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ファウルハーバー領編
第186話 出発
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「いろいろとお世話になりました。本当にありがとうございます」
「なんとか再建できてよかったです。先日も言った通り、そのうち巡回の騎士が来ると思います。もし何かあれば、彼らに相談してください」
「わかりました」
出発準備も整い、街道に繋がる門のところで会話中のルードルフと村長。村人全員が見送りに来ているのだ。
いろんな種族がいて壮観だなあ。
森の中にいるボアとディアの間引きは完璧ではないが、ある程度は終わっている。あとは普段の狩りを怠らなければ、溢れかえることはないだろうとのこと。
燻製の仕方も女性、呑兵衛が中心になってやってくれているし、森と川の罠もいい結果を残しているようで。村人たちの食が以前よりも豊かになったと、全員からお礼を言われた。
村の外周に植えたリンゴとさくらんぼだが、ヤミンが甘い品種に改良している。一回成長させて食べてみたけれど、どちらも甘くて美味しかった。
ルードルフも太鼓判を押していたから、そのうち王家に献上されるかもしれん。
リンゴもさくらんぼも、ノンとリコが気に入ったようで美味しそうに食べていたから、いくつかもらってきた。もちろん種もある。
村に帰ったら蒔いてみよう。
おっと、話も終わったようだ。
「それでは、出立」
「お元気でー!」
「ありがとございましたー!」
「師匠ー! 村の家は俺たちに任せてくれー!」
「コラ、誰が師匠だ! じゃあね!」
<元気でねー、なのー!>
最後はノンが触手を出し、ぶんぶんと振っている。そして村を含めた周囲の広範囲を浄化すると、また手を振った。
ノンの行動に、そりゃあもう、村人たちは大感激。涙を流して喜んでいる。
短期間とはいえ、殺人を犯していた盗賊たちが支配していた村だ。私たちにはわかなくても、ノンには土地が穢れていたことがわかったんだろう。
だからこそ、最後に浄化したと思われる。もっとも、村人たちは祝福されたと思っているみたいだが。
どのみち、神獣であるノンが放った浄化の魔法だ。ある意味祝福でもあるだろう。
徐々に村が遠ざかり、ついに見えなくなる。街道に出たところで、馬車のスピードを上げた。
並走していたら、窓を開けてルードルフが話しかけてくる。
「アリサ、秘策があると言っていたが、どうするんだ?」
「簡単に言えば、馬車の改造。もちろん、ルードルフが許可をくれれば、だけど」
「改造か……。休憩の時にでも、詳しく教えてくれ」
「はいよー」
そんな難しい改造じゃない。サスペンションを入れて、馬車を頑丈にして、重量軽減の魔法を付与するだけだ。馬車の重量が軽減されるだけで、馬の負担が減る。
そして負担が減るということは、馬も疲れにくくなるしスピードも上がる。その分距離も稼げるよね。
何せ、ルードルフたちの馬は、軍馬であるスレイプニルだ。本気で走れば、レベルが上がったリコと同等かそれよりも速い。
足の数が違うもんな……。そりゃあ早いわ。
休憩することなく休憩所を通り抜け、お昼ごろにさしかかる。町が見えてきたのでそこでご飯休憩。
その時に馬車の改造を話したら、公爵一行には唖然とされた。
「そんなことができるのか?」
「できるわ。私の馬車も、村にある馬車も同じ仕様だもの。サスペンションのレシピは既に商業ギルドに登録することを約束しているし、ランツにお願いしているから。できる職人がいること前提だけど、そろそろ出回るんじゃない?」
「なるほど。揺れが少なければ、馬にも負担がかからない。さらに馬車自体を軽くすれば、もっと楽に、そして速くなるわけか」
「だからといって、猛スピードで走ると馬車が壊れかねないからね? 馬のためにもそこは自重したほうがいいわね」
