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ドルト村編
第118話 馬車を作る
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しばらく歩くと草原地帯に出た。ここで足を止めたってことは、どうやらここで馬車を作るみたい。
「じゃあ、アリサ。頼む」
「はいよー」
ヴィンに頼まれたので、しっかりと返事をしますとも。報酬が出る以上、仕事だからね~。きっちりやるよ。
ポーチから出すふりをして、アイテムボックスからワイバーンの被膜と皮、ダンジョン産の木材、帝都で買った綿や布などの材料を地面に置き、ハビエルから神鋼のインゴットをもらって一纏めにする。それから設計図を見ながら材料に手を置く。
「〝幌馬車を錬成。重量軽減、空間拡張、状態維持、防水、腐敗防止あり〟」
きちんとイメージしながら言葉を紡ぎ、一瞬でできた幌馬車に唖然とされつつ、全員で出来具合を確認。見た目や大きさは軽トラよりも一回り大きいサイズだ。歪んでいたり手直しするところは、その都度直すことになっている。
御者台はワイバーンの皮と綿を使った座り心地のいいものにした。幌はもちろんワイバーンの被膜で、防水と腐敗防止をかけてある。もちろんそれは御者席と幌、馬車全体にもしっかりかけてある。
馬車の中は八畳ほどの広さになっていて、荷物があってもごろ寝程度なら五、六人は寝られるようにしてある。もし狭いようであれば、後日更に拡張する予定だ。
両サイドには椅子があり、ここにも座り心地のいいクッションが置かれていて、警戒と明り取りのためにところどころに窓のようなものをつけた。これは暑い夏でも風が入るようにしたためだ。
冬は雪に閉ざされて帝都に行くことはないから、暖房関連の処理はしていない。まあ、ハビエルによると春先と初冬は寒いそうだから、それはある程度乗ってからどうするか考えることになっている。
足回りは車輪が四つに、ガタガタ揺れないようにサスペンションつき。村人たちは知らなかったようで、これを話した時すんごく興奮していた。
やっぱり揺れると足回りや荷台のガタが来るのが早いらしい。もちろんそれは幌馬車に限らず、荷馬車や貴族が乗るような馬車にも使われていないそうだ。
まあ、そうだよね。揺れを軽減するサスペンションを知らないと、組み込むこともできないしね。
当たり前だけれど、ランツも知らなかったようで、唸ってたからなあ……。もしかしたら、足回りだけレシピとして登録するかもしれん。そこはもうランツ任せにしてしまおう、そうしよう。
一通り見て回り、あとは馬車を走らせながら乗り心地を確認することに。そうじゃないと、どこが悪いのかわからないからだ。
そんな話をして、スレイプニルに説明すると、しょぼーんとした顔になってしまった。もちろんここで全種族言語理解を持っているとネタばらし。
<ボク……アリサの役に立ちたかったのに……>
「役に立っているわ。私は冒険者だからあちこちに行く。だから、私の代わりに、村人たちを手伝ってほしいの」
<この馬車を引いて?>
「そうよ。これから村へと帰るの。そこまでは一緒よ。時々は護衛として、一緒に行動するかもね」
<わかった! ボク、村の人たちのために頑張る!>
ブルルと嬉しそうに嘶きをあげ、私に頭を擦り付けてくるスレイプニル。しょうがないなあ……と思いながらも、優しく顔や首筋を撫でた。
話し方からして、まだ子どもみたいなんだよね、このスレイプニルは。だからなのか、とても甘えん坊さんだ。
