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ハンデル自由都市国編
第56話 迷宮都市ラビラント 3
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第四階層も無事に踏破し、第五階層へ行く階段を下りる。
「……今度は森かいっ!」
バラエティーに富んでいるなあ……。まあ、このダンジョンは草原と森のダンジョンと呼ばれているらしく、そのダンジョン名とも相まって納得だ。
今回出て来た魔物はフォレストタラテクトの上位種であるタラテクトとトレント、フォレストウルフ。ウルフは五匹の集団で出るので、きちんと連携して倒す必要がある。
もちろんウルフも連携してくるから倒すのは大変だろうけれど、私よりもレベルが低いからなのか、比較的簡単に倒すことができた。もちろん、従魔たちの敵ではないのは言うまでもない。
タラテクトも糸を落としたけれど、上位種になったからなのか、糸のランクはAだった。うん、いいんでないかい? このままタラテクトの糸を集めよう。
もちろん、錬成したらどうなるかの実験はするつもりだ。できるだけランクの高い糸が欲しいからね。ランクを上げれば、その分防御力も上がるわけだし。
採取と戦闘、宝箱の中身を回収しつつ、五階をサクサク進む。従魔たちにとっては魔物が弱すぎるんだろう。常に一撃で倒してしまう。
それは私にも言えることだけれど、私の場合は武器がヤバイからね……。とんでもねーな、リュミエール謹製の武器は。
魔法が使えるならいろいろと試すところだけれど、使えないんだからしょうがない。
歩いているうちに下に下りる階段を見つけたので、休憩をする。どうやら階段付近も魔物が寄って来ないエリアのようで、他の冒険者も寛いでいた。
休憩をしたあとで階段を下りると、そこも森だった。魔物は五階と同じだが、やはり魔素が強くなっていることでレベルが上がっているらしい。
ドロップ品の品質はそれほど変わりはないけれど……さて、下に行くとどうなるのかな。もうじき夜になるので、今日は六階で泊まることにする。
セーフティーエリアを見つけ、すぐに野営の用意だ。
ここではみんなテントを張っていて、それぞれご飯の準備をしている。私たちも端っこのほうにテントを展開したあと、コンロとフライパンを出し、料理をする。といっても夜はムートンのラム肉を食べたいと言われているから、それを焼くつもりだ。
他にもキノコと野菜たっぷりのスープとサラダ、パンを用意。スープは明日の朝も食べられるよう、多めに作った。
テントの周りに結界石を置き、尚且つその外側に結界を張る。すると、二か所から複数、舌打ちする音が聞こえた。
おいおい、他にも女性冒険者がいるのに、何を考えてるんだ? ソロだから襲おうと思ってたのか?
従魔たちがいるとはいえ一人なんだから、警戒するに決まってるじゃないか。
結界が壊されることはないが、ここはパフォーマンス的にも側に寄って来れないようにするか。寄って来たら一撃だぞぅ♪
「ピオ、エバ。結界に沿って雷の魔法を添わせることはできる?」
<やってみないとわからないが……>
<たぶんできると思うわ>
「なら、実験も兼ねてやってくれる?」
<<わかった>>
人間が痺れて動けないくらいのものしてほしいとお願いすると、快く返事をするピオとエバ。実験だからね~、これくらいはしないといけないし、不埒な男どもに用心しますとも。
もしこれが成功したら、外でも同じことができるかもしれないし。
てなわけで二羽に実験してもらったところ、結界に沿って雷を纏わせることができた。これで防犯はバッチリだ。
あとは結界石の内側に防音の魔法を張ってもらい、テントの中に入る。うん、これで誰かが結界を触っても、こっちに悲鳴は聞こえなーい♪
まずは糸玉が錬成できるか実験。Bランク同士、Aランク同士、BとAで実験。
Bランク同士で錬成してみるとBのままだった。鉱石と同じようにいくつ錬成できるのか確かめたところ、糸玉も五個まで錬成できた。ただし、どこまでいってもBで、糸玉の大きさが変わっただけだ。
もちろんそれはA同士でも言えることで、BとAに至っては錬成すらできなかったのだ。
「ランクが違うと錬成できないのか。最大まで錬成したもの同士を錬成したら、どうなるんだろう?」
五個まで錬成したBランクの糸玉同士を錬成してみる。すると、今度は錬成できたうえにAランクに上がった。ただし、糸玉の大きさはドロップした一個分サイズだったが。
「うーん……コスパ悪いなあ。これだったら、普通にランクの高い糸だけを狙って倒したほうがいいかも」
錬成したとしても、結局は魔力を使って大きくするだけなのだ。ランクが上がらないのであれば、どんどん下に潜ってレベルの高い魔物の上位種を狙ったほうが、はるかにコスパがいい。
糸玉を大きくしたところで、どのみち布や服にしてしまえば、糸玉の大きさは関係ないんだから。
「よし。明日もどんどん下に行こうね」
<<<<やったー!>>>>