お前が言うな! って顔をされたけれど、知らんがな。スピードに関しては自重してるぞ? ……リコに任せきりなだけで。
で、改造については許可が下りた。だが、こんな町中でとか、誰かに見られながらの作業はしたくない。
どのみち町や村に寄ってお金を落とすことをしないといけないし、しばらくは休憩所が必要ないくらいの距離に、村や町が点在しているという。なので、この直轄領を抜け、宿場町までの距離が長くなったら、改造を決行することに。
日数がおしているとはいえ、改造をすれば距離が稼げるようになるのだ。だからこそ、ルードルフは焦りもせず、のんびりしているんだと思う。
それまでは当初の計画通りに進み、改造が終わった時点で変更するそうだ。
うん、頑張れー。
お昼ご飯も食べ終わったので、町を散策する。野菜などは変わり映えしないものの、調味料が心許ない。
なのであちこち寄っては目当ての調味料を買い漁った。その中にあったよ、ドレッシングが。
さすがにわさびはなかったが、それでも果汁を使ったものや醤油を使ったもの、玉ねぎなどの香味野菜のものがあったのには驚いた。……商業ギルドで金額を確かめるのが怖い。
ま、まあ、村に帰るまではギルドに寄るつもりはないので、ほっとこう。
それ以降は魔物や盗賊に襲われることなく、順調に進む馬車。今日泊まる町に着くとすぐに宿を取り、町の中を散策する。
夕方だからなのか串焼きやパン、飲み物を売る屋台しかないが、仕事帰りの人や冒険者が買っているらしく、そこそこ賑やかだ。商店に関しては夕方だからか品物はあまりないが、それでも一部の野菜や果物、肉や米はある。
魚はそろそろ漁港に行く時期になっているし、肉が欲しければ狩ればいい。なので、ここにしかない調味料や野菜、米ともち米を買った。
あと、やたらと目につくのが、色とりどりの布だ。この町は布が産業として成り立っているのだろうか。
あとでルードルフに聞いてみよう。
他は特に欲しいと思うものがなかったので、宿に帰る。休憩していると、すぐにご飯の時間となった。
出て来たのは、コッコを使ったトマト煮込みとパン。煮込みの中にはジャガイモとニンジン、玉ねぎが入っていて、とても美味しそう!
一口大にカットしてあるコッコの肉を食べると、程よい弾力と肉汁が口の中に広がる。本当に美味しい鶏肉だ。
ジャガイモを食べればほろほろと崩れ、コッコとトマト、ほのかに香辛料の味がする。うーん……何の香辛料かわからん。
ニンジンも玉ねぎも甘いし、これは美味しい!
さて、あとは食べながら布のことを聞くとしよう。
「ルードルフ。この町ではやたらと布が多いけど、産業になっているの?」
「ああ。蚕に似ている、クロウラーという、白い糸を吐く茶色の芋虫を飼っていてな。スパイダーシルクと同様に、いい糸になる」
「蚕のように成長しないの?」
「しない。中指ほどの大きさの、虫の魔物だからな」
「へ~!」
蚕よりも大きい。しかも茶色なのか。蜘蛛とは違う絹糸ってことだね。
「クロウラー種の最上位種が、天蚕という若葉色の芋虫になるんだが、布にすると光沢のあるものができる。こっちも成長はしないが、若葉色の繭を作ったあとで卵を産むんだ。魔物だから、産んだとしても死にはしないがね。もちろん寿命はあるが」
「不思議だね」
「ああ。その繭を糸にする段階で、うっすらと緑色をおびた白い糸になる。それを染めて布にしても、光沢は失われない」
それは凄い。虫はいらんが、布は欲しい。
出発前に買い物をするだろうから、その時に何種類か購入してみるか。スパイダーシルクとの違いも確かめたいし。
天蚕かあ。そういえば、長野に天蚕糸を作っている農家があったことを思い出す。確か、前世のロジーネと一緒に見学に行ったはずだ。
こっそりと長野の農家が育てていた天蚕と同じ繭の色か聞くと、ロジーネが頷く。が、天蚕も繭も、あっちの倍はある大きさなんだと。
さすが異世界。デカさも異世界級ってか?