そんな様子にほっこりしつつ、ランツが名前をつけていた。私だと好感度が高すぎて、従魔になっちゃうから。
「じゃあ、馬車を括り付けるよ、イデア」
<うん!>
「おっと。その前にこれを着けないとね」
スレイプニル――イデアを馬車に括り付ける前に、イデア用の馬着とレッグプロテクターを着せる。もちろん、安全のために防御力をアップさせるものだし、ずり落ちないよう伸縮自在も付与している。
<わあ、凄い! ありがとう、アリサ!>
「どういたしまして。じゃあ馬車に繋ぐよ。痛かったり苦しかったりしたら教えて」
<うん!>
馬車にイデアを繋ぎ、少し歩いてもらう。特に苦しいということもなく、馬車が軽いと言ってご機嫌だ。
「……アリサ。ほんっとうにお前さんは自重しねえな!」
「ずっと使うものは自重しないし、生き物は大事にするよ。当たり前でしょ?」
「そうですね。大事な村の仲間ですしね」
「ええ。イデアは大事な仲間よ。だからきちんと防御も考えて、馬着とレッグプロテクターを用意したんだもの」
リコも身に着けているでしょ、と言えば、全員納得してくれた。
その後、私が預かっていたものを全部馬車に載せ、ハビエルとランツ、娘婿が馬車の中へと入る。御者はヴィンで、息子が馬車の操り方を習うみたい。
もちろん私はリコに乗り、従魔たちと護衛をするのだ。
しばらくゆっくりと走らせ、イデアの様子を見る。特に問題がないようなので、少しだけスピードを上げた。
かなり帝都から離れたところで偽装を解除すると、イデアが私の従魔を見て驚いていた。
<わ~! にゃんすら様だ! だからボクの怪我やお腹の痛みが綺麗に治ったんだね! にゃんすら様、ありがとう!>
<どういたしましてなのー>
リコの頭の上にいたノンが、ぴょーんと跳ねてイデアの頭に移動する。おしゃべりをし始めたのでそのままにした。
先行しているのはピオとエバで、魔物を警戒してくれている。
「アリサはいつもこうやって警戒しているのか?」
「そうよ。そのおかげで盗賊に先制できたの」
「なるほどなあ。俺も鳥型の従魔を持つかな」
「オレも欲しいよ」
「そこは自力で頑張れとしか言いようがないわね。すぐにじゃなくても、いつか心を通わせる子が出てくるんじゃない?」
そんな話をしつつ、村へと向かう街道を走る私たち。途中にある休憩所でお昼休憩をして、まったり過ごす。
イデアは従魔たちとも仲良くなったようで、楽しそうにはしゃいでいる。そんな姿を全員でほっこりしながら見ていた。
きっと、大事にしてくれるだろうと確信できる視線だ。
休憩を終え、のんびりと山道を登っていく幌馬車。馬車が軽いこともあってか、イデアの足取りは軽快だ。今はヴィンに教わりながら、息子が馬車を操っている。
スレイプニルはとても頭のいい子だし、イデアが役に立てると張り切っているからなのか、どっちも上達が早い。明日は娘婿が操ると言っていた。
そうこうするうちに休憩所に着く。今日はここで一泊だ。
「どうする? 中で寝てみる?」
「そうだな。毛布もあるし、なんとかなるだろう」
「わかった。寒かったら言って。暖房関連の道具を作るから。あと、悪いけど、私はテントで寝るわね。もちろん、馬車やイデアたちの周辺に結界を張っておくから」
「すまんな。頼む」
乱暴するとは思えないけれど、一応ね。紅一点だから警戒はしますとも。
それに、ヴィンの体格がいいから、私や従魔たちが中に入ったとしても、馬車の中で眠れないというのもある。だからこそテントで寝ることにしたのだ。
拡張するかどうかは一晩寝てみて、中で寝たみんなで判断すると言っているから、明日の朝待ちかな?
