オカマ上司の恋人【R18】

饕餮

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卓越した者に護られし、青き珠 後編

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 瑠璃と会う日はいつも非番の日だ。一目惚れした俺は、出会ったその日に所謂恋人としての付き合いを申し入れ、嬉しいことに承諾をもらった。デートを重ねてキスや胸への愛撫をしながらも、まだそれ以上のことはしていない。
 彼女の反応から、そういったことには慣れていないと判断して、今までそれ以上のことはしなかったが、そろそろそれ以上の愛撫を施そうかと考えている。

 今日も今日とて瑠璃とデートするべく、彼女が店長をしている貴金属店へと迎えに行ったその矢先に、最近新聞やメディアを賑わせている宝石店強盗に出会した。俺一人なら抵抗してさっさと倒すことも可能だったが、相手は銃を持っており、ましてや恋人の瑠璃やその従業員や客に手傷を負わせるわけにはいかなかった。尤も、たかが銃一丁、相手は三人。普段の俺なら簡単に片付けられるが。
 わざと縛られ、犯人やその動き、犯人のえものを観察する。

(おいおい……宝石店強盗にS&WのM29? しかも44マグナムかよ……バカか? 殺し合いじゃねえんだから、せめて、ベレッタM93Rにしろよ……)

 呆れてものも言えない。銃が普及しているわけではない日本では、宝石店強盗ならS&Wでも充分だろうとは思う。もし俺が非番ではなく職務中で自分からしかけた場合……例えば犯人と撃ち合いになった場合、ただじゃ済まないのは俺のほうで、至近距離で撃たれたら骨が砕けてしまう。
 どうするかなと思いつつ後ろ手に縛られている手首を回して見ると、慌てて縛っていたせいか簡単に緩み始めてしまい、さらに呆れる。せっかくなのでとっとと縄を外して下に置くと、縛られているように見せかけて手を後ろに組んで壁によりかかる。
 ちらりと瑠璃のほうを見ると、自分だって怖いだろうに奴らを観察しつつ、従業員や客を気遣うそぶりを見せる。ちょうど目が合ったため、口だけで「大丈夫か?」と聞くと、気丈にも笑顔を浮かべて頷く。

(ったく……。じゃあ、あの名刺がってトコを見せますか)

 内心楽しげに外を見やると、パトカーの側には懐かしい顔ぶれがいる。しかも、恋人である瑠璃の義兄となった先輩刑事の姿もある。

「おー、すげえ」

 思わずそう呟くと、銃を持ったリーダー格の男が近付き、「黙ってろ、と言っただろう!」と言って 俺の額に銃口をあてた。それに心持ち焦るもそれを圧し殺して冷静に銃を眺める。が、何となく違和感を感じてよーく銃を見ると、なんとモデルガンだった。

(あ、アホかっ! だんだんムカついて来た!)

 呆れを通り越して内心怒ると、他に目が行かないよう俺に注意を向けるようにわざと「あー? だって、外すげえじゃん」と楽しそうに言葉を発すると、リーダー格の男はイライラしたように

「煩い!」

 と言って引き金トリガーに手をかける。

「卓?! ダメ!!」

 瑠璃の言葉に大丈夫だと内心で呟くと、左手でシリンダーを押さえる。

「なっ?! いつの間に?!」

 男は焦って引き金トリガーを引こうとする。だが。

「う、動かない?!」
「バーカ。粋がってマグナムなんか持ってるからだよ。強盗すんなら、せめてベレッタくらい持ってこい、よ!」

 シリンダーを押さえたまま右手で腹に正拳突きを食らわせ、立ち上がる勢いでそのまま頭突きを食らわせると足払いをかけて寝転がして銃を奪う。それを遠くに蹴飛ばしてから男の両手を掴み、ほどいた縄で後ろ手に縛ると、騒ぎに気付いた男の一人がナイフを持って俺に向かって来た。

「いつの間に?!」
「おいおい……ナイフもかよ……。ったく……危ねえじゃねえか!」

 ショーケースを飛び越えて着地すると、それを狙ったかのようにナイフを繰り出される。難なくその手を掴んで捻り上げ、手首に手刀を落としてナイフを落とさせると、足払いをかけて腹に正拳突きを落とす。

