168 / 190
ファウルハーバー領編
第184話 獣人の村再建 その2
しおりを挟む
昼食を終え、また作業に戻る住人たち。柵作り自体はほぼ終わり、これから土壁の外側に埋めていくという。
ただし、ルードルフの指示があって土壁から五メートルほど離して設置するそうなので、何かやるんだろう。いったい何をやるのかな?
まあ、普通に考えたら、野菜や果物を植えるんだろうけれど……ルードルフは何を考えているのやら。
畑のほうは午前中にかき集めた腐葉土を、これから畑に混ぜていくという。ただ、芽が出ている野菜の畑もあることから、それらは一旦撤去して別のところに置いておき、混ぜ終わったらまた戻すんだと。
そのあとは私とヤミンの出番かな。
川では、浅瀬で罠を設置したあと、深いところでは投網による漁をするという。午前中は蔦で投網を作っていたそうで、これからそれらを試すそうだ。
たくさん獲れるといいね。
狩猟と腐葉土集め班も、午前中は腐葉土と果物や野草の採取に専念していたらしく、これから狩りをするらしい。こっちもある程度間引きできるといいなあ。
そして我ら大工班だが。
「そのまま持っててくれ!」
「おう!」
「ここはこうしたほうがいいな」
「俺は屋根に上るから、板を渡してくれ」
「あいよっ!」
「……」
私の手を借りず、壁と屋根、内装を手分けしてやり始めた。しかも、村長の家を修理したことが自信に繋がっているようで、五人で話し合ってあれこれ決めているのが凄い。
私も手伝うって言ったんだよ? だけど、一回自分たちだけでやってみたいから、わからなかったら教えてくれという。なので、現場監督よろしく、彼らの動きを見ているのだ。
それにしても。
「すげぇ……」
動きが早い。そして格段に丁寧になった。
屋根も、自分で錬成した防水シートを板張りの上にかけてから、切妻にしているのだ。窓枠もしっかりと設置しているし、壁も土魔法を使ったりなど、今まで他の村の獣人たちに教えた方法を、自分たちなりに解釈して作り上げていく。
そして二時間後。彼らは自分たちの手でやりきった。
「おめでとう! しっかりできてるわよ」
「おお、やった!」
「じゃあ、次に行くか!」
「その前に、先に全部調べてから、順番を決めていったほうがよくねえか?」
「そうだな。特に屋根が落ちてるとこを最優先しねぇと」
「雨が降ってこられても困るしな」
などと、自分たちで意見を出し合い、手分けして各家の状態を調べに行ってしまった。
お~い、私の手はいらんかね~?
どうやらいらないらしい。これなら彼らに任せても大丈夫だろうと、保存食作りのための準備をしよう。
その前に、鍬などの農具が必要かな。ルードルフに聞いてみるか。
てなわけで、畑で作業をしているルードルフの下へ向かう。
「ルードルフ、今すぐ必要な農具はある?」
「そうだな……。鍬と鋤、大量のザルかな。というか、家のほうはどうした」
「職人たちが自発的にやり始めて、私の手は必要ない、だとさ」
「ほう? さすがだな。なら、申し訳ないが、今言った農具を作ってくれ」
「はいよー」
ルードルフからも許可が出たことだしと、壊れてしまった農具が集められている場所に案内してもらい、それらを眺める。傍には鍛冶職人なのかドワーフが二人、途方に暮れていた。
そんな彼らに声をかけ、折れてしまった柄の部分と金属に分けてもらう。
「それをどうするんだ?」
「一回インゴットに変えて、錬成し直すわ。その時に柄も一緒にくっつけるつもり」
「錬成? ってことは、錬金術か!」
「ええ。足りない金属はある? ほとんどの金属のインゴットがあるし、付与もできるわよ?」
「な、なら、鉄とミスリルがあれば頼む」
おお、それくらいならいくらでもあるよ~。どれくらいの量が欲しいか聞いたあと、言われたものをポンポン出す。
ドワーフたちが唖然としていたけれど、知らんがな。
彼らが自分の工房にインゴットを運んでいる間に、鍬と鋤を錬成した。そして壊れているザルも錬成し直した。
それらを持ってルードルフのところへ戻ると、柵に立てかける。
「さすが、早いな……」
「足りなければ作るけど」
「いや、大丈夫だ。それはドワーフに任せている」
