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本編
こっそり会いに行っちゃった!
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あれからなんだかんだと二週間がたった。現在の私はなんと、一人で百里基地にいる。今日ここでブルーインパルスが飛ぶと予定に書いてあったし、茨城ならなんとか日帰りできる距離だし、こっそり写真を撮って藤田さんにメールをしようと思っていたのだ。だから藤田さんには内緒で来ていたりする。
朝起きるのは大変だったけど、東京駅から百里基地の近くである茨城空港まで高速バスが出てることを知ってからそれに乗って来たし、バスの中で寝ることができたから今は眠くない。まあ、多少興奮しているせいもあるんだろうけど。
今日までの二週間はそれなりに忙しく、たくさん仕事をした。依頼された大量の品物は全て納品し終えたし、オーダーメイドのも終わらせて、送る前に写真を撮って依頼主に確認したところOKをもらったので、既にそれも納品し終えていた。
実家の店にも動物のビーズアクセやブレスレットなどのアクセサリー、バッグチャームを作った。そして平面だけど通称チヌークというヘリコプター? 輸送機? のビーズアクセを作ってから四角い型に入れ、レジンで固めてバッグチャームみたいにしてみたところ、「これは面白いかも」と両親だけでなく飛行機に詳しい美沙枝や弟がそう言ってくれた。なので試しに十個ほど作って店に納品したところ、すぐに売れてしまったらしい。
「ねーちゃんは知らないだろうけど、チヌークって人気があるんだからな?」
なんて三つ下の弟が言っていた。うん、ねーちゃんはそんなこと知らない。
そんなこともあってチヌークの他にも何か作ってくれと言われたので、ブルーインパルスとT-4という、同じ機体で色違い? のものを作ってみた。これは弟に色を聞きながらやったので、大丈夫……だと思う。さすがに毎日十個以上も作るのは無理なので、納品は週一にしてもらったけどね。
で、その間に立体にできないか頑張ってるんだけど……うまく行ってなかったりする。まあこればっかりは練習するしかないし、作れても店に並べるつもりはないので、バレるまでは内緒にしておこうと思ってる。まあ、バレても納品するつもりはないし、あげる予定の藤田さんはともかく、せいぜいあげても美沙枝だけにしようと決めていた。
で、今回藤田さんを見に来ようと決めたのは、美沙枝から聞いた話が原因だった。本当に塩対応なのか知りたいというのもあったし、いつでも会える美沙枝が羨ましく思ったのも原因だ。だから美沙枝の話を聞いた次の日に起きてすぐ百里基地への行き方を調べたり、乗り換えやその料金を調べたり、高速バスの予約をしたりして準備した。宿泊してもよかったんだけど、高速バスの移動時間が思っていたよりも早かったのと安かったこと、宿泊施設が基地や最寄の空港よりも遠かったことも宿泊しなかった原因の一つでもある。
そして当日の今日、早起きして電車や高速バスに乗り、十時過ぎに基地に到着したので展示されている飛行機などを撮ったりあちこち見学した。説明してくれる美沙枝がいないのは寂しかったしよくわからないのもあったけど、藤田さんを見るのが目的なのでいいかと思って写真を撮ったりしていた。
いろんな催し物を見ている間にブルーインパルスが飛ぶ時間が近づいてくる。美沙枝に教わった通り尾翼に「4」と書かれた機体の前まで行き、背の高い人の後ろで飛ぶ時間を待った。そして時間となり、入間基地で見たのと同じことをしているのを見ながら、藤田さんはどこだろうと見回すと……いた!
