73 / 190
ドルト村編
第89話 村人の証
しおりを挟む
翌朝。雀に似た鳥の声に起こされた。時間的には七時くらいかな。
伸びをしてベッドから出ると、下に下りて朝食を作る。今日は味を確かめるためにアジの一夜干しと昆布の佃煮、海苔の佃煮を入れた卵焼きにしてみた。味噌汁はわかめと玉ねぎだ。
パパっと作って従魔たちに配り、いただきます。
「ん、美味しい。私はこれくらいの濃度でいいかな。みんなはどう?」
<<<<美味しい! この味がいい!>>>>
「わかった。じゃあ、我が家は昨日作った味にしよう」
一夜干しの塩分を確かめると、いい塩梅だった。もう少し濃くてもいいような気がするけれど、祖母から料理を習ったからか、薄味が好みなんだよね。なので、魚に関してはこれでいいだろう。
魔物だから関係ないとはいえ、従魔たちにもあまり塩分は摂ってほしくないし。
嬉しそうな顔をしてご飯を食べる従魔たちにほっこりしつつ、昨日のことを思い出す。
いや~、凄かった! 夜も更けたというのにずっと喋って食べて飲んでたんだから、みんな。どこに入るんだってくらい食べていた。
ワインも二樽開けてたしね……。広いからとそのまま寝こける人が続出して、レベッカと二人で毛布をかけまくったのだ。
さすがに私も途中で眠くなり、さっさと家に帰って来たからそのあとどうなったかわからないが、きっと今ごろは女性たちにどやされながらも朝食を食べているんだろう。
今日の予定としては、庭に赤ミショと白ミショを植え、一回収穫する。そのあとはダンジョンに行ってみるつもりだ。
そんな予定を話すと、従魔たちが喜んだ。リコも採掘がしたかったみたいで、珍しいことに飛び跳ねている。
そんな様子を見て、本当に従魔たちはみんないい子だなあと改めて思った。
食事を終え、庭に行って赤ミショと白ミショの苗を植え、成長させる。できた実を二十個ずつ収穫し、貯蔵庫に入れておく。すり下ろすのはダンジョンから帰ってきてからだ。
ダンジョンに潜る準備をして、ヘラルドのところへ行く。村のための温室だからね~、黙って行くのは違うし。報連相は大事です。
「おはよう、村長」
「おはよう、アリサ。どうしました?」
「これからダンジョンに行って、神鋼を掘ってこようと思って。何階層に出るか知っているなら、教えてほしいの」
「おや、これからですか。ちょっと待ってくださいね」
奥に引っ込んだかと思うとすぐに戻ってきたヘラルドから、持っていたものを手渡された。渡されたものはネックレスで、緑色の石がついている。
見た限り魔石のようだったが、加工はカボションカットにされていた。へえ……魔石をカットする技術があるのか。
「これは?」
「これは、この村の住人である証です。これがあると迷いの森の中を迷わずに来ることができます」
「え……」
「しかも、手順や道順は必要ありません。地上だろうと空だろうと、この村に真っ直ぐ辿り着くことができるものです」
「おおう……」
ヘラルド曰く、認識証だという。日本でいうところの免許証やマイナンバーカードみたいなものなんだろう。あるいは住民票か。
「この村に来てそれほどたっていないのに、アリサにはたくさんのことをしていただきました。そのお礼も込みでの、認識の魔道具ですよ」
「魔道具なんかいっ!」
「ええ。アリサは自重しない子ですが、全て我々住人のためでしたし。それに、一生懸命働いてくれましたからね。ある意味、この村の戸籍をもらったと思っていただければ」
冒険者の二人もディエゴも持っていませんと唇に人差し指を当て、ウィンクのおまけ付きでそんなことを宣ったヘラルド。呆気にとられつつ、この村の住人として認められたのかと嬉しかった。
つーかさ……ディエゴは王都に住んでいる商人だから渡さないのはまだわかるけれど、この村に住んでいるはずの冒険者二人には渡していないって……どんなことをやらかしたんだ、その二人は。
よっぽど私が変な顔をしていたんだろう……ヘラルドは、冒険者の二人は元騎士だと教えてくれた。ただし、国は教えてはくれなかったが。
けれど、それだけでわかってしまった。どうしてこの村にいる人たちが、その二人を信用しないのかを。
このドルト村にいる住人たちの全てが元貴族や元近衛騎士たちだ。きっと、元王太子であるヘラルドを護るために、そして彼の人柄に惹かれて一緒に来たんだろう。
