オカマ上司の恋人【R18】

饕餮

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泪視点

Champagne Cocktail

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 目的の物をゲットし、「次はどこに行こうか」と圭と相談しているところに姉が来て、「時間があるなら、守護石のことをもっと詳しく教えて?」と言って来た。見上げてくる圭に「直哉のとこでご飯を食べるつもりだから、それまでならいいよ」と言い、一緒に奥へ連れて行かれた。
 コーヒーメーカーが壊れ、インスタントでごめんと謝る姉に圭は席を立ち、姉に何かを教えていた。その隙に直哉に圭と二人で行くことと席を予約するとメールをすると、すぐに『了解』という返事が来たのでひとまず安心する。
 なんだかんだと姉のところで時間を潰し、直哉の店へ向かうとやはり混んでいた。

「こんばんは。予約した穂積です」

 そう伝えると「お待ちしておりました」と席に案内され、すぐに直哉が来た。

「泪……こんな忙しい時に来んな! やあ、いらっしゃい」

 俺への態度と圭への態度にカチンと来たので怒鳴る。

「ちょっと……アタシとは全然態度が違くない?!」
「君が来るって聞いたから、今日は七面鳥ターキーを用意してるんだど……どうだい?」
「あ、あの……?」
「ちょっと、直哉! アタシをシカトしないでよ!」

 クスクス笑う直哉の顔は、悪戯っ子そのものだ。わかっててやってるのだ、直哉は。

「もう。今日は花梨は?」

 花梨とは直哉の奥さんで、二人の間には子供もいる。

「当然手伝ってるよ、今は休憩中。で、今日はどうする?」
「オススメは?」
「もちろん七面鳥。但し、このテーブル限定品」
「そうなの? じゃあ、いただくわ。あとは任せる。それとシャンパンカクテルを二つ」
「はいはい、了解っと」

 直哉が出ていったあと、不思議そうな顔をしていた圭に、花梨は直哉の奥さんの名前だと教えた。
 ほどなくしてカクテルと前菜が運ばれて来る。

「じゃあ乾杯しましょ」

 そう言ってグラスを持たせると

「……君の綺麗な瞳オッドアイに乾杯」

 なんちゃってと小さく言い、チンとグラスを合わせると、見る間に圭の頬が朱に染まった。
 他愛もない話をしながら直哉の料理を堪能し、食後のコーヒーを啜りながら普段はあまり喋らない圭が一生懸命話している顔をじっと見つめ、プロポーズするなら今よねと考える。

「それでね、真琴ったら……泪さん?」

 じっと見られていることに気づいた圭が言葉を切る。俺の目をみた圭が、ハッとして口をつぐむ。
 名前を呼ぶと一瞬哀しげな顔をし、下を向く圭。勘違いしてるわねと内心苦笑してしまう。

「目を閉じて、左手出して」

 そう言うと素直に言われた通りに目を閉じ、左手を出す。ジャケットのポケットから箱を取り出し、音を立てないように蓋を明けて指輪を取り出すと、そっと手を持ち上げて指輪を嵌める。その感触にびっくりしたのか、圭は目を開けてしまった。

「もう……目を開けちゃダメじゃないの」
「え……?」

 見る間に目が開かれていく圭の顔。

「る、い……さん……?」
「昨日の今日だし、どうしようかとも思ったんだけどね」
「……」
「それなら別の指に嵌めても大丈夫なデザインだし」
「……っ」

 見る間に目に涙が溢れて行く圭の反応が嬉しい。

「圭……結婚しよう」
「る……っ」
「いい加減な気持ちで言ってるわけじゃないよ? 言っただろう? 『離さない』って。だから、俺の奥さんになってくれ」
「……うん」

 普段は使わない男らしい言葉でそう言うと、圭はハンカチで涙を拭きながらも小さな声と一緒に首を縦に振る。
 見初めて、出会って、三ヶ月。心の何処かで「まだ早い」と断られると思っていたのに、頷いてくれたことがこんなにも嬉しい。

