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書籍発売記念小話
神様にもらったもの
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書籍発売記念小話です。今回は感想欄に書かれたとある話をヒントにして書かせていただきました。
かなりコメディでふざけた内容になっております(笑)
本編には全く関係ありませんので、読まなくても大丈夫です。
そして一番下に書影を載せました!
*******
ある日、教会に行くといつものように呼ばれた。目の前にはアマテラス様をはじめとした神様が五人いらっしゃるんだけど、なにかあったっけ? と首を捻りつつ、アマテラス様に椅子をすすめられて席に着く。
「実は、日本のケーキ屋さんでケーキをいろいろ買ってきたの」
「買ってきた?」
アマテラス様の言葉に首を傾げる。
テーブルに置かれていたのは白い長方形の箱。しかもかなり大きい箱が三つある。
そしてケーキと言われて箱のロゴを見ると、私がよく買いに行っていたケーキ屋さんのものだった。ここのオペラというチョコレートケーキとニューヨークチーズケーキ、サバラン・オランジュとナポレオンにモンブランが絶品で、週に一度、お気に入りの中から二種類は食べていたくらいだった。
懐かしいなあ。
「そう、買ってきたのよ、優衣のために」
「え……?」
さすが神様、そんなこともできるんだ! と感動していたら、アマテラス様とツクヨミ様がケーキを取り分けてくれた。飲み物はコーヒー。
ケーキは私が好きなものが五つ、目の前に並べられた。全部食べられるかなあと思いつつ、どうして神様たちが知っているのかと不思議な気持ちになる。
もちろん、アマテラス様とツクヨミ様にスサノオ様、初めてお会いするタケミカヅチ様とアントス様にも取り分けている。
タケミカヅチ様は雷神かつ剣神なので、スサノオ様同様に実用的な筋肉をつけたガチムチマッチョです! 眼福だ~。
それはともかく、これらのケーキを食べる時はブラックコーヒーと決めていたんだけど、ケーキ同様にそれを知っている神様たちに驚く。まあ神様だし……と変な方向に納得しつつ、この世界に来てから食べることはなかったから本当に嬉しい!
「アマテラス様、ありがとうございます!」
「いいのよ。わたくしも食べたかったんですもの。アントスは初めてよね? さあ、いただきましょう」
異世界のケーキを見るのも食べるのも初めてなのだろう。アントス様は目をキラキラと輝かせ、頬を染めてケーキを見ている。……乙女か!
いや、男性だから漢女?
私は五種類のケーキで、他の神様たちはそれぞれ好きなものを取っている。もちろんショートケーキやレアチーズケーキ、フルーツタルトなどもあって、テーブルの上は華やかな彩りと甘い匂い、そしてコーヒーの香りが漂っていた。
全員でケーキを食べながらあれこれ話しているとなにか思い出したのか、突然タケミカヅチ様が白乳色をしたものが散りばめられた腕輪をテーブルに置く。光の加減で薄い青にも見える、綺麗な宝石だ。
「月長石だ。ムーンストーンとも呼ばれる石なんだが、希望と豊穣を意味する」
「へぇ……。綺麗ですね」
「だろう? この腕輪、優衣にあげる」
「え……? いいんですか?」
「ああ。嵌めてみな?」
タケミカヅチ様に促され、腕輪を左手に嵌める。光にかざすと蒼く光るムーンストーンは、とても綺麗だ。
「おお、いいね! 似合っている! ……これならイケる?」
「はい?」
最後がよく聞こえなかったんだけど、タケミカヅチ様がブツブツとなにか言っている。そしておもむろに顔を上げると、私を見た。その視線の強さにビビる。
「あ、あの……?」
「優衣、一番大きなムーンストーンに触って、ムーンクリス」
「タケミカヅチ、それ以上は大人の事情で駄目よ」
「うう……! 仕方ない、強制的に!」
「はい……?」
ムーンストーンを触ったままだった私の指先に、タケミカヅチ様の指が触れる。そしてなにやら小さな声でムーンだのメイクアップだのと言っている。するといきなり腕輪が光り、私がそれに包まれたのだ!
「きゃあ!」
どうしたらいいのとおろおろしていると、いつの間にか光はなくなり、いつもの景色が視界に現れる。だけど、なんだかいつもよりもすんごく視線が低いような……?