他の隠れ里にも元王族や高位貴族がいるはずだ。だからこそ少人数で、隠れるように住んでいるんだろうね。せっかく安定した生活を手に入れているのに、また蹂躙されても困るから。
だからこそ、元騎士は信用されない。仕えるべき主人を捨てて逃げてきたってことでしょ? 王族や貴族からしたら、そんな人間を信用できるはずもない。
……いくら本人やその国に事情があったとしてもね。他国の人間ならなおさらだ。
あと、ギルドの仕事をしないこともいただけない。ギルマス自ら育てる? だったらその地位を捨てて一冒険者に戻ればいいだけの話だ。もしくは帝都に移り住むか。そっちのほうがよっぽど育てやすいし、交流もできる。
人間が嫌いな私は御免だが。
けれど、ヘラルドやレベッカなど他の住人の話を聞く限り、あまりギルマスとしての仕事をしていないみたいだし、その冒険者も村の仕事を手伝っていない可能性もある。
実際はどうなのか本人たちを見てみないとわからないが、あまりにも酷いようなら、そのうちヘラルドが追い出しそうだ。ぶっちゃけた話、冒険者ギルドは必要ないしね、この村には。
ディエゴが来るし、エビータやハビエル、イサベルがいるから商業ギルドは必要だけれど、この村に限っていえば依頼はないんだから、冒険者ギルドはいらないんだろう。
みんな戦えちゃうからねぇ。
そのうち、ギルドがなくなったりして……なんて思いつつ、ひっそりと溜息をついた。
まあ、そんな冒険者たちの事情はともかく。
「住人として認めてくれるのは嬉しいけど、本当にいいの?」
「ええ。村の住人全員がアリサなら構わないと言っていましたからね。だから、その分村の住人として、しっかり働いてください」
「わかった。ありがとう」
満場一致かーい! と内心で盛大に突っ込みを入れつつ、ペンダントを首にかける。すると、私と従魔たちを淡い光が包み、体内に入った。
きっとこれが住人として認められたってことなんだろう。ヘラルドが満足そうに笑みを浮かべているしね。
その後、神鋼が出るダンジョンの場所と階層を聞いて、げんなりする。ダンジョン自体は帝都の東側にある平原にぽっかりと穴が開いているそうだが、階層が問題だった。
神鋼が採れる階層は、なんと地下十階と地下三十階。三十階は行くまでに時間がかかるから無理だけれど、十階ならなんとかなるだろう。
「確かに階層は浅いですが、スキルがないとどこにあるのかがわかりませんからね。しかも、レベルがカンストしているか高くないと、神鋼は採掘できませんし。だからこそ、ダンジョンでの採掘は難しく、数が少ないのです」
「あちゃー……。そういうことなのね」
「ええ。だから確認なのですが。アリサは採掘のスキルを持っていますか?」
「ええ、あるわ。だから、期待しててね♪」
「ふふふっ! びっくり箱のような子ですね、アリサは。わかりました。期待して待っていますね」
おー、期待してていいぞー。全部言わなくても、神鋼の話をしている以上、私のスキルが相当高いか、カンストしているとわかるはずだ。それを察せられないような人じゃないからね、ヘラルドは。
しっかり採掘してくるさー。ただし、出現率が悪かったりマナーが悪い冒険者や採掘者がいたら、さっさとダンジョンから出て鉱山に行くけどね!
そんなことを考えつつヘラルドと別れ、自宅前に行く。ここだと作業をしているみんなの邪魔にならないしね。
本来の大きさになったピオに籠をくくりつけ、ノンとリコを籠の中に入れたあと、私も飛び乗る。そのまま飛び上がったピオに、帝都方面へ向かうよう指示する。
その間にマップを見てダンジョンの場所を確かめ、その方向に修正しつつ飛んでもらう。さすがその体躯と空からのアプローチだ……一時間ほどでダンジョンの近くまで来た。
誰もいないことを確認し、平原に下りてもらい、すぐに籠からリコとノンを下ろすと、籠をしまった。
「今回もみんなで潜るよ。最短距離で行くからね」
<<<<はーい>>>>
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
ダンジョンに向かって平原を歩く。ノンが薬草を見つけたと言って籠を要求してきたので、渡した。
ノンの採取に合わせて歩いているうちにダンジョンの入口に着く。確かにぽっかりと穴が開いている。
なんというか……裂け目というかクレバスというか、そういう穴の開き方で、階段が下に伸びている。どんな強さの魔物や素材が出るダンジョンなのかな?
