自重をやめた転生者は、異世界を楽しむ

饕餮

文字の大きさ
上 下
121 / 190
ドルト村の冬編

第137話 パーティーと餅つき

しおりを挟む
 ベタウン子爵の居城には、大浴場があって、しかも源泉掛け流しだった。

 いかにも転生者である。何故か三人で入ったが、泡プレイなどもせずに終わったのには驚いた。
 ファツィオが、久々の風呂を楽しむエイリークに、遠慮したのだ。
 湯けむりを透かして、うっとりと眺めてはいたが。
 薬を盛ったり、策略を用いたり、とやり方はエグいが、彼もエイリークを好きなことには、間違いない。


 入浴後、騎士団の面々と、無礼講と称する夕食兼宴会に同席した。
 食堂のテーブルと椅子を片付け、野営みたいに、食器を床へ直置きしていた。ただし、床には織物を敷いてあり、各々の席には、クッションが用意されていた。
 俺とエイリークは、ファツィオの両脇である。

 「かんぱーい!」

 副隊長の音頭で開宴した。皆で一斉に、肉へかぶり付く。骨付き鶏のローストが山ほど、豚の丸焼きもカット済みで並んでいる。酒は瓶ではなく、樽で用意されていた。それぞれ各自が汲んだり取り分けたりして、飲み食いするのだ。

 「うめえ!」

 肉で空腹を満たすと、酒を飲む。あっという間に、食堂は酔っ払いだらけになった。
 本当に、無礼講である。誰も、隊長や副隊長に、お酌しに来ない。あれは、日本の悪習か。

 「隊長! あのビッグベアー、過去最高のデカさですぜ」

 酔った隊員が、酒入りカップ片手にファツィオへ話しかける。
 俺たちは、従卒らしく、ファツィオの皿に肉を盛ったり、カップに酒を満たしたりした。彼自身は、あまり飲み食いせず、部下やエイリークに料理を勧めるのだった。

 「エイリーク。この果物は、我が領地で採れた物だ。食べさせてやろうか」

 「自分で食べます」

 俺も、横からファツィオに肉を勧めた。

 「ファツィオ様。塩漬け肉のあぶりを、どうぞ」

 三人とも、人前では、貴族と平民の関係を保っている。しかし、部下たちは、彼らなりの解釈をしていた。

 「隊長! 俺は、嬉しいです。やっと、隊長に春が来たって、みんな喜んでいます」

 「これで、俺たちも安心して、女を口説ける」

 「今までは、隊長目当てに近付く女ばかりだったからな」

 隊長が美形だと、部下も苦労する。
 一同は、ファツィオと俺が恋仲だと思っているようだ。テントで毎朝ヤったせいに違いない。
 俺から見れば、今のファツィオは、明らかにエイリークの方と親密にしていた。顔など、ほとんどキスする距離であった。


 先に二人で部屋へ下がろうとしたら、ファツィオまで付いてきた。部下たちは、遠慮なく飲み続けている。

 これでは、エイリークと二人きりになれる時間が、まるでない。

 「ここが僕の部屋。入って‥‥そこで何をしている?」

 ファツィオが咎めるより前に、気配で察したエイリークが脇をすり抜けて部屋へ飛び込んだ。
 俺も一応、主をかばていで、戸口から中を見渡す。

 「いやっ。何するのよっ!」

 エイリークに取り押さえられたのは、一人の侍女だった。出迎えに並ぶ列で、顔に見覚えがある。

 「騒ぐな。ここに、お前の仕事はない筈だ。何故いる?」

 侍女は、口を半開きにしてファツィオに見惚れ、主の冷え切った声に涙を浮かべた。ファツィオは美形だけに、冷淡な表情の効果も、てきめんである。

 「お許しを。新しくいらしたお付きの方々の、ベッドメイクをし忘れていたことを思い出し、只今終えたところにございます」

 「彼らの支度をするために、私の寝室へ入る必要はない」

 その部屋には、俺たちが使った扉の他、両サイドにも扉が付いていた。続き部屋である。そちらの部屋へも、直接廊下から出入りできる作りになっている。つまりは、ファツィオの指摘した通りである。

 「いいえ。あのっ、そういうつもりではなく」

 侍女は、もはや何を言っているのかわからない言い訳を口にする。
 ファツィオがベルを鳴らすと、使用人が連れ立ってやってきた。中には家政を取り仕切る、貫禄のある女性もいた。

