよく似た白い花を見つけたので指さして名前を聞くと、その名前を教えてくれた。この花は森にもあったから知りたいと思ったのだ。
他にも色があるとは思ってもみなかったので、時間があったら父か兄に連れて行ってもらおうと思っていたのだけれど。
「……俺が連れて行ってやろうか?」
「え? ですが、殿下はお忙しいのでは……」
「二日後、丸一日時間があるんだ。その時でよければ連れて行くが……」
まさか、殿下からそんな提案をされるとは思わなくて驚く。そんな殿下を見上げれば、どこか不安そうな表情で首を傾げながら私を見ていた。どうしてそんな顔をしているのだろう?
「父の許可が下りてからになってしまうのですが……よろしいでしょうか?」
「ああ」
「では、あとで父に聞いてみます」
「いや、俺がアイゼンに話をするとしよう」
殿下の言葉に驚いたもののどうしてか嬉しかったので、お願いしますと伝えた。
そしてそこにあった花をどんどん教えてくれる殿下。薄いブルーですみれに似た花はフィアールカ、ハナミズキに似た黄色い花はクラシア、チューリップに似た色とりどりの花はミオソティスなどなど、いろいろと教えてくれた。
国立庭園には国中の花や樹木があって四季折々の花が咲き乱れ、今の時期はネックロース、ロジエ、ガリファロという花が見ごろだという。どのような花なのか、今から楽しみだ。
疲れて来たのでテーブルに移動し、座る。すかさず執事服のアレイさんが紅茶と私が作ったお菓子を用意してくれた。……どこでそんなことを覚えたのですか、アレイさん。
そう、アレイさんが選んだのは執事服。服を着た彼を見た時はその見た目とモノクルに執事服が妙に合っていて、内心感心したし頭を抱えもした。そして、父や兄もあんぐりと口を開けていたのを思い出す。
《お嬢様、こちらをどうぞ。殿下も紅茶でよろしいでしょうか?》
「ありがとうございます。グラナート殿下、紅茶でよろしいですか?」
しかも、アレイさんは声も変えていて、私ですら驚いたものだ。護衛が違うことに驚いているのか、殿下はしきりにアレイさんとシェーデルさんを気にしていた。
「あ、ああ。……ミカ嬢、初めて見る二人は護衛か? 蜘蛛殿やスパルトイ殿はどうした?」
「お二人は王城で戦いを挑まれるのが面倒だと言っていたので、モーントシュタイン家でお留守番をしています。そしてこのお二人は父が新たに雇ってくださった護衛の方で、この方がリュイさん、あちらにいる騎士がルージュさんです」
私の自己紹介に二人は目礼をする。ちなみに、髪の色から二人の偽名を取っている。
本当ならば二人の名前を呼んであげたいのだけれど、彼らの名前は自身で認め、その名前を告げた人にしか認識されないので、私が名前を呼んでしまうと意味不明の言葉に聞こえるからバレてしまうとのことだった。なので、急遽二人の偽名を用意したのだ。
「そうか……。そうだな、そのほうがいいだろう。滅多に姿を現さない『色付き』の魔物を隷属したいと考える輩は多いんだ」
「そうなのですね……。殿下がそう仰るのなら、置いて来て正解でした」
「ああ。ところで、ミカ嬢。この菓子も貴女が作ったのか?」
「はい」
今日はナッツ、レーズン、バタークッキーの三種類を用意した。それを殿下に説明すると、目を輝かせてつまみ始める。もちろん全てこの世界の食材で、ミゲルさんに作り方を教えながら一緒に作ったものだ。
そして午後のおやつはマドレーヌを用意して来た。これもミゲルさんに作り方を教えている。殿下のところで仕事をするならば、兄のぶんはあとで渡そうと思う。うーん……殿下の食べっぷりから、余分に渡さないとダメだろうか。
ついでだからと魔獣大暴走とは何なのか質問すると、凝縮した魔力が獣の姿をとって凶暴化し、大量に湧き出て暴走することを言うのだと説明してくれた。発生周期は決まっておらず、場所だけは何ヶ所か決まっていて、常に王宮の魔術師たちが監視しているのだとか。
周囲にある町や村を破壊されないよう魔獣たちを狩るのが城の騎士や兵士、魔術師たちだそうで、殿下はその指揮や騎士たちに混じって魔獣を殲滅するのだとか。謂わば騎士団長なのだろう。そして殿下はやはり騎士だったのかと納得したし、その殲滅に父と兄も加わるのだそうだ。
それを聞いて、できるだけ早く二人の服を作ろうと思った。いつ発生するかわからない以上、もしもの時のために作っておいたほうがいい。服が無理なら、御守りサイズの何かを作ろう。
「他に聞きたいことはあるか?」
「そうですね……今は思い付きません」
「そうか。……俺はそろそろ行かねばならない。庭園に行けるかどうかの結果はアイゼンに伝言を頼むことになるが……構わないか?」
「はい。一緒に行けることを楽しみにしていますね」
「ああ」
話していると時間がたつのは早い。殿下は懐から出した懐中時計を見て溜息をつき、立ち上がって暇を告げたので私も立ち上がって挨拶をし、礼をする。私はもう少し庭を見ていたかったのでそう告げて、殿下が見えなくなってからまた座ると入れ代わりで兄が私のほうへ来たので、ちょうどいいとマドレーヌを多めに渡した。