「ぐ、うっ……」
「あっ!? てめえ!」

 最後の一人が鞄を放り投げてナイフを取り出している隙に、常に足首に隠している銃を取り出すと安全装置セーフティをかけたまま男の額に銃口をあてる。

「なっ……!」
「言っておくが、お前らが持ってるような、柔なモンニセモノじゃねえよ?」
「う、嘘だ! 本当はモデルガンなんだろ?!」
「……試してみるか?」

 引き金トリガーに指をかけたまま、撃鉄ハンマーに手をかけてゆっくりと下ろして「バンっ!」と声をかけると、男は「ひっ!」と言って失神した。

「バーカ。本当に撃つわけねえだろが」

 そう言って銃を足首にしまってから縛られている人たちのところに戻り、その縄をとく。

「す、卓……大丈夫? 怪我はない?!」
「見ての通り」
「こ、怖かった……!」

 そう言って抱き付いて来た瑠璃。その瑠璃を安心させるようにギュッと抱き締める。

「外から見ていましたが……すごいですね」

 そう声をかけられて振り向くと、若いころにお世話になった男の顔と、数人の警察官がいた。

「銃も持っていたようですが…………おや?」

 俺の顔を見た男は考え込むように眉をよせたので、ジャケットの内ポケットから身分証を取り出して彼等に見せる。

「国際刑事警察機構、警視正の高林 卓です」

 そう名乗ると、後ろにいた警察官の一人が「国際刑事なんてすごい!」と呟く。

「国際刑事警察機構……高林……」

 確かめるように呟いた男に

ICPOインターポールですよ。お久しぶりですね、矢島課長」

 そう言うと、矢島はあっという顔をしたあとで「卓か!!」と叫んだ。


 ***


「まさか、あの名刺が本物だったなんて……」

 自宅マンションのソファーの上。瑠璃にキスをしたあとでそう言われた。
 あのあと懐かしい顔ぶれと挨拶を交わし、その場で簡単な事情聴取をされ、詳しくはまた後日聞きますからと解放されたはいいが、余程怖かったのか瑠璃がしがみついて離れず、仕方なしに自宅マンションに連れて来てコーヒーを淹れて飲ませたところだった。

「あ……だからお圭ちゃんは、銭形警部って言ったのね」
「警視正だから、銭形よりも階級は上だけどな」

 もう一度キスをしてから瑠璃の頭を撫でると、瑠璃は甘えるように俺の肩に頭を乗せる。

「もしかして、圭輔義兄さんとも知り合い?」
「ああ。聞いてるかどうかわからんが、前嶋さん……圭輔さんは俺の先輩刑事で、一緒に圭の事故を担当したんだ。俺は途中でICPOインターポールの試験を受けて、そのままフランスに行きっぱなしだったけどな」

 そう言うと、ある程度のことは聞いているのか納得していた。

「さて。落ち着いたか?」
「ええ」
「じゃあ、送って行く」

 立ち上がろうとすると瑠璃がギュッとしがみついて来た。それに戸惑い、「瑠璃?」と声をかけると、彼女の真剣な目とぶつかる。

「あの、ね。今までちゃんと言えなかったけど、私も多分、卓に一目惚れ、だった」
「え……?」
「最初はわからなくて。でも、卓と接するうちにそれに気づいて。気づいてからは、どんどん好きになって……。私、卓が好き。だから、だからね、あの……」
「……いいんだな? 嫌だと言っても、止められないぞ?」

 そう言うと頷いたので、瑠璃を抱き上げてベッドルームへ連れて行き、寝かせると覆い被さって貪るようにキスをする。着ていたものを全て剥ぎ取って全裸にすると、舌を絡めるキスをしながら太股や腰を撫で、胸を下から掬うように掴んでゆっくりと揉み始めると声を漏らした。
 歯の生え際を舐め、舌を絡め、下の唇を挟んて扱くように離すころには、瑠璃の手は俺にすがるようにシャツを掴み、顔を真っ赤にしていた。その反応に首を傾げる。

「瑠璃……?」
「あの、あのね……、わ、私、男の人とこういったことをするの、は、初めて、で……!」

 そう言った瑠璃に唖然としつつも、嬉しさが込み上げる。チュッと唇にキスを落とすと、「優しくするから」と首筋に顔を埋めて口を這わせ、耳朶を唇で喰む。
 啼いた瑠璃はピクンと身体を震わせてさらにシャツにしがみついて来た。それに気を良くして胸を揉みながらそのまま首筋を下へと這わせると、俺の手に胸を押し付けるように背中を反らせた。そのまま胸を揉みながら首筋、鎖骨、胸の谷間へと滑らせ、時折きつく吸いながらキスマークを付け、乳首をキュッと摘まむ。そのまま膨らみへと移動しながら膨らみにもキスマークを散らし、乳首を口に含んだ。

「あっ、あんっ、や……」

 きつく吸ったあと、硬く起ち上がった乳首を舌でぐるりとなぞっては溝をチロチロと舐め、反対の乳首は指で摘まんで捏ね回しながら溝を爪で擦ると、びくりと身体を震わせた。
 その状態のまま吸っていた乳首に歯をあてがい、舌で扱くとさらに胸を押し付ける。反対の胸も同じように愛撫をしながら、空いている手を身体に這わせて太股を撫で上げ、そのまま中心に手をやるとそこは濡れ始めていた。

「あっ、やっ、卓……っ、あっ」

 秘裂をゆっくりと撫でながら一旦胸への愛撫を止めてシャツを脱ぎ捨てると、胸への愛撫を再開しながら蜜壺の入口をなぞって指に蜜を絡め、そのまま下から上に撫で上げて突起を擦った。