テントを展開したあとで結界も展開する。休憩所にいるとはいえ、何があるかわからないから。村に行くまでの道に入ってくるのはほとんどいないと聞いているし、山賊や夜盗も滅多にいないこともあり、実質的に魔物除けくらいの認識だ。
まあ、休憩所の周囲にも魔物除けが張ってあるから、別に結界を張る必要もないんだけれど、今まで旅をしてきた弊害というか癖というか、つい結界を張ってしまったのだ。
でもそれはヴィンとランツ、ハビエルにしてみたらとても好意的に見えたようで、新人二人にもその理由を伝えている。
男でも襲われることがあるもんな……山賊や夜盗だけじゃなくて、悪事を働く冒険者とか肉食なお姉様、ベーコンレタス的な意味で。それも踏まえ、先輩冒険者はしっかりと教えこんでいた。
そんな話をしながらイデアを馬車から放ち、水を飲ませたりなどの世話をしている男たちを視界に入れつつ、晩ご飯の準備。日が落ちてきて肌寒くなってきているから、体があったまるものがいいかも。
ソーセージもあるし野菜も大量に摂りたいってことで、ポトフにする。ただ、これだけだとヴィンたち冒険者には物足りないだろうから、あえて解体せずに取っておいたブラウンボアを出し、新人二人に復習を兼ねて解体してもらう。
その監修はヴィンとランツに任せ、ポトフを作ったりパンをあっためたり、解体できた肉を串に刺して焚火の周囲に刺していったりと食事の準備を整える。串焼きは自分が食べたい分だけ、自分で焼いてもらうことに。
これも彼らの修業だから。
ポトフのような立派なご飯を作れとはいわん。せめて串焼きくらいは自分でできるようになれとの、ヴィンとランツの先輩心と親心だ。
「よし、こんなもんかな? できたよー」
『おう!』
全員揃ったところでいただきます。イデアも野菜ならば何でも食べられるそうなので、ポトフに使った野菜の他にもキャベツを千切りにしたものを用意した。
美味しいと言って食べるイデアにほっこりしつつ、たんと食べて大きくなれと思ったのは秘密だ。ヴィンいわく、イデアはやっぱりまだ仔馬の大きさらしいから。
リコに近い大きさとはいえ、それでもまだ小さいしね、イデアは。どうやらリコよりも大きくなるそうなので、しっかり食べて健康になってもらおうではないか。
村に帰ったらイデア用の厩舎を作ることになっているからね。スレイプニルの生態を知っているらしいヴィンと相談しつつ、立派な厩舎を作るつもり。
そんな話をしているうちに日も暮れる。結局「寒い! 暖が欲しい!」と言ったヴィンとハビエルの要望に応え、火鉢をふたつ用意して馬車の中に入れたのは、言うまでもない。
「じゃあ、アリサ。頼む」
「はいよー」
ヴィンに頼まれたので、しっかりと返事をしますとも。報酬が出る以上、仕事だからね~。きっちりやるよ。
ポーチから出すふりをして、アイテムボックスからワイバーンの被膜と皮、ダンジョン産の木材、帝都で買った綿や布などの材料を地面に置き、ハビエルから神鋼のインゴットをもらって一纏めにする。それから設計図を見ながら材料に手を置く。
「〝幌馬車を錬成。重量軽減、空間拡張、状態維持、防水、腐敗防止あり〟」
きちんとイメージしながら言葉を紡ぎ、一瞬でできた幌馬車に唖然とされつつ、全員で出来具合を確認。見た目や大きさは軽トラよりも一回り大きいサイズだ。歪んでいたり手直しするところは、その都度直すことになっている。
御者台はワイバーンの皮と綿を使った座り心地のいいものにした。幌はもちろんワイバーンの被膜で、防水と腐敗防止をかけてある。もちろんそれは御者席と幌、馬車全体にもしっかりかけてある。
馬車の中は八畳ほどの広さになっていて、荷物があってもごろ寝程度なら五、六人は寝られるようにしてある。もし狭いようであれば、後日更に拡張する予定だ。
両サイドには椅子があり、ここにも座り心地のいいクッションが置かれていて、警戒と明り取りのためにところどころに窓のようなものをつけた。これは暑い夏でも風が入るようにしたためだ。