気を引き締めて階段を下りて行った。
伸びをしてベッドから出ると、下に下りて朝食を作る。今日は味を確かめるためにアジの一夜干しと昆布の佃煮、海苔の佃煮を入れた卵焼きにしてみた。味噌汁はわかめと玉ねぎだ。
パパっと作って従魔たちに配り、いただきます。
「ん、美味しい。私はこれくらいの濃度でいいかな。みんなはどう?」
<<<<美味しい! この味がいい!>>>>
「わかった。じゃあ、我が家は昨日作った味にしよう」
一夜干しの塩分を確かめると、いい塩梅だった。もう少し濃くてもいいような気がするけれど、祖母から料理を習ったからか、薄味が好みなんだよね。なので、魚に関してはこれでいいだろう。
魔物だから関係ないとはいえ、従魔たちにもあまり塩分は摂ってほしくないし。
嬉しそうな顔をしてご飯を食べる従魔たちにほっこりしつつ、昨日のことを思い出す。
いや~、凄かった! 夜も更けたというのにずっと喋って食べて飲んでたんだから、みんな。どこに入るんだってくらい食べていた。
ワインも二樽開けてたしね……。広いからとそのまま寝こける人が続出して、レベッカと二人で毛布をかけまくったのだ。
さすがに私も途中で眠くなり、さっさと家に帰って来たからそのあとどうなったかわからないが、きっと今ごろは女性たちにどやされながらも朝食を食べているんだろう。
今日の予定としては、庭に赤ミショと白ミショを植え、一回収穫する。そのあとはダンジョンに行ってみるつもりだ。
そんな予定を話すと、従魔たちが喜んだ。リコも採掘がしたかったみたいで、珍しいことに飛び跳ねている。
そんな様子を見て、本当に従魔たちはみんないい子だなあと改めて思った。
食事を終え、庭に行って赤ミショと白ミショの苗を植え、成長させる。できた実を二十個ずつ収穫し、貯蔵庫に入れておく。すり下ろすのはダンジョンから帰ってきてからだ。
ダンジョンに潜る準備をして、ヘラルドのところへ行く。村のための温室だからね~、黙って行くのは違うし。報連相は大事です。
「おはよう、村長」
「おはよう、アリサ。どうしました?」
「これからダンジョンに行って、神鋼を掘ってこようと思って。何階層に出るか知っているなら、教えてほしいの」
「おや、これからですか。ちょっと待ってくださいね」
奥に引っ込んだかと思うとすぐに戻ってきたヘラルドから、持っていたものを手渡された。渡されたものはネックレスで、緑色の石がついている。
見た限り魔石のようだったが、加工はカボションカットにされていた。へえ……魔石をカットする技術があるのか。
「これは?」
「これは、この村の住人である証です。これがあると迷いの森の中を迷わずに来ることができます」
「え……」
「しかも、手順や道順は必要ありません。地上だろうと空だろうと、この村に真っ直ぐ辿り着くことができるものです」
「おおう……」
ヘラルド曰く、認識証だという。日本でいうところの免許証やマイナンバーカードみたいなものなんだろう。あるいは住民票か。
「この村に来てそれほどたっていないのに、アリサにはたくさんのことをしていただきました。そのお礼も込みでの、認識の魔道具ですよ」
「魔道具なんかいっ!」
「ええ。アリサは自重しない子ですが、全て我々住人のためでしたし。それに、一生懸命働いてくれましたからね。ある意味、この村の戸籍をもらったと思っていただければ」
冒険者の二人もディエゴも持っていませんと唇に人差し指を当て、ウィンクのおまけ付きでそんなことを宣ったヘラルド。呆気にとられつつ、この村の住人として認められたのかと嬉しかった。
つーかさ……ディエゴは王都に住んでいる商人だから渡さないのはまだわかるけれど、この村に住んでいるはずの冒険者二人には渡していないって……どんなことをやらかしたんだ、その二人は。