「午後のおやつにどうぞ。この数で足りますか?」
「ああ、十分だよ実花。それと……歩いている間、足を引き摺っていたな。もしかして痛いんじゃないか?」
「……実は、かなり痛いです」
「帰ったら見てあげるし、ちゃんと調節してあげるから。それまで我慢できるかい?」
「ありがとうございます、お兄様。はい、大丈夫です」
「わかった。そろそろ鐘がなるから、中に入ろう」
「はい」
兄に促されて立ち上がる。兄のエスコートで中に入ると、私たちのあとからアレイさんとシェーデルさんがついてきた。それにしても……。
「本当にバレませんでしたね」
『でしょう?』
《執事をやるのも面白いのう》
室内に入ると、父は扉のところで殿下を見送っていた。扉を閉めたところでそんな会話をしたのだけれど。
「実花、殿下と国立庭園に行く約束をしたそうだな」
「はい、殿下が誘ってくださったのです。ですが、お父様の許可が出なければ行きませんよ? そうお話をさせていただいたら、殿下が『俺がアイゼンに許可を取る』と仰って……」
「そうか……。実花は行きたいか?」
「行ってもいいのであれば。駄目ならばお父様かお兄様と行きたいと思っています」
どうして父はそんなことを聞くのだろう? そう思って首を傾げたら父は小さく首を振り、「いいよ。行っておいで」と言った。
「殿下にもそう言ってある。明日の午後と明後日の朝、先日頼んだドレスの一部が届くから、その中から選んで着ていくといいだろう」
『なら、アタシは女装かしらね? アタシのぶんのメイド服はあるかしら?』
「そうだな……そうしてもらえると助かるし、ありますな」
『あら、あるの? いいわよん。なら、メイド服を着ていくわね』
父とシェーデルさんの会話に唖然とする。父よ……馴染みすぎていませんか?! それにシェーデルさんは、なぜかすごくイイ笑顔で頷いているし。
《お主、ただ単に女装できることが嬉しいだけじゃろうが》
『うっ、そ、そんなことないわよ?』
「《嘘つけぇっ!》」
アレイさんと兄の突っ込みに、シェーデルさんは誤魔化すようにそっぽを向いて口笛を吹いている。……なんというテンプレな誤魔化し方だろう。
「それはそうとお父様、殿下は待ち合わせ場所や時間を仰っていましたか?」
「我が家に十一時に迎えに来るそうだし、帰りも送ってくださるそうだ」
「王族が迎えにくるのは、この世界では普通のことなのでしょうか」
「婚約者の場合は普通のことだ。だから、婚約者ではないのに実花を迎え来ると言った殿下が不思議でならないんだよ」
しきりに首を捻る父に、私も首を捻る。小説だと、王族に婚約者がいるのは当たり前なのに……殿下にはいないのだろうか。
そんな話をしている間に兄は「じゃあ行ってくる」と言って部屋をあとにし、茶器などを片付け終わったタイミングで鐘が三回鳴った。
「じゃあ、実花。ここに座って。私が渡した書類で計算ミスがないかチェックしてくれ。その他はその都度指示を出すから」
「はい」
父から指示をもらったので仕事を始める。手が空いたときは書類整理をしたり片付けをしたりしながら、終業の鐘が鳴るまで父と一緒に仕事をした。
それほど長い時間一緒に仕事をしなかったわけではないのに、なんだか懐かしくなった一日だった。
実花に見えているグラナートの色彩で黒服バージョン
実花の父や兄に見えているグラナートの色彩で白服バージョン
外に出ると、春特有の爽やかな風が吹き抜ける。隣同士の部屋と部屋の間に仕切り代わりの樹木や花が植えられていて、視線を遮ってくれるのは有り難かった。それに防音も施しているというのだから驚きだ。
庭と言ってもそれほど広いわけではない。王城や我が家の庭に比べたら、猫の額くらいしかないだろう。
それでも殿下は私の事情を何も知らないのに、歩みの遅い私の歩調に合わせてゆっくりと歩いてくれるのが嬉しい。
「殿下、この可愛い白いお花はなんと言うのですか?」
「ん? ああ、オルキスだな。ここには白い花しかないが、王城の一部の庭園や一般開放されている国立庭園には黄色、ピンク、青などがある」
「そうなのですね。今度、お父様かお兄様に連れて行ってもらおうかしら……」
ネモフィラにとてもよく似た白い花を見つけたので指さして名前を聞くと、その名前を教えてくれた。この花は森にもあったから知りたいと思ったのだ。
他にも色があるとは思ってもみなかったので、時間があったら父か兄に連れて行ってもらおうと思っていたのだけれど。
「……俺が連れて行ってやろうか?」
「え? ですが、殿下はお忙しいのでは……」
「二日後、丸一日時間があるんだ。その時でよければ連れて行くが……」
まさか、殿下からそんな提案をされるとは思わなくて驚く。そんな殿下を見上げれば、どこか不安そうな表情で首を傾げながら私を見ていた。どうしてそんな顔をしているのだろう?