スマホを構えて藤田さんを撮る。他の人もカッコいいけど、なりゆきとは言え彼氏になったからなのか、藤田さんが一番カッコよく見えた。それに内心首を傾げつつ、飛び上がるのを待つ。そしてどうして美沙枝が『藤田さんは塩対応だ』と言ってのか、わかった気がする。他のパイロットはにこやかに笑顔を振りまいて手を振っているのに、藤田さんはあまり笑わないのだ。
(そこは笑おうよ……)
そう思うものの満面の笑顔を知っているからこそ、なんだか私が特別になった気がして、つい顔がニヤけてしまう。これじゃいけない! と慌てて顔と気を引き締め、アナウンスを聞きながら前回の時のようにドキドキしながらその瞬間を待つ。
エンジンの音が大きくなって、ゆっくりとブルーインパルス――ドルフィンが動き出す。そして滑走路を走行しながら指定の位置に着くと一回煙を吐き出し、順番に空へと舞い上がった。
「……やっぱり綺麗……」
空に飛び上がった瞬間は綺麗だしカッコいいと思う。撮り慣れないながらも動画を撮ったり写真を撮ったりしながら、空で優雅に、そして楽しそうに泳ぐイルカを眺める。
「楽しそう……」
ぽつりと溢した言葉に、両隣にいたおじさんとお兄さんが反応した。
「キミもそう思う?」
「はい! 見たのはこれが二回目なんですけど、初めて見た時も楽しそうだな、って思ったんです。まるでイルカが遊んでるみたいに見えて」
「おお、いいこと言うね、お姉さん! 確かに僕もそう見えるよ」
そんな会話をして、またイルカと展示飛行の煙を写真に収める。上手じゃないけど私なりに綺麗に撮れたし、これならいいかと内心ホッとしていた。そして演技を終えたブルーインパルスが地上に下りてくる。無事に下りて来たことに胸を撫で下ろしつつ、今回もせいいっぱい拍手を贈った。
そしてブルーのツナギを着た人たちが下りて来て、観客の前を歩いてくれた。美沙枝のお土産にしようと隊長さんだけではなく他の人の写真を撮ったりしたんだけど……やっぱり藤田さんはおすまし顔というか塩対応だった。
(なるほど……こういうことか……)
と納得しながら、これをメールしようとこっそり写真に収め、パイロットやキーパーさんが全員いなくなってからその場をあとにした。そしてバスの時間に合わせて見ていない展示を見たあと空港に戻り、予約してあった高速バスに乗ると私が思っていた以上に疲れていたのか、いつの間にか終点まで寝ていた。
東京駅に着いて自宅方面の電車に乗ったところでスマホが震えた。画面を見ると藤田さんからメールが来たので、【お疲れ様でした! 百里基地に行きましたよ! 今日もカッコよかったけど、たまには笑顔をみせましょ~!】と文字を打ち、おすまし顔で手を上げている写真を添付してメールを送る。
【来たなら言ってくれよ! ひばりちゃんに会いたかったのに!】
すぐにそんな返事が来たけど、【今回は急に決めたし藤田さんを驚かせたかったの】と返すと、泣いたり怒ったりがっかりしている絵文字や顔文字が書かれたメールが返って来て、危うく混雑している電車の中で笑うところだった。
そんなことをしたり今日の感想をメールしたりしている間に乗り換え、さらにその電車でメールのやり取りをしている間に自宅の最寄り駅でもある稲荷山公園駅に着いたのは、夜の十時近かった。藤田さんには最寄り駅に着いたからと【おやすみなさい】とメールを送り、会話を終わらせる。
毎日こんな感じでメールをしているけど、今日みたいに拗ねたようなメールは初めてだった。今年はもう無理だけど、今度また調べて電車で行ける距離の基地でブルーインパルスが来るなら、また内緒で見に行ってびっくりさせてもいいかもと悪戯心を出し、上機嫌で自宅へと帰った。
帰ってからパソコンでメールのチェックをすると運営サイトの注文が入っていたのでそれに目を通す。
「……うん、これなら在庫があるから、明日にでも送れるかな?」
夜も遅いし今からメールをするのも失礼かと思い、注文分の用意だけしてお風呂に入ると、さっさと眠りについた。そして次の日、日課になりつつある起きてすぐに藤田さんに【おはようございます】とメールをする。それから注文者にメールが遅れたことのお詫びと今日送ることができるがどうするかをメールし、発送の準備をしておく。
