オカマ上司の恋人【R18】

饕餮

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if~もしも相手が○○だったら~

もしも相手が小野だったら 後編

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 そんなことがあってから、時々会社で彼女にセクハラ紛いの悪戯――もっとも恋人なので正確にはセクハラではないのだが――をしかけるようになった。
 転びそうになった彼女を抱き止めては胸を触ったり、揉んだり。そのたびに、彼女に「セクハラです!」と言われ、「ここは会社です!」と怒られてはクスクス笑っていたが。

 そんなある日。翌週の社長のスケジュールを確認をしていると、別の秘書が作った社長のスケジュールに不備を見つけた。
 その秘書に訂正してもらおうと思っていたのだが、帰ってしまったあとだった。翻訳の仕事をしていた彼女に仕方なしに頼むと「構いません」と言ってくれたので、翻訳を後回しにしてもらってそのスケジュールの訂正を頼むとすぐに直してくれた。

「……はい、大丈夫です。申し訳ありませんでした。在沢さん、翻訳はあとどれくらいかかりますか?」
「文書自体は三十分程で出来ますが、小野さんに確認をしていただかないことには何とも……」
 
 それはそうですねと言ってすぐに彼女に翻訳を頼むと、その間に自分の仕事をする。時計を見ると時刻は八時を回っていた。
 周りを見回すと他の皆は既に帰宅してしまっている。
 彼女の様子と翻訳の出来具合を見るために背後に立つと、後ろから覗く。ちょうど確認作業をするところだったのか、文書を保存した後で文書をプリントアウトしていた。

「どうですか?」
「ある程度の確認を終えたので、念のためプリントアウトしました。ご覧になりますか?」
「どれ……」

 後ろからパソコンの画面を見るように顔を突き出すと、視界の隅にブラウスから覗く彼女の胸の谷間が目に入ってしまった。思わず手を伸ばして谷間に指を走らせると、彼女は「ん……っ」と声をもらした。

「圭……少し、触らせて下さい」

 ブラウスのボタンを二、三個外すと、襟ぐりから片手を入れて胸をまさぐる。

「あん……」

 胸をまさぐりながら下着の中に指を入れ、指で乳首を見つけるとすぐに挟んで指を動かしながら胸を揉む。

「ん……っ、おの、さ……、あっ、ここ、会社……はう……あっ」
「わかっています。ですが……」

 我慢が出来ません。そう言って、画面の確認をしながら胸を弄り続けると、彼女は真っ赤になりながら声を漏らさないように喘ぐ。
 確認が終わるともう一度保存をしてパソコンの電源を落とす。

「んっ、小野さ……、あっ、んんっ」
「もう少しだけ……」

 彼女の顎を捉えて上を向かせると、そのまま舌を絡めるキスをし、もう一個ボタンを外してもう片方も襟ぐりから手を入れて、もう片方の胸も同じように弄る。
 胸を触ったり揉んだり乳首を弄りはするものの、自分はまだ彼女を抱いていなかった。自分が忙しかったり、彼女があの日だったりとタイミングが合わなかったのだが、愛撫に慣らすために胸だけは沢山触った。
 今ではその愛撫にも慣れ、乳首を触るだけでイクようになった彼女。そんな彼女が愛しく、そろそろ自分も我慢の限界が近い。

 揉みながらも乳首は弄ったままにしてキスを止め、彼女の目を覗き込む。目を潤ませながらも顔は朱に染まり、喘いでいる。

「圭……貴女を抱きたい」
「あんっ、小野さ、あっ」
「今日ではなくていいんです。明日、私の自宅近くで花火大会があるんですが、一緒に行きましょう。そしてその時に貴女を抱かせてください」

 そう問いかけると彼女は喘ぎながらも頷いてくれたので、あまりの嬉しさにもう一度キスをしながら、彼女がイクまで乳首を弄り、胸を揉み続けた。


 ***


「びしょ濡れになってしまいましたね」

 夏とはいえ、ずぶ濡れでは身体が冷えてしまう。
 花火大会は自分の家から歩いて五分のところだった。自宅から見られればよかったのだがその方向には窓がないため、自宅で待ち合わせて二人で浴衣に着替え、一緒に行ったのだ。