「父の許可が下りてからになってしまうのですが……よろしいでしょうか?」
「ああ」
「では、あとで父に聞いてみます」
「いや、俺がアイゼンに話をするとしよう」
殿下の言葉に驚いたもののどうしてか嬉しかったので、お願いしますと伝えた。
そしてそこにあった花をどんどん教えてくれる殿下。薄いブルーですみれに似た花はフィアールカ、ハナミズキに似た黄色い花はクラシア、チューリップに似た色とりどりの花はミオソティスなどなど、いろいろと教えてくれた。
国立庭園には国中の花や樹木があって四季折々の花が咲き乱れ、今の時期はネックロース、ロジエ、ガリファロという花が見ごろだという。どのような花なのか、今から楽しみだ。
疲れて来たのでテーブルに移動し、座る。すかさず執事服のアレイさんが紅茶と私が作ったお菓子を用意してくれた。……どこでそんなことを覚えたのですか、アレイさん。
そう、アレイさんが選んだのは執事服。服を着た彼を見た時はその見た目とモノクルに執事服が妙に合っていて、内心感心したし頭を抱えもした。そして、父や兄もあんぐりと口を開けていたのを思い出す。
《お嬢様、こちらをどうぞ。殿下も紅茶でよろしいでしょうか?》
「ありがとうございます。グラナート殿下、紅茶でよろしいですか?」
しかも、アレイさんは声も変えていて、私ですら驚いたものだ。護衛が違うことに驚いているのか、殿下はしきりにアレイさんとシェーデルさんを気にしていた。
「あ、ああ。……ミカ嬢、初めて見る二人は護衛か? 蜘蛛殿やスパルトイ殿はどうした?」
「お二人は王城で戦いを挑まれるのが面倒だと言っていたので、モーントシュタイン家でお留守番をしています。そしてこのお二人は父が新たに雇ってくださった護衛の方で、この方がリュイさん、あちらにいる騎士がルージュさんです」
私の自己紹介に二人は目礼をする。ちなみに、髪の色から二人の偽名を取っている。
本当ならば二人の名前を呼んであげたいのだけれど、彼らの名前は自身で認め、その名前を告げた人にしか認識されないので、私が名前を呼んでしまうと意味不明の言葉に聞こえるからバレてしまうとのことだった。なので、急遽二人の偽名を用意したのだ。
「そうか……。そうだな、そのほうがいいだろう。滅多に姿を現さない『色付き』の魔物を隷属したいと考える輩は多いんだ」
「そうなのですね……。殿下がそう仰るのなら、置いて来て正解でした」
「ああ。ところで、ミカ嬢。この菓子も貴女が作ったのか?」
「はい」
今日はナッツ、レーズン、バタークッキーの三種類を用意した。それを殿下に説明すると、目を輝かせてつまみ始める。もちろん全てこの世界の食材で、ミゲルさんに作り方を教えながら一緒に作ったものだ。
そして午後のおやつはマドレーヌを用意して来た。これもミゲルさんに作り方を教えている。殿下のところで仕事をするならば、兄のぶんはあとで渡そうと思う。うーん……殿下の食べっぷりから、余分に渡さないとダメだろうか。
ついでだからと魔獣大暴走とは何なのか質問すると、凝縮した魔力が獣の姿をとって凶暴化し、大量に湧き出て暴走することを言うのだと説明してくれた。発生周期は決まっておらず、場所だけは何ヶ所か決まっていて、常に王宮の魔術師たちが監視しているのだとか。
周囲にある町や村を破壊されないよう魔獣たちを狩るのが城の騎士や兵士、魔術師たちだそうで、殿下はその指揮や騎士たちに混じって魔獣を殲滅するのだとか。謂わば騎士団長なのだろう。そして殿下はやはり騎士だったのかと納得したし、その殲滅に父と兄も加わるのだそうだ。
それを聞いて、できるだけ早く二人の服を作ろうと思った。いつ発生するかわからない以上、もしもの時のために作っておいたほうがいい。服が無理なら、御守りサイズの何かを作ろう。
「他に聞きたいことはあるか?」
「そうですね……今は思い付きません」