よっぽど私が変な顔をしていたんだろう……ヘラルドは、冒険者の二人は元騎士だと教えてくれた。ただし、国は教えてはくれなかったが。
けれど、それだけでわかってしまった。どうしてこの村にいる人たちが、その二人を信用しないのかを。
このドルト村にいる住人たちの全てが元貴族や元近衛騎士たちだ。きっと、元王太子であるヘラルドを護るために、そして彼の人柄に惹かれて一緒に来たんだろう。
他の隠れ里にも元王族や高位貴族がいるはずだ。だからこそ少人数で、隠れるように住んでいるんだろうね。せっかく安定した生活を手に入れているのに、また蹂躙されても困るから。
だからこそ、元騎士は信用されない。仕えるべき主人を捨てて逃げてきたってことでしょ? 王族や貴族からしたら、そんな人間を信用できるはずもない。
……いくら本人やその国に事情があったとしてもね。他国の人間ならなおさらだ。
あと、ギルドの仕事をしないこともいただけない。ギルマス自ら育てる? だったらその地位を捨てて一冒険者に戻ればいいだけの話だ。もしくは帝都に移り住むか。そっちのほうがよっぽど育てやすいし、交流もできる。
人間が嫌いな私は御免だが。
けれど、ヘラルドやレベッカなど他の住人の話を聞く限り、あまりギルマスとしての仕事をしていないみたいだし、その冒険者も村の仕事を手伝っていない可能性もある。
実際はどうなのか本人たちを見てみないとわからないが、あまりにも酷いようなら、そのうちヘラルドが追い出しそうだ。ぶっちゃけた話、冒険者ギルドは必要ないしね、この村には。
ディエゴが来るし、エビータやハビエル、イサベルがいるから商業ギルドは必要だけれど、この村に限っていえば依頼はないんだから、冒険者ギルドはいらないんだろう。
みんな戦えちゃうからねぇ。
そのうち、ギルドがなくなったりして……なんて思いつつ、ひっそりと溜息をついた。
まあ、そんな冒険者たちの事情はともかく。
「住人として認めてくれるのは嬉しいけど、本当にいいの?」
「ええ。村の住人全員がアリサなら構わないと言っていましたからね。だから、その分村の住人として、しっかり働いてください」
「わかった。ありがとう」
満場一致かーい! と内心で盛大に突っ込みを入れつつ、ペンダントを首にかける。すると、私と従魔たちを淡い光が包み、体内に入った。
きっとこれが住人として認められたってことなんだろう。ヘラルドが満足そうに笑みを浮かべているしね。
その後、神鋼が出るダンジョンの場所と階層を聞いて、げんなりする。ダンジョン自体は帝都の東側にある平原にぽっかりと穴が開いているそうだが、階層が問題だった。
神鋼が採れる階層は、なんと地下十階と地下三十階。三十階は行くまでに時間がかかるから無理だけれど、十階ならなんとかなるだろう。
「確かに階層は浅いですが、スキルがないとどこにあるのかがわかりませんからね。しかも、レベルがカンストしているか高くないと、神鋼は採掘できませんし。だからこそ、ダンジョンでの採掘は難しく、数が少ないのです」
「あちゃー……。そういうことなのね」
「ええ。だから確認なのですが。アリサは採掘のスキルを持っていますか?」
「ええ、あるわ。だから、期待しててね♪」
「ふふふっ! びっくり箱のような子ですね、アリサは。わかりました。期待して待っていますね」
おー、期待してていいぞー。全部言わなくても、神鋼の話をしている以上、私のスキルが相当高いか、カンストしているとわかるはずだ。それを察せられないような人じゃないからね、ヘラルドは。
しっかり採掘してくるさー。ただし、出現率が悪かったりマナーが悪い冒険者や採掘者がいたら、さっさとダンジョンから出て鉱山に行くけどね!