冬は雪に閉ざされて帝都に行くことはないから、暖房関連の処理はしていない。まあ、ハビエルによると春先と初冬は寒いそうだから、それはある程度乗ってからどうするか考えることになっている。
足回りは車輪が四つに、ガタガタ揺れないようにサスペンションつき。村人たちは知らなかったようで、これを話した時すんごく興奮していた。
やっぱり揺れると足回りや荷台のガタが来るのが早いらしい。もちろんそれは幌馬車に限らず、荷馬車や貴族が乗るような馬車にも使われていないそうだ。
まあ、そうだよね。揺れを軽減するサスペンションを知らないと、組み込むこともできないしね。
当たり前だけれど、ランツも知らなかったようで、唸ってたからなあ……。もしかしたら、足回りだけレシピとして登録するかもしれん。そこはもうランツ任せにしてしまおう、そうしよう。
一通り見て回り、あとは馬車を走らせながら乗り心地を確認することに。そうじゃないと、どこが悪いのかわからないからだ。
そんな話をして、スレイプニルに説明すると、しょぼーんとした顔になってしまった。もちろんここで全種族言語理解を持っているとネタばらし。
<ボク……アリサの役に立ちたかったのに……>
「役に立っているわ。私は冒険者だからあちこちに行く。だから、私の代わりに、村人たちを手伝ってほしいの」
<この馬車を引いて?>
「そうよ。これから村へと帰るの。そこまでは一緒よ。時々は護衛として、一緒に行動するかもね」
<わかった! ボク、村の人たちのために頑張る!>
ブルルと嬉しそうに嘶きをあげ、私に頭を擦り付けてくるスレイプニル。しょうがないなあ……と思いながらも、優しく顔や首筋を撫でた。
話し方からして、まだ子どもみたいなんだよね、このスレイプニルは。だからなのか、とても甘えん坊さんだ。
そんな様子にほっこりしつつ、ランツが名前をつけていた。私だと好感度が高すぎて、従魔になっちゃうから。
「じゃあ、馬車を括り付けるよ、イデア」
<うん!>
「おっと。その前にこれを着けないとね」
スレイプニル――イデアを馬車に括り付ける前に、イデア用の馬着とレッグプロテクターを着せる。もちろん、安全のために防御力をアップさせるものだし、ずり落ちないよう伸縮自在も付与している。
<わあ、凄い! ありがとう、アリサ!>
「どういたしまして。じゃあ馬車に繋ぐよ。痛かったり苦しかったりしたら教えて」
<うん!>
馬車にイデアを繋ぎ、少し歩いてもらう。特に苦しいということもなく、馬車が軽いと言ってご機嫌だ。
「……アリサ。ほんっとうにお前さんは自重しねえな!」
「ずっと使うものは自重しないし、生き物は大事にするよ。当たり前でしょ?」
「そうですね。大事な村の仲間ですしね」
「ええ。イデアは大事な仲間よ。だからきちんと防御も考えて、馬着とレッグプロテクターを用意したんだもの」
リコも身に着けているでしょ、と言えば、全員納得してくれた。
その後、私が預かっていたものを全部馬車に載せ、ハビエルとランツ、娘婿が馬車の中へと入る。御者はヴィンで、息子が馬車の操り方を習うみたい。
もちろん私はリコに乗り、従魔たちと護衛をするのだ。
しばらくゆっくりと走らせ、イデアの様子を見る。特に問題がないようなので、少しだけスピードを上げた。
かなり帝都から離れたところで偽装を解除すると、イデアが私の従魔を見て驚いていた。
<わ~! にゃんすら様だ! だからボクの怪我やお腹の痛みが綺麗に治ったんだね! にゃんすら様、ありがとう!>
<どういたしましてなのー>
リコの頭の上にいたノンが、ぴょーんと跳ねてイデアの頭に移動する。おしゃべりをし始めたのでそのままにした。
先行しているのはピオとエバで、魔物を警戒してくれている。
「アリサはいつもこうやって警戒しているのか?」
「そうよ。そのおかげで盗賊に先制できたの」
「なるほどなあ。俺も鳥型の従魔を持つかな」
「オレも欲しいよ」
「そこは自力で頑張れとしか言いようがないわね。すぐにじゃなくても、いつか心を通わせる子が出てくるんじゃない?」
そんな話をしつつ、村へと向かう街道を走る私たち。途中にある休憩所でお昼休憩をして、まったり過ごす。