「そうか。……俺はそろそろ行かねばならない。庭園に行けるかどうかの結果はアイゼンに伝言を頼むことになるが……構わないか?」
「はい。一緒に行けることを楽しみにしていますね」
「ああ」
話していると時間がたつのは早い。殿下は懐から出した懐中時計を見て溜息をつき、立ち上がって暇を告げたので私も立ち上がって挨拶をし、礼をする。私はもう少し庭を見ていたかったのでそう告げて、殿下が見えなくなってからまた座ると入れ代わりで兄が私のほうへ来たので、ちょうどいいとマドレーヌを多めに渡した。
「午後のおやつにどうぞ。この数で足りますか?」
「ああ、十分だよ実花。それと……歩いている間、足を引き摺っていたな。もしかして痛いんじゃないか?」
「……実は、かなり痛いです」
「帰ったら見てあげるし、ちゃんと調節してあげるから。それまで我慢できるかい?」
「ありがとうございます、お兄様。はい、大丈夫です」
「わかった。そろそろ鐘がなるから、中に入ろう」
「はい」
兄に促されて立ち上がる。兄のエスコートで中に入ると、私たちのあとからアレイさんとシェーデルさんがついてきた。それにしても……。
「本当にバレませんでしたね」
『でしょう?』
《執事をやるのも面白いのう》
室内に入ると、父は扉のところで殿下を見送っていた。扉を閉めたところでそんな会話をしたのだけれど。
「実花、殿下と国立庭園に行く約束をしたそうだな」
「はい、殿下が誘ってくださったのです。ですが、お父様の許可が出なければ行きませんよ? そうお話をさせていただいたら、殿下が『俺がアイゼンに許可を取る』と仰って……」
「そうか……。実花は行きたいか?」
「行ってもいいのであれば。駄目ならばお父様かお兄様と行きたいと思っています」
どうして父はそんなことを聞くのだろう? そう思って首を傾げたら父は小さく首を振り、「いいよ。行っておいで」と言った。
「殿下にもそう言ってある。明日の午後と明後日の朝、先日頼んだドレスの一部が届くから、その中から選んで着ていくといいだろう」
『なら、アタシは女装かしらね? アタシのぶんのメイド服はあるかしら?』
「そうだな……そうしてもらえると助かるし、ありますな」
『あら、あるの? いいわよん。なら、メイド服を着ていくわね』
父とシェーデルさんの会話に唖然とする。父よ……馴染みすぎていませんか?! それにシェーデルさんは、なぜかすごくイイ笑顔で頷いているし。
《お主、ただ単に女装できることが嬉しいだけじゃろうが》
『うっ、そ、そんなことないわよ?』
「《嘘つけぇっ!》」
アレイさんと兄の突っ込みに、シェーデルさんは誤魔化すようにそっぽを向いて口笛を吹いている。……なんというテンプレな誤魔化し方だろう。
「それはそうとお父様、殿下は待ち合わせ場所や時間を仰っていましたか?」
「我が家に十一時に迎えに来るそうだし、帰りも送ってくださるそうだ」
「王族が迎えにくるのは、この世界では普通のことなのでしょうか」
「婚約者の場合は普通のことだ。だから、婚約者ではないのに実花を迎え来ると言った殿下が不思議でならないんだよ」
しきりに首を捻る父に、私も首を捻る。小説だと、王族に婚約者がいるのは当たり前なのに……殿下にはいないのだろうか。
そんな話をしている間に兄は「じゃあ行ってくる」と言って部屋をあとにし、茶器などを片付け終わったタイミングで鐘が三回鳴った。
「じゃあ、実花。ここに座って。私が渡した書類で計算ミスがないかチェックしてくれ。その他はその都度指示を出すから」
「はい」
父から指示をもらったので仕事を始める。手が空いたときは書類整理をしたり片付けをしたりしながら、終業の鐘が鳴るまで父と一緒に仕事をした。
それほど長い時間一緒に仕事をしなかったわけではないのに、なんだか懐かしくなった一日だった。
実花に見えているグラナートの色彩で黒服バージョン
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