「なるほどね」
他にもいろいろと指示を出して鍛冶職人に作らせているし、脱穀機などは今は必要ないから、住宅が終わってから大工たちに作ってもらうほうがいい。
そう言ったルードルフは、土魔法で畑の土を攪拌していた村人を呼び、それぞれ農具を渡していく。あとは畝を作って植え替えたり、種を蒔けばいいだけだ。
そんな様子を眺めていると、あっという間に畝が作られて植え替えが終わり、畑に水が撒かれる。
「アリサ、一回成長させてくれるか?」
「いいわよ」
緑の手を使い、植え替えたものを一気に成長させる。植えていたものはトマトとキュウリ、ナスなどの夏野菜だったらしい。
一気に実をつけた野菜たちに唖然とする村人たち。
「さあ、このザルと籠を持って、どんどん収穫してください! それが終わったら、次の種を蒔きますよ!」
「はっ、はいっ!」
この時期に食べられるはずのない野菜たち。ルードルフは、多少なりとも腹の足しになればと思ったんだろう。
きちんと考えているんだなあ。
収穫した野菜は各家庭に配れるように分配し、残りのうちいくつかは種を取り出しておく。他はルードルフの指示の下に作った貯蔵庫行きだ。
夏野菜の収穫が終わったら、私の手持ちにじゃがいもやさつまいもとキャベツ、レタスやほうれん草などの種があったのでそれらを成長させて収穫し、種芋や種を収穫。じゃがいもとさつまいもに関しては、子どもたちや女性たちに収穫体験をさせたいからともう一度植えられ、掘り起こせる状態にまで成長させた。
それが終わったら腐葉土を蒔き、夏野菜の種を植え、芽が出るまで成長させて終了。そのあとは保存食作りのための燻製窯を作り、村人にやり方を説明。
このあたりにもヒッコリーがあり、そのほとんどが家の木材として使われているという。今回も一部の木材にはヒッコリーが使われていて、その残りをスモークチップとして使うことにしたのだ。
扱い慣れているもののほうがいいしね。
肉に関しては、このあたりで狩れる、ボアとディアを使用。
マジックバッグに残っていた、使い勝手の悪い少量のボアとディアを使ってベーコンのような燻製肉と、チーズやゆで卵の燻製を作った。あとは昨日エバが獲ってきたサケマスを三枚に下ろし、それを燻製にしてみた。
鮭っぽい味の魚だから、スモークサーモンのような味になると考えたのだ。それは見事に当たりで、味見をしたところ、なかなかいい味になっていた。
ただ、季節的に身に油が乗っていないからか微妙に味がぼやけた感じになっていたが、それでも充分に美味しいもので。これはミショの実を使ってヅケにしたらいいかもしれないと思った。
よし、夜はスモークサーモンもどきのヅケ丼にしよう。
てなわけで、夕飯の準備に取り掛かる。そのころには全員戻ってきて、それぞれが収穫してきたものを見せ合っている。
まずは解体できる村人にスキルになっていることを教え、スキルでさっさと解体してもらったあと、それらは各家庭に行き渡るよう分配。魚はサケマスを三十匹ほど獲ってきたそうで、それらは全部スモークサーモンにすることにした。
罠はそのままにして仕掛けたままだそうなので、明日確認に行くという。
ヤナは「ウナギもどきが獲れるといいな」なんて言っていたけれど……どうかな。
戻ってきた女性たちがご飯の炊き方を教えてくれというので、米の研ぎ方から土鍋での炊き方まで伝授。この村でも土鍋を作ったよ……。
他にもミショの実をすり下ろしてもらい、液体と搾りかすに分けてもらう。絞った醤油に乾燥させたシイタケで出汁を取り、出汁醤油を作り、それでヅケにしてみた。
絞ったものでシイタケや他のキノコを足し、キノコの味噌汁を作る。
この村でも採取できる食材で料理した形だ。
「できたわよ~」
女性たちの声に、男たちや子どもたちが反応して寄って来る。まずは丼、そして味噌汁を手渡された。
他にもポテトサラダを作ったから、たぶん足りるだろう。
まあ、ヅケもご飯もまだたくさんあるから、おかわりは自由だ!
さて、実験で作ったスモークサーモンのヅケ丼。どんな味かな?
ただし、ルードルフの指示があって土壁から五メートルほど離して設置するそうなので、何かやるんだろう。いったい何をやるのかな?