 「まあ、カシルダ。姿が見えないから、もしやと思ったら、やっぱり」

 「きっちり指導しておけ。次に同様の事を起こしたら、私から直接、本家に伝える」

 「そ、それだけは勘弁」

 「口を閉じてカシルダ」

 エイリークから引き渡された使用人たちが、取り囲むようにしてカシルダという侍女を連れ出した。
 ファツィオは一人だけに、残るよう命じた。

 「ここにある酒とグラスを全部下げて、新しい物を持ってきてくれ。その酒は、中身を全部捨てるように」

 「かしこまりました」

 使用人が退出した後も、ファツィオは室内をあちこち見て回った。ベッドの下はもちろん、布団やシーツをめくったり、ランプまで開けて何やら確認する。

 俺たちは、彼のやることを目で追うに留めた。その間に使用人が、新しい酒瓶とグラスを補充した。

 「大丈夫そうだ。待たせたね。部屋へ案内しよう」

 一方の扉を開ける。護衛の控え室というよりは、奥方の部屋に見えた。今いる部屋と遜色そんしょくない広さで、壁紙や調度品が柔らかい印象でまとまっている。
 こちらの部屋でも、ファツィオは同じように点検した。
 怪しい物は、見つからなかった。

 「上等な部屋を用意してくれて、ありがとう」

 「どういたしまして。ユリア、お前はこっちだ」

 「え?」

 てっきりエイリークと二人で寝るつもりでいた俺は、腕を取られるがまま、ファツィオに引っ張られた。
 エイリークも戸惑った風で、後から付いてくる。

 部屋を真っ直ぐ横切って、反対側の扉に着く。

 「ユリアの部屋は、ここ」

 開いた先は、護衛の詰所だった。一応、ベッドとテーブルは置いてある。それで部屋が一杯になる広さだ。

 「向こうの部屋で、二人寝られる。余分に部屋を使わなくてもいい」

 エイリークが嬉しい口添えをしてくれる。ファツィオは、満面の笑みを浮かべた。

 「ダメです。隣でイチャイチャする音を、聞かされたくありません。一晩くらい、別室で寝たっていいじゃないですか」

 「わかった」

 エイリークが受け入れたのは、一緒に寝たら、絶対に俺が誘う、という確信があるからだ。当たっている。

 「じゃあ、お二人とも、寝る前に一杯付き合ってくださいね」

 「薬、仕込んでいないよね?」

 「使用人が、新しく持ってきたところを見たでしょう」

 王都の騎士団へ戻れば、ファツィオも俺たちと離れざるを得ない。今夜が最後と思えば、呑みに付き合ってもいいか、という気になった。
 三人でテーブルを囲む。

 「ちょっと」

 ファツィオが席を立ち、扉を開けて廊下を確認する。先ほどの侍女が、今夜再び侵入する心配は流石さすがにないと思うが、他にも使用人はいる。住人が大勢いると、自邸でも気を遣う。貴族は大変だ。

 「怖い思いをさせてすみません。心配なら、僕の部屋へ通じるドアを、開け放しにして、お休みになってください」

 「いや、その必要はない」

 エイリークが秒で断った。ファツィオは落ち込みも見せず、瓶の栓を抜き、グラスへワインを注ぐ。

 「どうぞ」

 グラスを軽く突き合わせて飲み干す。宴会で供されたものとはまた違った風味で、どちらも美味しい。甘い香りが鼻腔に残った。

 「ところで、さっきの侍女は何なの?」

 「イスキェルド男爵に農作物指導を任せている関係で、分家筋の娘を雇って欲しいと頼まれた。うちは、女主人がいないから、侍女の修行にはならない、と断ったのに、雑用係でもいいから、と頼み込まれて」

 「‥‥はく付けだな」

 エイリークが、ちびちびとワインを減らしながら、断じる。
 ファツィオが、俺のグラスと自分のグラスに、お代わりを注いだ。薬を仕込んでいないといいのだが。試しに鑑定してみたが、単なる高級ワインだった。

 「愛人とか、あわよくば妻にとか、思っていそう」

 「そうなんだよ」

 俺の軽口に、ファツィオが膝を叩いた。

 「屋敷に入り込んだのは、あの娘だけで済んだけど、王都でも何かと話が来て、面倒くさい。僕はエイリーク様しか要らないのに。そこで、相談なんだが」

 と俺に向かって提案するのは、前世の関係を引きずっていて、俺が首を縦に振ればエイリークも付いてくると思っているからだろう。
 実際は違う。エイリークに捨てられないよう、俺がしがみついているのだ。

 「お前、エイリーク様とここに住まないか?」

 「様は要らぬ」

 エイリークが突っ込む。

 「すみません、エイリーク。本当はカムフラージュに、形だけでも結婚して欲しいんだけどな。とりあえず、うちの領と専属契約して、ここを拠点に冒険者の活動をしたら、どうかな?」

 思いもかけない話を持ちかけられ、反応に困る。

 「王都へ行っても、冒険者って基本郊外の仕事だよ。害獣が出現するのは、地方だ。競争も激しいし、移動の時間も勿体ないし、物価も高いし、生活費も大変だ。ここでお金貯めて、やっぱり王都へ行くならそれでもいい。どうせ僕、騎士団勤めで、留守が多いんだ。二人で遠慮なく過ごせるよ。エイリークとユリアが住んでくれたら安心だし、帰る気にもなる」