<もっと強い敵と戦いたいな>
<俺も!>
<あたしも!>
<ノンは採取するのー>
「いいね。私にも戦わせてね? レベルを上げないといけないから」
<<<<もちろん!>>>>
明日の行動も決まったことだし、実験も終わった。なので、みんなでベッドに潜り込み、さっさと眠った。
翌朝。起きて身支度をすると、テントを出る。結界の外を見ると、髪がアフロになった男が三人いた。
きっと、昨日舌打ちをした男どもだろう。
そしてその周囲には、冷たく見下ろす複数の冒険者。防音結界を解いてもらうと、全員から罵られているようだ。しかも、ギルドに報告すると言っている冒険者もいる。
痺れているのをいいことに、簀巻きにされる三人。
「あ、おはよう。眠れたか?」
「おはよう。従魔に防音の結界を張ってもらったから、よく眠れたわ」
「そ、そうか」
私の言葉に、話しかけてきた冒険者の顔が引きつった。
「それにしても、凄い結界だな、これ」
「あたしも結界を張れるけど、ここまで凄くないわよ?」
「ああ。私の結界魔法はカンストしてるから。それに、従魔に雷の魔法を這わせたの」
「な、なるほど」
結界に雷の魔法を這わせるなんでことはしないんだろう。私だって実験でやっただけだからね。
そう伝えると、結界魔法が使える人と雷魔法が使えるらしき人が思案した顔になり、なにやら相談を始めた。なにをするのかと見ていたら、結界に雷魔法を這わせているし。
「「できた!」」
「おお、凄い!」
「これなら魔物にも対処できるな」
「そうね。こういう不埒な輩を退治することも可能だし」
「そうだな」
『教えてくれて、ありがとう!』
「お、おう」
全員から喜々としてお礼を言われ、若干引きながらも頷く。これしか言いようがなかったともいう。お礼にと魔石などのドロップ品をくれたり、中層や下層に出る魔物とそのドロップ品を教えてくれたよ……。
まあ、それはともかく。簀巻きにされた連中は、これから地上に戻る冒険者パーティーが連れて帰り、ギルドに引き渡すそうだ。教えてくれた話によると、彼ら三人は以前から不穏な噂があったけれど、処罰するにも証拠がないうえ、被害者は亡くなっていることが多かったらしい。
ダメじゃん、それ。強姦殺人犯ってことでしょ?
捕まえられたならよかったよ。しかも、未遂とはいえ私がいたところの結界近くに倒れていたうえに、目撃者多数の現行犯だからねー。
言い逃れはできんだろう。
おバカだなあ……と思いつつ、あとの処遇を彼らに任せるとさっさと朝食を食べ、彼らと別れて七階へと向かった。
「……今度は森かいっ!」
バラエティーに富んでいるなあ……。まあ、このダンジョンは草原と森のダンジョンと呼ばれているらしく、そのダンジョン名とも相まって納得だ。
今回出て来た魔物はフォレストタラテクトの上位種であるタラテクトとトレント、フォレストウルフ。ウルフは五匹の集団で出るので、きちんと連携して倒す必要がある。
もちろんウルフも連携してくるから倒すのは大変だろうけれど、私よりもレベルが低いからなのか、比較的簡単に倒すことができた。もちろん、従魔たちの敵ではないのは言うまでもない。
タラテクトも糸を落としたけれど、上位種になったからなのか、糸のランクはAだった。うん、いいんでないかい? このままタラテクトの糸を集めよう。
もちろん、錬成したらどうなるかの実験はするつもりだ。できるだけランクの高い糸が欲しいからね。ランクを上げれば、その分防御力も上がるわけだし。
採取と戦闘、宝箱の中身を回収しつつ、五階をサクサク進む。従魔たちにとっては魔物が弱すぎるんだろう。常に一撃で倒してしまう。
それは私にも言えることだけれど、私の場合は武器がヤバイからね……。とんでもねーな、リュミエール謹製の武器は。
魔法が使えるならいろいろと試すところだけれど、使えないんだからしょうがない。
歩いているうちに下に下りる階段を見つけたので、休憩をする。どうやら階段付近も魔物が寄って来ないエリアのようで、他の冒険者も寛いでいた。
休憩をしたあとで階段を下りると、そこも森だった。魔物は五階と同じだが、やはり魔素が強くなっていることでレベルが上がっているらしい。
ドロップ品の品質はそれほど変わりはないけれど……さて、下に行くとどうなるのかな。もうじき夜になるので、今日は六階で泊まることにする。
セーフティーエリアを見つけ、すぐに野営の用意だ。
ここではみんなテントを張っていて、それぞれご飯の準備をしている。私たちも端っこのほうにテントを展開したあと、コンロとフライパンを出し、料理をする。といっても夜はムートンのラム肉を食べたいと言われているから、それを焼くつもりだ。
他にもキノコと野菜たっぷりのスープとサラダ、パンを用意。スープは明日の朝も食べられるよう、多めに作った。
テントの周りに結界石を置き、尚且つその外側に結界を張る。すると、二か所から複数、舌打ちする音が聞こえた。
おいおい、他にも女性冒険者がいるのに、何を考えてるんだ? ソロだから襲おうと思ってたのか?