そんなことを考えつつヘラルドと別れ、自宅前に行く。ここだと作業をしているみんなの邪魔にならないしね。
本来の大きさになったピオに籠をくくりつけ、ノンとリコを籠の中に入れたあと、私も飛び乗る。そのまま飛び上がったピオに、帝都方面へ向かうよう指示する。
その間にマップを見てダンジョンの場所を確かめ、その方向に修正しつつ飛んでもらう。さすがその体躯と空からのアプローチだ……一時間ほどでダンジョンの近くまで来た。
誰もいないことを確認し、平原に下りてもらい、すぐに籠からリコとノンを下ろすと、籠をしまった。
「今回もみんなで潜るよ。最短距離で行くからね」
<<<<はーい>>>>
「じゃあ、しゅっぱーつ!」
ダンジョンに向かって平原を歩く。ノンが薬草を見つけたと言って籠を要求してきたので、渡した。
ノンの採取に合わせて歩いているうちにダンジョンの入口に着く。確かにぽっかりと穴が開いている。
なんというか……裂け目というかクレバスというか、そういう穴の開き方で、階段が下に伸びている。どんな強さの魔物や素材が出るダンジョンなのかな?
気を引き締めて階段を下りて行った。
112
お気に入りに追加
8,839
あなたにおすすめの小説
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
転移先は薬師が少ない世界でした
饕餮
ファンタジー
★この作品は書籍化及びコミカライズしています。
神様のせいでこの世界に落ちてきてしまった私は、いろいろと話し合ったりしてこの世界に馴染むような格好と知識を授かり、危ないからと神様が目的地の手前まで送ってくれた。
職業は【薬師】。私がハーブなどの知識が多少あったことと、その世界と地球の名前が一緒だったこと、もともと数が少ないことから、職業は【薬師】にしてくれたらしい。
神様にもらったものを握り締め、ドキドキしながらも国境を無事に越え、街でひと悶着あったから買い物だけしてその街を出た。
街道を歩いている途中で、魔神族が治める国の王都に帰るという魔神族の騎士と出会い、それが縁で、王都に住むようになる。
薬を作ったり、ダンジョンに潜ったり、トラブルに巻き込まれたり、冒険者と仲良くなったりしながら、秘密があってそれを話せないヒロインと、ヒロインに一目惚れした騎士の恋愛話がたまーに入る、転移(転生)したヒロインのお話。
出戻り巫女の日常
饕餮
ファンタジー
転生者であり、転生前にいた世界に巻き込まれ召喚されて逆戻りしてしまった主人公、黒木 桜。桜と呼べない皆の為にセレシェイラと名乗るも、前世である『リーチェ』の記憶があるからか、懐かしさ故か、それにひっついて歩く元騎士団長やら元騎士やら元神官長やら元侍女やら神殿関係者やらとの、「もしかして私、巻き込まれ体質……?」とぼやく日常と冒険。……になる予定。逆ハーではありません。
★本編完結済み。後日談を不定期更新。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
ゲーム世界といえど、現実は厳しい
饕餮
恋愛
結婚間近に病を得て、その病気で亡くなった主人公。
家族が嘆くだろうなあ……と心配しながらも、好きだった人とも結ばれることもなく、この世を去った。
そして転生した先は、友人に勧められてはまったとあるゲーム。いわゆる〝乙女ゲーム〟の世界観を持つところだった。
ゲームの名前は憶えていないが、登場人物や世界観を覚えていたのが運の尽き。
主人公は悪役令嬢ポジションだったのだ。
「あら……?名前は悪役令嬢ですけれど、いろいろと違いますわね……」
ふとした拍子と高熱に魘されて見た夢で思い出した、自分の前世。それと当時に思い出した、乙女ゲームの内容。
だが、その内容は現実とはかなりゲームとかけ離れていて……。
悪役令嬢の名前を持つ主人公が悪役にならず、山も谷もオチもなく、幸せに暮らす話。
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~
白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」
マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。
そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。
だが、この世には例外というものがある。
ストロング家の次女であるアールマティだ。
実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。
そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】
戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。
「仰せのままに」
父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。
「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」
脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。
アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃
ストロング領は大飢饉となっていた。
農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。
主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。
短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。
天才になるはずだった幼女は最強パパに溺愛される
雪野ゆきの
ファンタジー
記憶を失った少女は森に倒れていたところをを拾われ、特殊部隊の隊長ブレイクの娘になった。
スペックは高いけどポンコツ気味の幼女と、娘を溺愛するチートパパの話。
※誤字報告、感想などありがとうございます!
書籍はレジーナブックス様より2021年12月1日に発売されました!
電子書籍も出ました。
文庫版が2024年7月5日に発売されました!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。