「足が痛いので、雨が降るかも知れません」

 彼女の言葉に、半信半疑ながらも玄関に大量のタオルを用意して出かけたのだが、途中で雷鳴が轟き、雨が降り始めた。慌てて戻って来たものの、彼女は走れないため、自宅に着くまでにびしょ濡れになってしまった。
 今は彼女の言う通りにタオルを用意しておいて良かったと思う。
 自分達で頭や浴衣の水分を吸い取りながら、彼女の様子をチラリと見ると、腕を上げた袖の隙間から彼女の胸の膨らみが見え、思わずその隙間から手を入れて胸を触る。

「やんっ」
「そんな声を出されたら、我慢がきかなくなりますよ?」

 そう言いつつも、更に手を奥に入れて乳首を触ると、身体が冷たくなっているせいか、固く尖っていた。

「あっ、ああっ」
「可愛い啼き声ですね……もっと聞かせて下さい」

 乳首を指で挟み、指を擦るように乳首を捏ねながら胸を揉み、うなじや首筋に唇と舌を這わせると、彼女はびくん、と震えて更に甘く啼く。

「あっ……はあっ……やぁ……っ」
「貴女は敏感なんですね……。その上、胸が弱いんですよね。……嬉しいですよ」

 一旦手を抜くと濡れた帯をほどき、伊達絞めもほどいてはだけさせ、袂から手を入れてその身体の小ささに似合わぬ大きな胸を掴み、乳首を擦り、指に挟んで捏ね回し、揉んで行く。
 更に袂を開いて腕の自由を奪うように浴衣をぐっと引き下げ、肩を剥き出しにして両胸を掴んで浴衣から取り出すと、そのまま揉みしだいて行く。
 乳首を指で挟み、擦り合わせるように小刻みに指を動かしながらゆっくりと揉み、円を描くように胸全体を動かして行く。

「ああっ、あんっ、あ……っ、ああ、あああっ!」

(イキましたね)

 びくりと震えて弛緩した体を抱き止めると、彼女は「くしゅん」とくしゃみをしたため、慌ててバスルームへ連れて行って先にお風呂に入らせる。自分も浴衣を脱いでバスローブを羽織り、彼女が着れるようなものを探すが、寝間着代わりの浴衣しかなかったのでそれを持ってお風呂場へ行くと、「それを着るように」と彼女に声をかけた。
 濡れてしまった場所を拭き取り、コーヒーの用意をしていると彼女が上がって来たので、交代で自分がお風呂に入るとシャワーを浴びる。

(はあ……長かったですね……)

 自分の肉竿は既に臨戦態勢だが、理性を働かせて何とか欲望を押さえ込む。でないと、初めてである彼女を乱暴に抱いてしまいそうだったからだ。
 身体が温まったのでお風呂から上がり、もう一度バスローブを羽織って彼女を探す。キッチンでコーヒーを入れていたので後ろから抱き締め、袂から手を入れて胸を揉むと、先ほどと同じように袂を開いて胸をあらわにし、揉みしだいて行く。

「あんっ、ああっ!」
「圭……コーヒーは後にしましょう」
「はんっ、小野さ……」
「名前で呼んでは下さらないのですか?」
「あっ、伊織さ……んう、んんっ!」

 胸から手を離して彼女の身体を回転させると、彼女を抱き上げて唇を貪るようにキスをしながら彼女を寝室に連れて行き、一旦キスを止めると彼女をベッドの端に座らせて浴衣の裾を開くと傷が見えた。お構い無しに膝を割り、膝立ちになって自分の身体を滑り込ませる。
 後頭部を押さえてもう一度キスをしながら彼女の傷を愛撫するかのように太股を撫で、そっと秘裂に手をやるとだいぶ濡れていたので、指に蜜を絡めて秘裂をなぞる。

「ん……、んん……っ!? んう……っ! んぁっ!」

 押さえていた頭を離し、抱き締めるように背中から腕をまわして剥き出しの胸を掴む。固く起ち始めた乳首を指で挟んでゆっくりと揉みながら、首筋に顔を埋めて唇と舌を這わせ、耳を喰みながら穴に舌を入れ、舐める。

「あっ、ああっ!」

 もう一度首筋を辿って下に下り、ちゅっ、と吸い上げる。反らした首を舐め、鎖骨を吸い、背中が反った拍子に突き出された胸に唇を這わせながら、なぞっていた秘裂から指を離してもう一度太股をゆっくりと撫でる。