「ひゃっ、あっ、ああっ」

 擦りながら緩急をつけて捏ね回していると、瑠璃はびくびくと身体を震わせた。

「はっ、あっ、今の、な、に……」
「今のがイク、ってヤツだ」

 乳首から唇を離してそう伝えるが、未だに突起への愛撫は止めていない。もう一度乳首を口に含むと吸い上げ、そのまま下へと唇を這わせながら蜜壺に指を入れると、くちゅ、と音をたてて指を飲み込んだため、ゆっくりと指を回しながら出し入れをする。
 甘い声で啼く瑠璃の声を聞きながら、蜜壺に指を出し入れし、茂みを掻き分けて突起を舐めると瑠璃の身体が跳ねる。蜜壺の内壁を擦るとたまたまイイ場所だったのか

「ひゃあっ! やあっ! んあっ!」

 と啼きながらさらに喘ぐ瑠璃。指を抜いてそのまま蜜を舐め、蜜壺に舌を入れながらも秘裂と突起を舐め上げることを繰り返し、突起と乳首を指で捏ね回しては何度もイカせる。

「あああっ! やあっ! ダメっ! また……あっ、ああっ!」

 何度もイカせてぐったりとしている瑠璃にキスを落とすと、ズボンと下着を一緒に脱いで全裸になり、避妊具を装着しようとして瑠璃に「そのままで……」と言われた。

「いいのか?」
「いいわ」
「できても知らねえぞ?」
「卓との子なら、望むところだわ。だから、お願い……」

 そのままで、と言った瑠璃があまりにも可愛く、愛しかった。秘裂に肉竿をあてがって数度擦り濡らすと、先走りが出ている尖端を蜜壺の入り口に宛がう。

「瑠璃……」
「きて……」

 ぐっと押し込むように瑠璃の中に入り込むが、処女故か狭い。

「く……っ、キツイ……」
「あっ、ああっ!」

 解すように慣らすように浅いところで数度腰を動かして止める。もう少し力を抜かせるために突起を弄りながら胸を愛撫し、少しずつ中に入り込んでは腰を動かし、を繰り返す。

「いたっ……!」
「あと半分……っ」

 腰をさらに奥に捩じ込んだ途端、「ひああぁっ!」と声を上げ体を反らして肉竿を締め付ける。

「ここも、か……っ!」
「やあっ! ああっ!」

 見つけたその場所を何度も擦り上げるとまたイッたのか、声をあげてさらにギュッと肉竿を締め付けた。

「ったく、そんなに締め付けたら、優しくできねえだろが!」
「いぁっ?! あああっ!」

 そう言いつつも腰を掴み、壁を破るようにぐっと奥まで押し込む声を上げた瑠璃。ゆるゆると揺れる乳房に堪らず覆い被さってそれを掴んで乳首を愛撫しながらもう片方の乳首を口に含んで舐め、蜜壺を愛撫するようにゆっくりと動かし始める。

「瑠璃……っ」
「す、ぐる……っ、あっ、あんっ、やっ」

 低い声で名前を告げると蜜壺がキュッと締まり、肉竿を刺激する。そのまま出し入れしながらスピードを上げ、瑠璃と俺を高みへと追い上げる。

「あうっ、やあっ、はうっ、あっ」
「瑠璃……っ!」

 二人で登り詰め、瑠璃がイクのと同時に俺も瑠璃の中へ飛沫を全て吐き出したが、包み込むようにギュッと締まった瑠璃のナカでさらに熱く硬くなった肉竿を動かし、瑠璃のイイところを擦る。

「ひあっ、やあっ、あんっ、ああっ」
「は……っ、気持ちいいか?」
「はんっ、き、もち、い……やっ! ああっ!」

 身体を起こして腰を掴み、瑠璃の身体をくの字に曲げるようにぐっと押し曲げる。誘うように揺れる乳房を見ながら突起を弄るとビクビクと震えて喘ぎ、甘く啼いて首を振る瑠璃。

「あああっ!」
「く……っ!」

 蠢く瑠璃のナカに誘われるようにもう一度飛沫を吐き出し、吐き出しては繋がったまま身体を起こして下から突き上げ、目の前で揺れる乳首に吸い付いて愛撫を施し、何度も何度も瑠璃を抱いて結局抱き潰してしまった。

「馬鹿! 動けないじゃない!」
「だから言っただろうが……嫌だと言っても止められない、優しくできねえぞ、って。煽ったのは瑠璃だろ?」

 頬っぺたをつつくと、ぷっと膨れた。
 風呂に入りたいと言った瑠璃を抱き上げて風呂場に連れて行くと、全身くまなく洗ってやった。今はシーツを取り替えたベッドの上で、二人して全裸で寝ている。
 肩肘をついて上から瑠璃を眺め、空いている手は瑠璃の腰を抱きながら、時折胸を触っては瑠璃に怒らていた。

「その顔も可愛いな」
「な……っ!」

 真っ赤になった瑠璃にキスを落とすと頭を撫でる。

「もう!」
「はいはい。とりあえず、今は眠れ」

 肩肘をついていたのを止めて腕枕をすると、そのままギュッと抱き締める。

「明日、また、な」

 腕を緩めてもう一度キスを落とすと、瑠璃は笑顔を浮かべて目を瞑り、いつの間にか眠ってしまった。
 幸せそうに眠る瑠璃の胸に手をやってゆるゆると揉んでいるうちに……


 ――俺もいつの間にか瑠璃の寝息に誘われるように眠りについた。


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