まあ、普通に考えたら、野菜や果物を植えるんだろうけれど……ルードルフは何を考えているのやら。
畑のほうは午前中にかき集めた腐葉土を、これから畑に混ぜていくという。ただ、芽が出ている野菜の畑もあることから、それらは一旦撤去して別のところに置いておき、混ぜ終わったらまた戻すんだと。
そのあとは私とヤミンの出番かな。
川では、浅瀬で罠を設置したあと、深いところでは投網による漁をするという。午前中は蔦で投網を作っていたそうで、これからそれらを試すそうだ。
たくさん獲れるといいね。
狩猟と腐葉土集め班も、午前中は腐葉土と果物や野草の採取に専念していたらしく、これから狩りをするらしい。こっちもある程度間引きできるといいなあ。
そして我ら大工班だが。
「そのまま持っててくれ!」
「おう!」
「ここはこうしたほうがいいな」
「俺は屋根に上るから、板を渡してくれ」
「あいよっ!」
「……」
私の手を借りず、壁と屋根、内装を手分けしてやり始めた。しかも、村長の家を修理したことが自信に繋がっているようで、五人で話し合ってあれこれ決めているのが凄い。
私も手伝うって言ったんだよ? だけど、一回自分たちだけでやってみたいから、わからなかったら教えてくれという。なので、現場監督よろしく、彼らの動きを見ているのだ。
それにしても。
「すげぇ……」
動きが早い。そして格段に丁寧になった。
屋根も、自分で錬成した防水シートを板張りの上にかけてから、切妻にしているのだ。窓枠もしっかりと設置しているし、壁も土魔法を使ったりなど、今まで他の村の獣人たちに教えた方法を、自分たちなりに解釈して作り上げていく。
そして二時間後。彼らは自分たちの手でやりきった。
「おめでとう! しっかりできてるわよ」
「おお、やった!」
「じゃあ、次に行くか!」
「その前に、先に全部調べてから、順番を決めていったほうがよくねえか?」
「そうだな。特に屋根が落ちてるとこを最優先しねぇと」
「雨が降ってこられても困るしな」
などと、自分たちで意見を出し合い、手分けして各家の状態を調べに行ってしまった。
お~い、私の手はいらんかね~?
どうやらいらないらしい。これなら彼らに任せても大丈夫だろうと、保存食作りのための準備をしよう。
その前に、鍬などの農具が必要かな。ルードルフに聞いてみるか。
てなわけで、畑で作業をしているルードルフの下へ向かう。
「ルードルフ、今すぐ必要な農具はある?」
「そうだな……。鍬と鋤、大量のザルかな。というか、家のほうはどうした」
「職人たちが自発的にやり始めて、私の手は必要ない、だとさ」
「ほう? さすがだな。なら、申し訳ないが、今言った農具を作ってくれ」
「はいよー」
ルードルフからも許可が出たことだしと、壊れてしまった農具が集められている場所に案内してもらい、それらを眺める。傍には鍛冶職人なのかドワーフが二人、途方に暮れていた。
そんな彼らに声をかけ、折れてしまった柄の部分と金属に分けてもらう。
「それをどうするんだ?」
「一回インゴットに変えて、錬成し直すわ。その時に柄も一緒にくっつけるつもり」
「錬成? ってことは、錬金術か!」
「ええ。足りない金属はある? ほとんどの金属のインゴットがあるし、付与もできるわよ?」
「な、なら、鉄とミスリルがあれば頼む」
おお、それくらいならいくらでもあるよ~。どれくらいの量が欲しいか聞いたあと、言われたものをポンポン出す。
ドワーフたちが唖然としていたけれど、知らんがな。
彼らが自分の工房にインゴットを運んでいる間に、鍬と鋤を錬成した。そして壊れているザルも錬成し直した。
それらを持ってルードルフのところへ戻ると、柵に立てかける。
「さすが、早いな……」
「足りなければ作るけど」
「いや、大丈夫だ。それはドワーフに任せている」
「なるほどね」
他にもいろいろと指示を出して鍛冶職人に作らせているし、脱穀機などは今は必要ないから、住宅が終わってから大工たちに作ってもらうほうがいい。
そう言ったルードルフは、土魔法で畑の土を攪拌していた村人を呼び、それぞれ農具を渡していく。あとは畝を作って植え替えたり、種を蒔けばいいだけだ。
そんな様子を眺めていると、あっという間に畝が作られて植え替えが終わり、畑に水が撒かれる。
「アリサ、一回成長させてくれるか?」
「いいわよ」
緑の手を使い、植え替えたものを一気に成長させる。植えていたものはトマトとキュウリ、ナスなどの夏野菜だったらしい。
一気に実をつけた野菜たちに唖然とする村人たち。
「さあ、このザルと籠を持って、どんどん収穫してください! それが終わったら、次の種を蒔きますよ!」
「はっ、はいっ!」
この時期に食べられるはずのない野菜たち。ルードルフは、多少なりとも腹の足しになればと思ったんだろう。
きちんと考えているんだなあ。