「な、なんでしゅかこれはーーー!!」
「あら~、ずいぶん小さくなっちゃって、優衣。可愛いわ~」
「本当に。こ、これは些か問題が……」
「地上に戻せないわね、これでは」
「あい?」
神様たちがなにを言っているのか判らない。しかも言葉をきちんと話しているはずなのに、なんだかおかしい。
なんだろう? と思っていたら、アマテラス様が目の前に姿見を出してくれた。
「ちょっ、なっ、なっ、なんでこんな格好をしているんでしゅか!」
「いい、いい! けしからん、もっとやれ!」
「なんで幼女になってるんでしゅかーーー!」
鏡に写っていたのは小さな私だ。あまり覚えていないけど、私の身長は五歳くらいの高さしかない。
しかも、着ていた服はこの世界の服ではなくミニスカセーラー服になっていて、パンツは所謂カボチャパンツ。白いニーハイソックスで靴はラメの靴、髪はツインテールという、なんだか小さい頃に見た某美少女で戦士だったアニメのような格好をしていた。
いったい誰の趣味よ!
一番嬉しそうに見ているのがタケミカヅチ様だから、彼の趣味なのだろうか。
「ま、ましゃか、たけみかぢゅちしゃまはロリコン……」
「え……? ち、違うから! 優衣の魔法幼女姿が見たかっただけだから!」
「それだって充分オカシイから!」
まさかの、タケミカヅチ様の発言でした! そんな言葉にドン引きしていたらアマテラス様もドン引きしたらしく、タケミカヅチ様を叱り始めた。
そして何気なく鏡を見たら、後ろのほうで他の日本の神様たちが私を見て手で鼻を押さえるようにしながらも、しっかりと見ている。微妙に血の匂いがするんだけど、まさか鼻血を出しているとか……?
え……? まさか、彼らもロリコン……?!
ちょっとした悪戯心でその場でくるんと一回転してからポーズを決めると、ついに倒れる神様が出はじめ、バタバタと倒れていく。そしてどかされた手の下にあった鼻からは、赤い筋ができていた。
もう、周囲はしっちゃかめっちゃかで、私は抱き上げてくれたツクヨミ様にしがみついてドン引きしていた。ところが、そんなツクヨミ様もなぜかキラキラとした目で私を見て、「かっ、可愛い!」と悶えていた。
おおう……神様ってば変態しかいないの?!
「へ、へんたい……! はやくおろして! もとにもどしてくだしゃい!」
「よし! 魔法による戦闘訓練をするぞ、優衣!」
「手伝います、スサノオ様」
「やりまちぇん! もどしてくだしゃい!」
スサノオ様とタケミカヅチ様がはりきりだし、かなりヤバイ状況だ。そんなことしたくないからと戻せ! と叫んだところで、ロキとレンの呼ぶ声がした。
<リン、リン!>
<起きるにゃ!>
「元に戻せえぇぇぇ! ……はっ!!」
ガバッ! と上体を起こし、周囲をきょろきょろと見回す。いつも従魔や眷属たちと一緒に寝ている寝室だったから夢かと安心し、そのまま息を吐くとまたベッドに横になる。
<ずいぶん魘されていたようだが……大丈夫か?>
「うん。変な夢を見てね……。そのせいかも」
<我らも一緒に寝るにゃ>
<悪夢ヲ祓ウ>
「ありがとう、みんな」
それぞれ頼もしいことを言ってくれる従魔たちと眷属たち。本当にいい子たちに恵まれたと思う。
それにしても……夢とはいえ、日本で食べていたケーキは懐かしかった。この世界では日本にいた時のものは食べられないから。
チーズケーキやティラミス、ショートケーキはあっても、他のケーキのレシピは出てこなかった。せいぜいパイやタルトくらいだ。
「食べたいなあ……」
そういえば、夢の中で食べたけど味は判らなかったなあ……と苦笑しつつ、まだ夜明け前だからとみんな一緒に眠った。
翌朝。起きて神棚を見ると、魘されて起きた夢に出てきた白い箱が置いてあった。
「……まさか!」
お水やお酒、ご飯を取り替えてからお祈りをしたあとで、神棚からその箱を下ろす。蓋を開けてみれば、私の大好きな、そして懐かしいケーキがたくさん入っていた。
しかも、従魔たちや眷属たちの分もあるのか、箱が五つもあったのだ。
「わぁ~! 神様たち、ありがとうございます!」
お礼の祈りを捧げ、箱を持ってダイニングへと行くと、みんなにケーキを見せる。夢で見たものの他にもあのお店で売っていたクッキーやフィナンシェ、マドレーヌやラングドシャなど、とにかく店の商品を買い占めてきたの? っていうくらい、たくさん入っていたのだ。
朝ご飯を食べたあとでみんなに選んでもらい、仲良く食べた。
懐かしくて、ちょっぴり哀しくて。だけどとっても嬉しい夢だったと言っておく。
――タケミカヅチ様の件以外は。
そして月に一度、なぜかその店のケーキが届くようになるとは、この時の私は全く考えていなかったのだった。
*******
昨日出荷日でした。本日以降、本屋さんに並ぶかと思います。
素敵な書影ですよね!これを目印に本屋さんで探してみてください。
連載時よりも面白くなっていると思います!