 「執事がきちんと管理しているでしょ。私たち平民よ。同じようにはできないわ」

 使用人たちも、扱いに困るだろう。それに、ファツィオの留守中に、その館でエイリークとイチャイチャできるか疑問である。
 とエイリークを見て、どきりとした。

 グラスは空だ。ソファに身を沈め、目をとろんとさせている。旅の終わりに緊張が切れて、疲れが出たらしい。
 見ている俺まで眠気がさす。ワインの甘い香りが、いつまでも鼻に残っているのも、眠気を増した。

 「独立した棟を用意してくれれば、考える。家賃は払う。契約書を作ってみてくれ」

 意外な言葉だった。ファツィオが目を輝かせた。

 「なら、作るまで、ここに滞在してください。数日で済みます」

 「わかった。しばらく世話になる。ご馳走になった。先に休む」

 エイリークは立ち上がって、先ほどの部屋へ向かった。俺も付いて行こうとすると、ファツィオも来る。

 「ユリアの部屋は、あっち」

 「知っているわ。ベッドへ入るのを、見届けるだけ」

 それに、お前が寝込みを襲わないか、見張るだけだ。

 「僕も」

 二人して、エイリークがベッドへ倒れ込むのを見守った。正確には、素早くかけ布団を剥がし、エイリークが入ったところで上から布団をかけ、履き物を脱がせた。

 「ちなみに」

 扉を閉め、鍵をかけてから、ファツィオが言う。

 「お前も結婚相手の候補だよ。エイリーク様も一緒に住む条件に限るけど。何なら、お前との子供を後継者にする。何せ、僕の童貞を奪った女だからね。考えてみてよ」

 以前、エイリークと間違われて抱かれた記憶が蘇る。奪ったとは人聞きの悪い。ファツィオが勝手に捧げたのだ。

 悔しいが、顔も体も美しいこの男に抱かれるのは、気持ちが良かった。悪霊に取り憑かれたエイリークに抱かれた時よりも。

 気付けば、ファツィオの長い指が、服の上から乳首を弄っていた。ランプの灯りに照らされた金髪が、蠱惑こわく的にきらめく。

 「改めて、体の相性確かめておく?」

 「私を満足させられるかってこと?」

 あっという間にベッドへ運ばれた。美形が眼前に迫る。

 「生意気な」

 吐息だけを残し、ファツィオの顔が下腹部に埋もれた。熱い舌が、クリトリスを絡めとる。

 「ああっ。そこはダメッ」

 「エイリーク様が起きるぞ」

 声を我慢すると、下の口が雄弁にヒクつき出した。
しおりを挟む
・「転移先は薬師が少ない世界でした」1~6巻、文庫版1~2巻発売中。こちらは本編完結。

・「転移先は薬師が少ない世界でした」コミカライズ 1巻発売中。毎月第三木曜日更新

・「転生したら幼女でした⁉ ―神様~、聞いてないよ~!」

を連載中です。よろしくお願いします!
感想 2,849

あなたにおすすめの小説

私が死んで満足ですか?

マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。 ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。 全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。 書籍化にともない本編を引き下げいたしました

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

この度、双子の妹が私になりすまして旦那様と初夜を済ませてしまったので、 私は妹として生きる事になりました

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
*レンタル配信されました。 レンタルだけの番外編ssもあるので、お読み頂けたら嬉しいです。 【伯爵令嬢のアンネリーゼは侯爵令息のオスカーと結婚をした。籍を入れたその夜、初夜を迎える筈だったが急激な睡魔に襲われて意識を手放してしまった。そして、朝目を覚ますと双子の妹であるアンナマリーが自分になり代わり旦那のオスカーと初夜を済ませてしまっていた。しかも両親は「見た目は同じなんだし、済ませてしまったなら仕方ないわ。アンネリーゼ、貴女は今日からアンナマリーとして過ごしなさい」と告げた。 そして妹として過ごす事になったアンネリーゼは妹の代わりに学院に通う事となり……更にそこで最悪な事態に見舞われて……?】

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

側妃は捨てられましたので

なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」 現王、ランドルフが呟いた言葉。 周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。 ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。 別の女性を正妃として迎え入れた。 裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。 あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。 だが、彼を止める事は誰にも出来ず。 廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。 王妃として教育を受けて、側妃にされ 廃妃となった彼女。 その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。 実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。 それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。 屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。 ただコソコソと身を隠すつまりはない。 私を軽んじて。 捨てた彼らに自身の価値を示すため。 捨てられたのは、どちらか……。 後悔するのはどちらかを示すために。

転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~

丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。 一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。 それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。 ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。 ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。 もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは…… これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。

聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!

伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。 いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。 衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!! パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。  *表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*  ー(*)のマークはRシーンがあります。ー  少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。  ホットランキング 1位(2021.10.17)  ファンタジーランキング1位(2021.10.17)  小説ランキング 1位(2021.10.17)  ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。