イデアは従魔たちとも仲良くなったようで、楽しそうにはしゃいでいる。そんな姿を全員でほっこりしながら見ていた。
きっと、大事にしてくれるだろうと確信できる視線だ。
休憩を終え、のんびりと山道を登っていく幌馬車。馬車が軽いこともあってか、イデアの足取りは軽快だ。今はヴィンに教わりながら、息子が馬車を操っている。
スレイプニルはとても頭のいい子だし、イデアが役に立てると張り切っているからなのか、どっちも上達が早い。明日は娘婿が操ると言っていた。
そうこうするうちに休憩所に着く。今日はここで一泊だ。
「どうする? 中で寝てみる?」
「そうだな。毛布もあるし、なんとかなるだろう」
「わかった。寒かったら言って。暖房関連の道具を作るから。あと、悪いけど、私はテントで寝るわね。もちろん、馬車やイデアたちの周辺に結界を張っておくから」
「すまんな。頼む」
乱暴するとは思えないけれど、一応ね。紅一点だから警戒はしますとも。
それに、ヴィンの体格がいいから、私や従魔たちが中に入ったとしても、馬車の中で眠れないというのもある。だからこそテントで寝ることにしたのだ。
拡張するかどうかは一晩寝てみて、中で寝たみんなで判断すると言っているから、明日の朝待ちかな?
テントを展開したあとで結界も展開する。休憩所にいるとはいえ、何があるかわからないから。村に行くまでの道に入ってくるのはほとんどいないと聞いているし、山賊や夜盗も滅多にいないこともあり、実質的に魔物除けくらいの認識だ。
まあ、休憩所の周囲にも魔物除けが張ってあるから、別に結界を張る必要もないんだけれど、今まで旅をしてきた弊害というか癖というか、つい結界を張ってしまったのだ。
でもそれはヴィンとランツ、ハビエルにしてみたらとても好意的に見えたようで、新人二人にもその理由を伝えている。
男でも襲われることがあるもんな……山賊や夜盗だけじゃなくて、悪事を働く冒険者とか肉食なお姉様、ベーコンレタス的な意味で。それも踏まえ、先輩冒険者はしっかりと教えこんでいた。
そんな話をしながらイデアを馬車から放ち、水を飲ませたりなどの世話をしている男たちを視界に入れつつ、晩ご飯の準備。日が落ちてきて肌寒くなってきているから、体があったまるものがいいかも。
ソーセージもあるし野菜も大量に摂りたいってことで、ポトフにする。ただ、これだけだとヴィンたち冒険者には物足りないだろうから、あえて解体せずに取っておいたブラウンボアを出し、新人二人に復習を兼ねて解体してもらう。
その監修はヴィンとランツに任せ、ポトフを作ったりパンをあっためたり、解体できた肉を串に刺して焚火の周囲に刺していったりと食事の準備を整える。串焼きは自分が食べたい分だけ、自分で焼いてもらうことに。
これも彼らの修業だから。
ポトフのような立派なご飯を作れとはいわん。せめて串焼きくらいは自分でできるようになれとの、ヴィンとランツの先輩心と親心だ。
「よし、こんなもんかな? できたよー」
『おう!』
全員揃ったところでいただきます。イデアも野菜ならば何でも食べられるそうなので、ポトフに使った野菜の他にもキャベツを千切りにしたものを用意した。
美味しいと言って食べるイデアにほっこりしつつ、たんと食べて大きくなれと思ったのは秘密だ。ヴィンいわく、イデアはやっぱりまだ仔馬の大きさらしいから。
リコに近い大きさとはいえ、それでもまだ小さいしね、イデアは。どうやらリコよりも大きくなるそうなので、しっかり食べて健康になってもらおうではないか。
村に帰ったらイデア用の厩舎を作ることになっているからね。スレイプニルの生態を知っているらしいヴィンと相談しつつ、立派な厩舎を作るつもり。
そんな話をしているうちに日も暮れる。結局「寒い! 暖が欲しい!」と言ったヴィンとハビエルの要望に応え、火鉢をふたつ用意して馬車の中に入れたのは、言うまでもない。
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