「あー……そんなに泣かないの。いつまでも泣いてると……ここで押し倒すわよ?」

 あまりにも泣き止まないので半分本気で冗談めかしてそう言うと、圭は固まり、涙がピタリと止まった。

「ん。じゃあ帰りましょ?」

 圭の手を引き、直哉にお礼を言ってレストランをあとにする。途中で商店街に寄ってと言うので寄ると、圭はいろいろと材料を買い込んでいた。
 自宅に戻った途端に我慢ができなくなり、貪るようなキスをしながらそのまま抱き上げ、寝室に連れて行った。
 ペンダントも服や下着も何もかもを剥ぎ取り、そのままベッドに押し倒し、胸を揉む。俺の愛撫に慣らされた圭の身体は、それだけで啼く。

「あっ、あんっ」
「圭……」

 首筋に顔を埋め、唇と舌を這わせて行く。

「泪、さん、お、お風呂っ、んっ……先……」
「いいわよ」

 圭をそのまま抱き上げ、一度乳首をちゅうっ、と吸い上げ、舐めたあとでお風呂場に向かう。

「今日は全部やらせてね」

 と言ってそのまま一緒に入って身体を愛撫するように洗い、湯船に浸かったあとも圭の柔らかい胸を堪能するためにただひらすらに胸を愛撫し続けた。

 お風呂もあがり、身体も拭き、拭きながらも胸を愛撫し続ける。そのまま寝室に連れて行って押し倒し、足を開いてその間に体を収めると正座をして足の上に圭の足を乗せ、愛撫によって濡れた圭の秘裂を眺めながら指でゆっくりなぞる。

「ひあ……っ」
「胸を愛撫しただけなのに、こんなに濡らして……気持ちよかった?」

 なぞるたびに跳ねる圭の身体と、それに合わせるように揺れる胸。

「圭……」
「な、に……、んあっ!」
「一回イッておきましょうか」

 低い声でそう告げると共に圭に覆い被さって首筋に顔を埋め、蜜壺の中にぐっと指を入れ、時折圭のイイところを擦りながら出し入れし、花芽を擦る。

「やあっ、それ……っ、あんっ、やっ!」

 気持ち良すぎるのか、いやいやをするように頭を振る圭に合わせ、胸板を圭の乳首が擦る。

(たまんない……!)

 片方は掬うように胸を押し上げて乳首を挟み、円を描くように揉み、もう片方は口に含んで吸いながら歯と舌で乳首を転がすと、一際高い声で啼き、びくんびくんと体を震わせた。
 指を抜き、代わりに自分の肉竿を蜜壺にあてがい、「いいコね」とゆっくりと貫く。だが、まだ慣れないせいなのか、ナカは気持ち良すぎるくらい、相変わらずキツくて狭い。

「やあんっ! いぁっ、ああっ!」

 ゆっくりとナカをかき混ぜながら、圭のイイところを擦る。けれど、だんだんスピードを上げ、ナカを擦りながらも首筋を舐め、耳を蹂躙して胸を愛撫して行く。

「はぁ……っ、圭、のナカ……気持ち、よすぎ……っ! 一回、出すわっ!」
「あんっ! ああっ! 泪さ、ああっ!」
「圭……っ!」
「ああああっ!」

 圭の名を呼ぶのと同時にイッた圭に持って行かれるカタチで、飛沫を中に全部吐き出した。

「はあっ、はあっ……泪、さん……避妊……」

 今頃になって気付くなんて鈍感だと考えるものの、これは鈍感とは違うかとすぐに否定し、圭の顔を覗く。

「はあっ……。してないわよ」
「どうして……っ、はうっ、やあっ!」

 濡れた目と紅く染まった体と頬、昨夜付けたキスマークに煽られるカタチで肉竿は一気に元気になり、またゆっくりと揺する。

「イッた、ばっか……っ、はうっ」

 肉竿に絡み付く圭の蜜と蜜壺のナカを擦りながら「結婚するんだから、別に問題ないでしょ? なんだったら明日籍を入れに行く?」と聞く。

「ああっ、んあっ、だ、けど……、やんっ!」

 嫌ではないようだが、婚約したばかりで戸惑いのほうが強い、ということなのだろう。
 それを遮るようにクリスマス・プレゼントは圭自身だと言ったことと、散々待たされたぶん朝まで離さないことを告げ、飛沫を押し込む様に圭のナカを掻き回し、抽挿を繰り返す。