メールを待っている間に実家に出すレジンチャームや動物を作っていると注文者からメールが来たので、その内容を読んで返事を返し、梱包したり宅急便の送り状に名前などを書いて発送準備を終わらせた。そして午後はバイトへと行き、翌日は父と一緒に不動産屋さんに行って、借りているマンションの解約をした。
引っ越しは最悪十二月の半ばまでに出て行ってくれればいいからと担当者の人に言われ、父が運転する帰りの車の中でいろいろ話し合った結果、箪笥などの大きなものはトラックを借りて自分で運ぶことにした。但し運転は父がする。細かいものや夏服は毎日少しずつ実家に持って行けばいいし、母も車を出してくれるというのでお願いした。
そして朝晩は藤田さんとメールや電話をしたり、昼間は引っ越しの準備やバイト、ハンドメイドクラフトをしながら過ごし、月末までには引っ越しが完了し、鍵も返した。
そして美沙枝や他の友人、藤田さんに実家に戻ったことを伝えたら、なぜか藤田さんにはがっかりされた。なぜだ。
朝起きるのは大変だったけど、東京駅から百里基地の近くである茨城空港まで高速バスが出てることを知ってからそれに乗って来たし、バスの中で寝ることができたから今は眠くない。まあ、多少興奮しているせいもあるんだろうけど。
今日までの二週間はそれなりに忙しく、たくさん仕事をした。依頼された大量の品物は全て納品し終えたし、オーダーメイドのも終わらせて、送る前に写真を撮って依頼主に確認したところOKをもらったので、既にそれも納品し終えていた。
実家の店にも動物のビーズアクセやブレスレットなどのアクセサリー、バッグチャームを作った。そして平面だけど通称チヌークというヘリコプター? 輸送機? のビーズアクセを作ってから四角い型に入れ、レジンで固めてバッグチャームみたいにしてみたところ、「これは面白いかも」と両親だけでなく飛行機に詳しい美沙枝や弟がそう言ってくれた。なので試しに十個ほど作って店に納品したところ、すぐに売れてしまったらしい。
「ねーちゃんは知らないだろうけど、チヌークって人気があるんだからな?」
なんて三つ下の弟が言っていた。うん、ねーちゃんはそんなこと知らない。
そんなこともあってチヌークの他にも何か作ってくれと言われたので、ブルーインパルスとT-4という、同じ機体で色違い? のものを作ってみた。これは弟に色を聞きながらやったので、大丈夫……だと思う。さすがに毎日十個以上も作るのは無理なので、納品は週一にしてもらったけどね。
で、その間に立体にできないか頑張ってるんだけど……うまく行ってなかったりする。まあこればっかりは練習するしかないし、作れても店に並べるつもりはないので、バレるまでは内緒にしておこうと思ってる。まあ、バレても納品するつもりはないし、あげる予定の藤田さんはともかく、せいぜいあげても美沙枝だけにしようと決めていた。
で、今回藤田さんを見に来ようと決めたのは、美沙枝から聞いた話が原因だった。本当に塩対応なのか知りたいというのもあったし、いつでも会える美沙枝が羨ましく思ったのも原因だ。だから美沙枝の話を聞いた次の日に起きてすぐ百里基地への行き方を調べたり、乗り換えやその料金を調べたり、高速バスの予約をしたりして準備した。宿泊してもよかったんだけど、高速バスの移動時間が思っていたよりも早かったのと安かったこと、宿泊施設が基地や最寄の空港よりも遠かったことも宿泊しなかった原因の一つでもある。
そして当日の今日、早起きして電車や高速バスに乗り、十時過ぎに基地に到着したので展示されている飛行機などを撮ったりあちこち見学した。説明してくれる美沙枝がいないのは寂しかったしよくわからないのもあったけど、藤田さんを見るのが目的なのでいいかと思って写真を撮ったりしていた。
いろんな催し物を見ている間にブルーインパルスが飛ぶ時間が近づいてくる。美沙枝に教わった通り尾翼に「4」と書かれた機体の前まで行き、背の高い人の後ろで飛ぶ時間を待った。そして時間となり、入間基地で見たのと同じことをしているのを見ながら、藤田さんはどこだろうと見回すと……いた!