話をしているうちに食事も終わり、明日の出発時間と行動を確認してから部屋に戻る。もちろん、部屋は隣同士だ。
さて、明日からまた旅が始まる。獣人の村では使わなかった、ダンジョン産の木材と神鋼もあるから、馬車の改造は難なくできそうだ。
「ほら、寝るよ」
<<<はーい!>>>
エバがリコと一緒にいると言って、外にいる。
「おやすみ」
<<<おやすみ!>>>
おやすみと言うと、ノンとピオ、ジルはあっという間に寝入る。従魔たちの寝息を聞いているうちに、私も寝落ちた。
「なんとか再建できてよかったです。先日も言った通り、そのうち巡回の騎士が来ると思います。もし何かあれば、彼らに相談してください」
「わかりました」
出発準備も整い、街道に繋がる門のところで会話中のルードルフと村長。村人全員が見送りに来ているのだ。
いろんな種族がいて壮観だなあ。
森の中にいるボアとディアの間引きは完璧ではないが、ある程度は終わっている。あとは普段の狩りを怠らなければ、溢れかえることはないだろうとのこと。
燻製の仕方も女性、呑兵衛が中心になってやってくれているし、森と川の罠もいい結果を残しているようで。村人たちの食が以前よりも豊かになったと、全員からお礼を言われた。
村の外周に植えたリンゴとさくらんぼだが、ヤミンが甘い品種に改良している。一回成長させて食べてみたけれど、どちらも甘くて美味しかった。
ルードルフも太鼓判を押していたから、そのうち王家に献上されるかもしれん。
リンゴもさくらんぼも、ノンとリコが気に入ったようで美味しそうに食べていたから、いくつかもらってきた。もちろん種もある。
村に帰ったら蒔いてみよう。
おっと、話も終わったようだ。
「それでは、出立」
「お元気でー!」
「ありがとございましたー!」
「師匠ー! 村の家は俺たちに任せてくれー!」
「コラ、誰が師匠だ! じゃあね!」
<元気でねー、なのー!>
最後はノンが触手を出し、ぶんぶんと振っている。そして村を含めた周囲の広範囲を浄化すると、また手を振った。
ノンの行動に、そりゃあもう、村人たちは大感激。涙を流して喜んでいる。
短期間とはいえ、殺人を犯していた盗賊たちが支配していた村だ。私たちにはわかなくても、ノンには土地が穢れていたことがわかったんだろう。
だからこそ、最後に浄化したと思われる。もっとも、村人たちは祝福されたと思っているみたいだが。
どのみち、神獣であるノンが放った浄化の魔法だ。ある意味祝福でもあるだろう。
徐々に村が遠ざかり、ついに見えなくなる。街道に出たところで、馬車のスピードを上げた。
並走していたら、窓を開けてルードルフが話しかけてくる。
「アリサ、秘策があると言っていたが、どうするんだ?」
「簡単に言えば、馬車の改造。もちろん、ルードルフが許可をくれれば、だけど」
「改造か……。休憩の時にでも、詳しく教えてくれ」
「はいよー」
そんな難しい改造じゃない。サスペンションを入れて、馬車を頑丈にして、重量軽減の魔法を付与するだけだ。馬車の重量が軽減されるだけで、馬の負担が減る。
そして負担が減るということは、馬も疲れにくくなるしスピードも上がる。その分距離も稼げるよね。
何せ、ルードルフたちの馬は、軍馬であるスレイプニルだ。本気で走れば、レベルが上がったリコと同等かそれよりも速い。
足の数が違うもんな……。そりゃあ早いわ。
休憩することなく休憩所を通り抜け、お昼ごろにさしかかる。町が見えてきたのでそこでご飯休憩。
その時に馬車の改造を話したら、公爵一行には唖然とされた。
「そんなことができるのか?」
「できるわ。私の馬車も、村にある馬車も同じ仕様だもの。サスペンションのレシピは既に商業ギルドに登録することを約束しているし、ランツにお願いしているから。できる職人がいること前提だけど、そろそろ出回るんじゃない?」
「なるほど。揺れが少なければ、馬にも負担がかからない。さらに馬車自体を軽くすれば、もっと楽に、そして速くなるわけか」
「だからといって、猛スピードで走ると馬車が壊れかねないからね? 馬のためにもそこは自重したほうがいいわね」
お前が言うな! って顔をされたけれど、知らんがな。スピードに関しては自重してるぞ? ……リコに任せきりなだけで。