「ああんっ! やあっ!」

 細い腰に腕を回し、そのまま俺の膝に乗せるように身体を起こすと、下から突き上げる。

「やあっ! あああっ! また……っ、ああっ!」
「いいわ、は……っ、何度でも、イきなさいっ!」

 圭がイッた拍子にナカがギュッと肉竿を握るように締め付ける。が、止めることなく下から突き上げ、花芽を弄り、上下に揺れる胸にしゃぶり付き、吸いながら乳首を転がす。矯声をあげて喘ぎ啼く圭は俺にしがみつき、為すがままに揺さぶられていた。
 獣のように圭を求め、抱き、貪る。ベッドでも、お風呂に入っても。時には優しく、時にはゆっくりと、時には激しく、ただひたすらに圭を求める。
 それが落ち着いたと同時に圭が気絶するように眠りについたのは、夜が開けてからだった。処理をしたあとで愛しさが込み上げ、唇にキスを落として圭を抱き締め、眠りについた。

「ん……」

 圭の掠れた声で目を醒ます。チラリと時計を見ると十時を少し回ったところだった。もぞもぞと動き始めた圭を逃がさないように腕に力を入れ、唇にキスをする。

「圭、おはよ」
「おはよう、泪さん。……朝からするのはやめてね? 今日はお料理したいから……」

 先制するかのように俺の手を押さえてそう言われてしまい、残念だったが「わかったわ」と我慢した直後。

「聞きたいことがあるの」
 
 と言われた。何を聞かれるのかと思えば、女狐のことだと言う。圭を不快にはさせたくはなかったが、今まであったことを細かく話すと、やはり眉間に皺がよっていた。

「あっちの親に何度も抗議してるんだけど、穂積との繋がりがほしいみたいで、のらりくらりとかわされちゃってたの。アタシにとっては迷惑極まりない存在よ」
「あ、だから来ると不機嫌になるんだ」
「まぁ、それだけじゃないんだけどね……」

 心配させたくないから、敢えてあのことは言わないでおく。

「泪さん?」
「だから、圭を泣かせたぶん、きっちり報復してやるわ」
「別に私は……」
「わかってるわ。圭は優しいコだからそんなこと言わないことも知ってる。今までのことも含めて、アタシがしたいだけよ」

 フフフと笑う俺を怪訝そうに見る圭は、それでもいつの間にか微笑みを浮かべていた。

 しばらくして前嶋から事務所にいると電話が来たので、圭をその場に残して事務所に向かう。

「どうしたの? 鍵?」
「それもあるが…これを見てみろ」

 前嶋はパソコンを立ち上げて、セットしたばかりの監視カメラの録画映像を見せる。

 そこに映っていたのは――。

「セットした一時間後くらいだ。大胆と言うか、馬鹿と言うか……」
「あらあら……。でもこれで潰せるわ。ありがとう、前嶋さん」
「いや。鍵と、画像のコピーはおまけだ。それじゃ」

 そう言って前嶋は事務所をあとにし、俺は飯田や他のメンバーにメールをし、いろいろと指示を出すと鍵を閉め、圭の元へ戻る。

(次に女狐が来た時が楽しみね)

 俺の大事な、大切な女性ひとを傷つけた報いを受けるがいいと内心で呟いた。
 圭に誰が来たのか聞かれたが内緒よと言ってはぐらかし、そのあとはクリスマス用の料理をしている圭に悪戯しようとして怒られたり、一緒にDVDを見たり二人で楽しんだ、その翌日。

 ――そのチャンスは、仕事中に訪れた。


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