「んあ、ああっ!」
「圭……気持ち良いですか?」
「わか、んな……ああっ!」

 もう一度指を蜜で濡らし、秘裂をなぞりながら突起を触る。

「ひゃあっ!? ああっ! あっ!」
「本当に? 圭の身体は、気持ち良いと言っていますよ?」
「やああっ! ああっ!」

 ツプリと蜜壺に指を一本入れると、指を少しだけ曲げて内壁を擦る。たまたま良いとこだったのだろう……彼女は「あああっ!」と言って自分の指を締め付けてイった。
 蜜壺から指を抜き、浴衣を縛っていた紐をほどいて抜き取り、浴衣の前を開いて肩から滑り落とすと、身体中の傷が目に入って息を呑む。

「……っ」
「あん……っ、み、ない、で……あっ、くださ……ああっ」
「……貴女が生還した証なんですから、良く見せて下さい」

 絞り出すように答えながらも、自分の手に吸い付くようなモチモチとした白い柔肌を揉む手は緩めない。

(早く彼女のナカに自分の肉竿を埋めたい……)

 だが、あの狭さでは、もっと解さないと彼女が辛くなってしまう。
 足を持ち上げて彼女をベッドにコロンと寝かせると、蜜壺に指を入れて先ほど見つけた場所を擦りながら、太股に唇を宛てチュッと吸い、舌で舐める。そのまま唇と舌を這わせながら、中心へと頭を下げ、指を抜いてから蜜を舐め、秘裂に吸い付く。

「あっ、だめっ! 伊織さ……そんなとこ、あんっ、汚な……ああっ!」
「汚くなんかないですよ? それに、ほら……こんなに蜜が溢れて……」
「あんっ、だめっ! ああっ! ひゃあ!」

 蜜壺に舌を入れて舐め回し、音を立てて蜜を吸いながら秘裂の上の突起を弄る。びくびくと身体を震わせる彼女にお構い無しに、蜜壺から舌を抜いて指を入れて出し入れし、突起を舐めては吸い、胸に手を伸ばして胸を弄る。

「だめっ、また……ああああっ! あっ、やめっ、ああんっ、ああっ!」

 何度もイカせ、何度も啼かせ、喘がせる。彼女の身体に力が入らなくなったころ自分もベッドに上がり、彼女の身体を自分の方に向かせ、足を開いて蜜壺の入口に肉竿を宛がうと、彼女に覆い被さりキスをする。

「んんっ……っ、あっ、い、おり、さ……」
「圭……挿れますよ」
「あっ、ああっ、ああああっ!」
「く……っ、きつい、ですね……。でも……」

 気持ち良いですよ、と耳元で囁き、首筋に舌を這わせながら腰を押し付け、壁を突き破って奥まで入れる。一旦そこで止めて胸を揉み、乳首を口に含んで舌で舐めると、またイッたのか肉竿をギュッと締め付けたので、そのままゆっくりと腰を動かし始める。

「あっ、ああっ、やんっ、あっ、あんっ」
「ふ……っ、圭……気持ち、いい、ですか?」
「気持ち、い……あんっ、ああっ!」
「なら、もっと……気持ち、よく……っ、して、あげま……しょうっ!」
「ああっ、ああああっ!」

 胸から手と唇を離して腰を掴むと、徐々にスピードを上げて一緒に上り詰めて飛沫を吐き出すと、肉竿を埋めたまま話をする。

「はあっ、はあっ、い、おり、さ……あっ」
「圭……貴女とやってみたいことがあるんです」
「やってみたいこと、ですか?」
「ええ。恋人同士なのに、最近は忙しくて同じ社内にいても、全然デートも出来ませんでしたよね?」
「そうですね……」
「ですから……会社を辞めて、二人で喫茶店を開きませんか?」

 そう提案をすると、彼女は驚いた顔をしたものの、最終的には頷いてくれたのでまた胸をまさぐり、それまで抱けなかった分を埋めるように、彼女を抱いた。


 ――二ヶ月後、全ての仕事の引き継ぎをし、二人揃って穂積を辞め、一軒家を買って一階の一部を改築し、小さいながらも喫茶店を開いた。その二ヶ月後に内輪だけで式を上げ、更にその二ヶ月後に彼女は身籠った。

「いらっしゃいませ」

 今日も自宅兼喫茶店に、常連になりつつある穂積社長が顔を出して、ああでもない、こうでもないと愚痴を溢しながらもコーヒーを堪能していった。

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