従魔たちがいるとはいえ一人なんだから、警戒するに決まってるじゃないか。
結界が壊されることはないが、ここはパフォーマンス的にも側に寄って来れないようにするか。寄って来たら一撃だぞぅ♪
「ピオ、エバ。結界に沿って雷の魔法を添わせることはできる?」
<やってみないとわからないが……>
<たぶんできると思うわ>
「なら、実験も兼ねてやってくれる?」
<<わかった>>
人間が痺れて動けないくらいのものしてほしいとお願いすると、快く返事をするピオとエバ。実験だからね~、これくらいはしないといけないし、不埒な男どもに用心しますとも。
もしこれが成功したら、外でも同じことができるかもしれないし。
てなわけで二羽に実験してもらったところ、結界に沿って雷を纏わせることができた。これで防犯はバッチリだ。
あとは結界石の内側に防音の魔法を張ってもらい、テントの中に入る。うん、これで誰かが結界を触っても、こっちに悲鳴は聞こえなーい♪
まずは糸玉が錬成できるか実験。Bランク同士、Aランク同士、BとAで実験。
Bランク同士で錬成してみるとBのままだった。鉱石と同じようにいくつ錬成できるのか確かめたところ、糸玉も五個まで錬成できた。ただし、どこまでいってもBで、糸玉の大きさが変わっただけだ。
もちろんそれはA同士でも言えることで、BとAに至っては錬成すらできなかったのだ。
「ランクが違うと錬成できないのか。最大まで錬成したもの同士を錬成したら、どうなるんだろう?」
五個まで錬成したBランクの糸玉同士を錬成してみる。すると、今度は錬成できたうえにAランクに上がった。ただし、糸玉の大きさはドロップした一個分サイズだったが。
「うーん……コスパ悪いなあ。これだったら、普通にランクの高い糸だけを狙って倒したほうがいいかも」
錬成したとしても、結局は魔力を使って大きくするだけなのだ。ランクが上がらないのであれば、どんどん下に潜ってレベルの高い魔物の上位種を狙ったほうが、はるかにコスパがいい。
糸玉を大きくしたところで、どのみち布や服にしてしまえば、糸玉の大きさは関係ないんだから。
「よし。明日もどんどん下に行こうね」
<<<<やったー!>>>>
<もっと強い敵と戦いたいな>
<俺も!>
<あたしも!>
<ノンは採取するのー>
「いいね。私にも戦わせてね? レベルを上げないといけないから」
<<<<もちろん!>>>>
明日の行動も決まったことだし、実験も終わった。なので、みんなでベッドに潜り込み、さっさと眠った。
翌朝。起きて身支度をすると、テントを出る。結界の外を見ると、髪がアフロになった男が三人いた。
きっと、昨日舌打ちをした男どもだろう。
そしてその周囲には、冷たく見下ろす複数の冒険者。防音結界を解いてもらうと、全員から罵られているようだ。しかも、ギルドに報告すると言っている冒険者もいる。
痺れているのをいいことに、簀巻きにされる三人。
「あ、おはよう。眠れたか?」
「おはよう。従魔に防音の結界を張ってもらったから、よく眠れたわ」
「そ、そうか」
私の言葉に、話しかけてきた冒険者の顔が引きつった。
「それにしても、凄い結界だな、これ」
「あたしも結界を張れるけど、ここまで凄くないわよ?」
「ああ。私の結界魔法はカンストしてるから。それに、従魔に雷の魔法を這わせたの」
「な、なるほど」
結界に雷の魔法を這わせるなんでことはしないんだろう。私だって実験でやっただけだからね。
そう伝えると、結界魔法が使える人と雷魔法が使えるらしき人が思案した顔になり、なにやら相談を始めた。なにをするのかと見ていたら、結界に雷魔法を這わせているし。
「「できた!」」
「おお、凄い!」
「これなら魔物にも対処できるな」
「そうね。こういう不埒な輩を退治することも可能だし」
「そうだな」
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まあ、それはともかく。簀巻きにされた連中は、これから地上に戻る冒険者パーティーが連れて帰り、ギルドに引き渡すそうだ。教えてくれた話によると、彼ら三人は以前から不穏な噂があったけれど、処罰するにも証拠がないうえ、被害者は亡くなっていることが多かったらしい。
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・「転移先は薬師が少ない世界でした」コミカライズ 1巻発売中。毎月第三木曜日更新
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を連載中です。よろしくお願いします!
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