収穫した野菜は各家庭に配れるように分配し、残りのうちいくつかは種を取り出しておく。他はルードルフの指示の下に作った貯蔵庫行きだ。
夏野菜の収穫が終わったら、私の手持ちにじゃがいもやさつまいもとキャベツ、レタスやほうれん草などの種があったのでそれらを成長させて収穫し、種芋や種を収穫。じゃがいもとさつまいもに関しては、子どもたちや女性たちに収穫体験をさせたいからともう一度植えられ、掘り起こせる状態にまで成長させた。
それが終わったら腐葉土を蒔き、夏野菜の種を植え、芽が出るまで成長させて終了。そのあとは保存食作りのための燻製窯を作り、村人にやり方を説明。
このあたりにもヒッコリーがあり、そのほとんどが家の木材として使われているという。今回も一部の木材にはヒッコリーが使われていて、その残りをスモークチップとして使うことにしたのだ。
扱い慣れているもののほうがいいしね。
肉に関しては、このあたりで狩れる、ボアとディアを使用。
マジックバッグに残っていた、使い勝手の悪い少量のボアとディアを使ってベーコンのような燻製肉と、チーズやゆで卵の燻製を作った。あとは昨日エバが獲ってきたサケマスを三枚に下ろし、それを燻製にしてみた。
鮭っぽい味の魚だから、スモークサーモンのような味になると考えたのだ。それは見事に当たりで、味見をしたところ、なかなかいい味になっていた。
ただ、季節的に身に油が乗っていないからか微妙に味がぼやけた感じになっていたが、それでも充分に美味しいもので。これはミショの実を使ってヅケにしたらいいかもしれないと思った。
よし、夜はスモークサーモンもどきのヅケ丼にしよう。
てなわけで、夕飯の準備に取り掛かる。そのころには全員戻ってきて、それぞれが収穫してきたものを見せ合っている。
まずは解体できる村人にスキルになっていることを教え、スキルでさっさと解体してもらったあと、それらは各家庭に行き渡るよう分配。魚はサケマスを三十匹ほど獲ってきたそうで、それらは全部スモークサーモンにすることにした。
罠はそのままにして仕掛けたままだそうなので、明日確認に行くという。
ヤナは「ウナギもどきが獲れるといいな」なんて言っていたけれど……どうかな。
戻ってきた女性たちがご飯の炊き方を教えてくれというので、米の研ぎ方から土鍋での炊き方まで伝授。この村でも土鍋を作ったよ……。
他にもミショの実をすり下ろしてもらい、液体と搾りかすに分けてもらう。絞った醤油に乾燥させたシイタケで出汁を取り、出汁醤油を作り、それでヅケにしてみた。
絞ったものでシイタケや他のキノコを足し、キノコの味噌汁を作る。
この村でも採取できる食材で料理した形だ。
「できたわよ~」
女性たちの声に、男たちや子どもたちが反応して寄って来る。まずは丼、そして味噌汁を手渡された。
他にもポテトサラダを作ったから、たぶん足りるだろう。
まあ、ヅケもご飯もまだたくさんあるから、おかわりは自由だ!
さて、実験で作ったスモークサーモンのヅケ丼。どんな味かな?
133
・「転移先は薬師が少ない世界でした」1~6巻、文庫版1~2巻発売中。こちらは本編完結。
・「転移先は薬師が少ない世界でした」コミカライズ 1巻発売中。毎月第三木曜日更新
・「転生したら幼女でした⁉ ―神様~、聞いてないよ~!」
を連載中です。よろしくお願いします!
・「転移先は薬師が少ない世界でした」コミカライズ 1巻発売中。毎月第三木曜日更新
・「転生したら幼女でした⁉ ―神様~、聞いてないよ~!」
を連載中です。よろしくお願いします!
お気に入りに追加
8,874
あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
公爵家に生まれて初日に跡継ぎ失格の烙印を押されましたが今日も元気に生きてます!
小択出新都
ファンタジー
異世界に転生して公爵家の娘に生まれてきたエトワだが、魔力をほとんどもたずに生まれてきたため、生後0ヶ月で跡継ぎ失格の烙印を押されてしまう。
跡継ぎ失格といっても、すぐに家を追い出されたりはしないし、学校にも通わせてもらえるし、15歳までに家を出ればいいから、まあ恵まれてるよね、とのんきに暮らしていたエトワ。
だけど跡継ぎ問題を解決するために、分家から同い年の少年少女たちからその候補が選ばれることになり。
彼らには試練として、エトワ(ともたされた家宝、むしろこっちがメイン)が15歳になるまでの護衛役が命ぜられることになった。
仮の主人というか、実質、案山子みたいなものとして、彼らに護衛されることになったエトワだが、一癖ある男の子たちから、素直な女の子までいろんな子がいて、困惑しつつも彼らの成長を見守ることにするのだった。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。