スマホを構えて藤田さんを撮る。他の人もカッコいいけど、なりゆきとは言え彼氏になったからなのか、藤田さんが一番カッコよく見えた。それに内心首を傾げつつ、飛び上がるのを待つ。そしてどうして美沙枝が『藤田さんは塩対応だ』と言ってのか、わかった気がする。他のパイロットはにこやかに笑顔を振りまいて手を振っているのに、藤田さんはあまり笑わないのだ。
(そこは笑おうよ……)
そう思うものの満面の笑顔を知っているからこそ、なんだか私が特別になった気がして、つい顔がニヤけてしまう。これじゃいけない! と慌てて顔と気を引き締め、アナウンスを聞きながら前回の時のようにドキドキしながらその瞬間を待つ。
エンジンの音が大きくなって、ゆっくりとブルーインパルス――ドルフィンが動き出す。そして滑走路を走行しながら指定の位置に着くと一回煙を吐き出し、順番に空へと舞い上がった。
「……やっぱり綺麗……」
空に飛び上がった瞬間は綺麗だしカッコいいと思う。撮り慣れないながらも動画を撮ったり写真を撮ったりしながら、空で優雅に、そして楽しそうに泳ぐイルカを眺める。
「楽しそう……」
ぽつりと溢した言葉に、両隣にいたおじさんとお兄さんが反応した。
「キミもそう思う?」
「はい! 見たのはこれが二回目なんですけど、初めて見た時も楽しそうだな、って思ったんです。まるでイルカが遊んでるみたいに見えて」
「おお、いいこと言うね、お姉さん! 確かに僕もそう見えるよ」
そんな会話をして、またイルカと展示飛行の煙を写真に収める。上手じゃないけど私なりに綺麗に撮れたし、これならいいかと内心ホッとしていた。そして演技を終えたブルーインパルスが地上に下りてくる。無事に下りて来たことに胸を撫で下ろしつつ、今回もせいいっぱい拍手を贈った。
そしてブルーのツナギを着た人たちが下りて来て、観客の前を歩いてくれた。美沙枝のお土産にしようと隊長さんだけではなく他の人の写真を撮ったりしたんだけど……やっぱり藤田さんはおすまし顔というか塩対応だった。
(なるほど……こういうことか……)
と納得しながら、これをメールしようとこっそり写真に収め、パイロットやキーパーさんが全員いなくなってからその場をあとにした。そしてバスの時間に合わせて見ていない展示を見たあと空港に戻り、予約してあった高速バスに乗ると私が思っていた以上に疲れていたのか、いつの間にか終点まで寝ていた。
東京駅に着いて自宅方面の電車に乗ったところでスマホが震えた。画面を見ると藤田さんからメールが来たので、【お疲れ様でした! 百里基地に行きましたよ! 今日もカッコよかったけど、たまには笑顔をみせましょ~!】と文字を打ち、おすまし顔で手を上げている写真を添付してメールを送る。
【来たなら言ってくれよ! ひばりちゃんに会いたかったのに!】
すぐにそんな返事が来たけど、【今回は急に決めたし藤田さんを驚かせたかったの】と返すと、泣いたり怒ったりがっかりしている絵文字や顔文字が書かれたメールが返って来て、危うく混雑している電車の中で笑うところだった。
そんなことをしたり今日の感想をメールしたりしている間に乗り換え、さらにその電車でメールのやり取りをしている間に自宅の最寄り駅でもある稲荷山公園駅に着いたのは、夜の十時近かった。藤田さんには最寄り駅に着いたからと【おやすみなさい】とメールを送り、会話を終わらせる。
毎日こんな感じでメールをしているけど、今日みたいに拗ねたようなメールは初めてだった。今年はもう無理だけど、今度また調べて電車で行ける距離の基地でブルーインパルスが来るなら、また内緒で見に行ってびっくりさせてもいいかもと悪戯心を出し、上機嫌で自宅へと帰った。
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引っ越しは最悪十二月の半ばまでに出て行ってくれればいいからと担当者の人に言われ、父が運転する帰りの車の中でいろいろ話し合った結果、箪笥などの大きなものはトラックを借りて自分で運ぶことにした。但し運転は父がする。細かいものや夏服は毎日少しずつ実家に持って行けばいいし、母も車を出してくれるというのでお願いした。
そして朝晩は藤田さんとメールや電話をしたり、昼間は引っ越しの準備やバイト、ハンドメイドクラフトをしながら過ごし、月末までには引っ越しが完了し、鍵も返した。
そして美沙枝や他の友人、藤田さんに実家に戻ったことを伝えたら、なぜか藤田さんにはがっかりされた。なぜだ。
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