かなりコメディでふざけた内容になっております(笑)
本編には全く関係ありませんので、読まなくても大丈夫です。
そして一番下に書影を載せました!
*******
ある日、教会に行くといつものように呼ばれた。目の前にはアマテラス様をはじめとした神様が五人いらっしゃるんだけど、なにかあったっけ? と首を捻りつつ、アマテラス様に椅子をすすめられて席に着く。
「実は、日本のケーキ屋さんでケーキをいろいろ買ってきたの」
「買ってきた?」
アマテラス様の言葉に首を傾げる。
テーブルに置かれていたのは白い長方形の箱。しかもかなり大きい箱が三つある。
そしてケーキと言われて箱のロゴを見ると、私がよく買いに行っていたケーキ屋さんのものだった。ここのオペラというチョコレートケーキとニューヨークチーズケーキ、サバラン・オランジュとナポレオンにモンブランが絶品で、週に一度、お気に入りの中から二種類は食べていたくらいだった。
懐かしいなあ。
「そう、買ってきたのよ、優衣のために」
「え……?」
さすが神様、そんなこともできるんだ! と感動していたら、アマテラス様とツクヨミ様がケーキを取り分けてくれた。飲み物はコーヒー。
ケーキは私が好きなものが五つ、目の前に並べられた。全部食べられるかなあと思いつつ、どうして神様たちが知っているのかと不思議な気持ちになる。
もちろん、アマテラス様とツクヨミ様にスサノオ様、初めてお会いするタケミカヅチ様とアントス様にも取り分けている。
タケミカヅチ様は雷神かつ剣神なので、スサノオ様同様に実用的な筋肉をつけたガチムチマッチョです! 眼福だ~。
それはともかく、これらのケーキを食べる時はブラックコーヒーと決めていたんだけど、ケーキ同様にそれを知っている神様たちに驚く。まあ神様だし……と変な方向に納得しつつ、この世界に来てから食べることはなかったから本当に嬉しい!
「アマテラス様、ありがとうございます!」
「いいのよ。わたくしも食べたかったんですもの。アントスは初めてよね? さあ、いただきましょう」
異世界のケーキを見るのも食べるのも初めてなのだろう。アントス様は目をキラキラと輝かせ、頬を染めてケーキを見ている。……乙女か!
いや、男性だから漢女?
私は五種類のケーキで、他の神様たちはそれぞれ好きなものを取っている。もちろんショートケーキやレアチーズケーキ、フルーツタルトなどもあって、テーブルの上は華やかな彩りと甘い匂い、そしてコーヒーの香りが漂っていた。
全員でケーキを食べながらあれこれ話しているとなにか思い出したのか、突然タケミカヅチ様が白乳色をしたものが散りばめられた腕輪をテーブルに置く。光の加減で薄い青にも見える、綺麗な宝石だ。
「月長石だ。ムーンストーンとも呼ばれる石なんだが、希望と豊穣を意味する」
「へぇ……。綺麗ですね」
「だろう? この腕輪、優衣にあげる」
「え……? いいんですか?」
「ああ。嵌めてみな?」
タケミカヅチ様に促され、腕輪を左手に嵌める。光にかざすと蒼く光るムーンストーンは、とても綺麗だ。
「おお、いいね! 似合っている! ……これならイケる?」
「はい?」
最後がよく聞こえなかったんだけど、タケミカヅチ様がブツブツとなにか言っている。そしておもむろに顔を上げると、私を見た。その視線の強さにビビる。
「あ、あの……?」
「優衣、一番大きなムーンストーンに触って、ムーンクリス」
「タケミカヅチ、それ以上は大人の事情で駄目よ」
「うう……! 仕方ない、強制的に!」
「はい……?」
ムーンストーンを触ったままだった私の指先に、タケミカヅチ様の指が触れる。そしてなにやら小さな声でムーンだのメイクアップだのと言っている。するといきなり腕輪が光り、私がそれに包まれたのだ!
「きゃあ!」
どうしたらいいのとおろおろしていると、いつの間にか光はなくなり、いつもの景色が視界に現れる。だけど、なんだかいつもよりもすんごく視線が低いような……?