で、改造については許可が下りた。だが、こんな町中でとか、誰かに見られながらの作業はしたくない。
どのみち町や村に寄ってお金を落とすことをしないといけないし、しばらくは休憩所が必要ないくらいの距離に、村や町が点在しているという。なので、この直轄領を抜け、宿場町までの距離が長くなったら、改造を決行することに。
日数がおしているとはいえ、改造をすれば距離が稼げるようになるのだ。だからこそ、ルードルフは焦りもせず、のんびりしているんだと思う。
それまでは当初の計画通りに進み、改造が終わった時点で変更するそうだ。
うん、頑張れー。
お昼ご飯も食べ終わったので、町を散策する。野菜などは変わり映えしないものの、調味料が心許ない。
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さすがにわさびはなかったが、それでも果汁を使ったものや醤油を使ったもの、玉ねぎなどの香味野菜のものがあったのには驚いた。……商業ギルドで金額を確かめるのが怖い。
ま、まあ、村に帰るまではギルドに寄るつもりはないので、ほっとこう。
それ以降は魔物や盗賊に襲われることなく、順調に進む馬車。今日泊まる町に着くとすぐに宿を取り、町の中を散策する。
夕方だからなのか串焼きやパン、飲み物を売る屋台しかないが、仕事帰りの人や冒険者が買っているらしく、そこそこ賑やかだ。商店に関しては夕方だからか品物はあまりないが、それでも一部の野菜や果物、肉や米はある。
魚はそろそろ漁港に行く時期になっているし、肉が欲しければ狩ればいい。なので、ここにしかない調味料や野菜、米ともち米を買った。
あと、やたらと目につくのが、色とりどりの布だ。この町は布が産業として成り立っているのだろうか。
あとでルードルフに聞いてみよう。
他は特に欲しいと思うものがなかったので、宿に帰る。休憩していると、すぐにご飯の時間となった。
出て来たのは、コッコを使ったトマト煮込みとパン。煮込みの中にはジャガイモとニンジン、玉ねぎが入っていて、とても美味しそう!
一口大にカットしてあるコッコの肉を食べると、程よい弾力と肉汁が口の中に広がる。本当に美味しい鶏肉だ。
ジャガイモを食べればほろほろと崩れ、コッコとトマト、ほのかに香辛料の味がする。うーん……何の香辛料かわからん。
ニンジンも玉ねぎも甘いし、これは美味しい!
さて、あとは食べながら布のことを聞くとしよう。
「ルードルフ。この町ではやたらと布が多いけど、産業になっているの?」
「ああ。蚕に似ている、クロウラーという、白い糸を吐く茶色の芋虫を飼っていてな。スパイダーシルクと同様に、いい糸になる」
「蚕のように成長しないの?」
「しない。中指ほどの大きさの、虫の魔物だからな」
「へ~!」
蚕よりも大きい。しかも茶色なのか。蜘蛛とは違う絹糸ってことだね。
「クロウラー種の最上位種が、天蚕という若葉色の芋虫になるんだが、布にすると光沢のあるものができる。こっちも成長はしないが、若葉色の繭を作ったあとで卵を産むんだ。魔物だから、産んだとしても死にはしないがね。もちろん寿命はあるが」
「不思議だね」
「ああ。その繭を糸にする段階で、うっすらと緑色をおびた白い糸になる。それを染めて布にしても、光沢は失われない」
それは凄い。虫はいらんが、布は欲しい。
出発前に買い物をするだろうから、その時に何種類か購入してみるか。スパイダーシルクとの違いも確かめたいし。
天蚕かあ。そういえば、長野に天蚕糸を作っている農家があったことを思い出す。確か、前世のロジーネと一緒に見学に行ったはずだ。
こっそりと長野の農家が育てていた天蚕と同じ繭の色か聞くと、ロジーネが頷く。が、天蚕も繭も、あっちの倍はある大きさなんだと。
さすが異世界。デカさも異世界級ってか?
話をしているうちに食事も終わり、明日の出発時間と行動を確認してから部屋に戻る。もちろん、部屋は隣同士だ。
さて、明日からまた旅が始まる。獣人の村では使わなかった、ダンジョン産の木材と神鋼もあるから、馬車の改造は難なくできそうだ。
「ほら、寝るよ」
<<<はーい!>>>
エバがリコと一緒にいると言って、外にいる。
「おやすみ」
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