「な、なんでしゅかこれはーーー!!」
「あら~、ずいぶん小さくなっちゃって、優衣。可愛いわ~」
「本当に。こ、これは些か問題が……」
「地上に戻せないわね、これでは」
「あい?」
神様たちがなにを言っているのか判らない。しかも言葉をきちんと話しているはずなのに、なんだかおかしい。
なんだろう? と思っていたら、アマテラス様が目の前に姿見を出してくれた。
「ちょっ、なっ、なっ、なんでこんな格好をしているんでしゅか!」
「いい、いい! けしからん、もっとやれ!」
「なんで幼女になってるんでしゅかーーー!」
鏡に写っていたのは小さな私だ。あまり覚えていないけど、私の身長は五歳くらいの高さしかない。
しかも、着ていた服はこの世界の服ではなくミニスカセーラー服になっていて、パンツは所謂カボチャパンツ。白いニーハイソックスで靴はラメの靴、髪はツインテールという、なんだか小さい頃に見た某美少女で戦士だったアニメのような格好をしていた。
いったい誰の趣味よ!
一番嬉しそうに見ているのがタケミカヅチ様だから、彼の趣味なのだろうか。
「ま、ましゃか、たけみかぢゅちしゃまはロリコン……」
「え……? ち、違うから! 優衣の魔法幼女姿が見たかっただけだから!」
「それだって充分オカシイから!」
まさかの、タケミカヅチ様の発言でした! そんな言葉にドン引きしていたらアマテラス様もドン引きしたらしく、タケミカヅチ様を叱り始めた。
そして何気なく鏡を見たら、後ろのほうで他の日本の神様たちが私を見て手で鼻を押さえるようにしながらも、しっかりと見ている。微妙に血の匂いがするんだけど、まさか鼻血を出しているとか……?
え……? まさか、彼らもロリコン……?!
ちょっとした悪戯心でその場でくるんと一回転してからポーズを決めると、ついに倒れる神様が出はじめ、バタバタと倒れていく。そしてどかされた手の下にあった鼻からは、赤い筋ができていた。
もう、周囲はしっちゃかめっちゃかで、私は抱き上げてくれたツクヨミ様にしがみついてドン引きしていた。ところが、そんなツクヨミ様もなぜかキラキラとした目で私を見て、「かっ、可愛い!」と悶えていた。
おおう……神様ってば変態しかいないの?!
「へ、へんたい……! はやくおろして! もとにもどしてくだしゃい!」
「よし! 魔法による戦闘訓練をするぞ、優衣!」
「手伝います、スサノオ様」
「やりまちぇん! もどしてくだしゃい!」
スサノオ様とタケミカヅチ様がはりきりだし、かなりヤバイ状況だ。そんなことしたくないからと戻せ! と叫んだところで、ロキとレンの呼ぶ声がした。
<リン、リン!>
<起きるにゃ!>
「元に戻せえぇぇぇ! ……はっ!!」
ガバッ! と上体を起こし、周囲をきょろきょろと見回す。いつも従魔や眷属たちと一緒に寝ている寝室だったから夢かと安心し、そのまま息を吐くとまたベッドに横になる。
<ずいぶん魘されていたようだが……大丈夫か?>
「うん。変な夢を見てね……。そのせいかも」
<我らも一緒に寝るにゃ>
<悪夢ヲ祓ウ>
「ありがとう、みんな」
それぞれ頼もしいことを言ってくれる従魔たちと眷属たち。本当にいい子たちに恵まれたと思う。
それにしても……夢とはいえ、日本で食べていたケーキは懐かしかった。この世界では日本にいた時のものは食べられないから。
チーズケーキやティラミス、ショートケーキはあっても、他のケーキのレシピは出てこなかった。せいぜいパイやタルトくらいだ。
「食べたいなあ……」
そういえば、夢の中で食べたけど味は判らなかったなあ……と苦笑しつつ、まだ夜明け前だからとみんな一緒に眠った。
翌朝。起きて神棚を見ると、魘されて起きた夢に出てきた白い箱が置いてあった。
「……まさか!」
お水やお酒、ご飯を取り替えてからお祈りをしたあとで、神棚からその箱を下ろす。蓋を開けてみれば、私の大好きな、そして懐かしいケーキがたくさん入っていた。
しかも、従魔たちや眷属たちの分もあるのか、箱が五つもあったのだ。
「わぁ~! 神様たち、ありがとうございます!」
お礼の祈りを捧げ、箱を持ってダイニングへと行くと、みんなにケーキを見せる。夢で見たものの他にもあのお店で売っていたクッキーやフィナンシェ、マドレーヌやラングドシャなど、とにかく店の商品を買い占めてきたの? っていうくらい、たくさん入っていたのだ。
朝ご飯を食べたあとでみんなに選んでもらい、仲良く食べた。
懐かしくて、ちょっぴり哀しくて。だけどとっても嬉しい夢だったと言っておく。
――タケミカヅチ様の件以外は。
そして月に一度、なぜかその店のケーキが届くようになるとは、この時の私は全く考えていなかったのだった。
*******
昨日出荷日でした。本日以降、本屋さんに並ぶかと思います。
素敵な書影ですよね!これを目印に本屋さんで探してみてください。
連載時よりも面白くなっていると思います!
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