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帝国編
道具と薬草の説明
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おっさん達が帰ったあとは二度寝して、起きたら朝ごはん。カムイをもふって作業部屋から薬草と毒草の種が入っているビンを持ってくると、昨日見つけた種を収穫する。ついでに温室や庭を見回って収穫できるものがないか確認し、できるものは色々と準備して収穫した。キアロ達が扱えないのは、持って行くのはここを出る前日か当日に掘り起こし、処分するものでラーディが扱えるものは彼に渡すことにした。
そのあとは草むしりや水やりなどのお世話をし、布団を干したり洗濯して干したりした。開け放っていた門扉を締め切ってから家の中へ入ると、カムイはフェンリルのまま窓際に寝そべっていた。
小さな姿であの滑らかな毛をもふりたくなった私は、おっさんが置いていった服を持ってお風呂場に行くと、ドアを開けたまま小さくなってなんとか着替えた。面倒だから靴とか靴下は履かず、裸足である。できるだけ足音をさせないように近づきたいけど、フェンリルになっているカムイに対してそれをやるのは不可能なので、普通に歩いてカムイに近づくとそのままもふもふにダイブした。
『おっと。おや、桜、その姿……』
「しょの……この姿でとうしゃまにあまえてみたかったの。らめ?」
『……っ』
私の言葉がよっぽど嬉しかったのだろう……目を細めたカムイの尻尾が勢いよく振られていた。うん、喜んでもらえて私も嬉しい。
結局、ご飯を作ったりお風呂に入る時以外は幼女の姿のまま、フェンリルや人間に戻ったカムイと戯れたり話しをしたりと、親子で一日中のんびりと過ごした。……流石に子供の姿のままカムイと一緒にお風呂に入ったりはしなかったけどね!
***
「……ど、どうっすか?」
翌日、朝からキアロとスニル達がいる湖に向かった。珍しく脱出組は全員いたようで、ついでとばかりに全員の傷薬のできを確認することに。
上級巫女であり神官長でもあったラーディはともかく、今日のメインはキアロとスニルなので、先に他の面々の傷薬のできを見てからキアロとスニルの作った傷薬を見てるのだが。
ちなみに、他の面々は既に中級巫女の腕前だった。
「……うん、磨り潰しに少し甘い部分はあるけど、技術的には中級に入ってるね」
「やった!」
「これなら教えても大丈夫だと思う。ただ、解毒薬は傷薬以上に丁寧にやらないと成功しないこともあるの。そこは教えながらやるから」
全員の腕前の確認が終わったのでここで解散することに。解毒薬の作り方を口頭で教えるにしても、材料はともかく基本から教えるつもりなので、今は手元に道具がないから結局は二度手間になるし。他の面々で解毒薬の作り方の希望者は、ラーディにお願いしたら快く引き受けてくれたので、丸投げした。別にいいじゃん、胃薬の作り方を教えたんだから。
基本の作り方を教えるにも今は手元に道具がないことを説明し、二人を伴って自宅へと向かった。セシルはカムイが見ててくれるというので、何かあったら呼びにきてと子守りをお願いした。
「じゃあ、二人はここに座ってね。解毒薬に使う道具と薬草の説明をするよ」
作業台に椅子を二つ並べ、二人に座ってもらう。そこに薬草と毒を抜いた毒草をそれを擂り潰す道具を二人分並べた。薬草は、毒草との違いを見比べるために並べただけなので、今回は使用しない。
「使う薬草は毒草だよ。解毒薬を作るには毒を抜いた毒草が必要なの。道具も作り方も傷薬といっしょだよ」
「へぇ……」
「で、右が薬草で、左が毒草。もちろん、毒は抜いてあるよ。さて……二つの薬草の違いが判るかな?」
まずは見た目。色は微妙に毒草の方が濃いし、葉も毒草の方はちょっとギザギザしているのが特徴だ。毒を抜く前なら葉脈がうっすらと白くなっているから、それは裏庭で確認させるつもりだ。
暫く考えていた二人は見事にその特徴を言い当てたので、解毒薬を作ってもらうことにする。
「あとで毒抜きのやり方は外で教えるから、まずは解毒薬を作ってみようか」
「「はい!」」
元気よく返事をした二人は、毒草を乳鉢に入れてそれを擂り潰し始めた。巫女の力を使って簡単にできる方法もあるけど、それは基本の作り方を理解していないとできない方法なので、まだ教えない。
「くぅ……薬草より難しい」
「なんか葉っぱが堅いというか……」
「お、よく気づいたね、スニル。毒草は薬草よりもほんの少しだけ葉っぱが厚いし、薬草を擂り潰す経験がないと難しいの。解毒薬作りが中級からになっているのは、そういう理由からだよ」
「「なるほど~」」
「ユースレスでラーディに教えた方法もあとで教えるけど、それは基本の作り方を理解していないとできないから。まあ、それは薬全般にいえることだけどね」
室内にゴリゴリと擂り潰す音が響く。
様子を見ながらコツを教え、丁寧に擂り潰させていく。初めてだからまだ甘い部分はあるけど、これならと太鼓判を押し、巫女の力を混ぜ込んで仕上げてもらう。
不思議なことに、擂り潰した薬草に巫女の力を混ぜると、丸くなるのだ。
「「できた!」」
「どれ……。うん、まだまだ練習が必要だけど、これなら納品しても大丈夫かな」
「「やった!」」
手をとりあって喜ぶ二人は、とても輝いている。それを微笑ましく思いつつ暫く眺めたあと、「次の作業をするよ」と二人の意識を私に向けさせ、日焼け止めクリームの作り方を教えた。それができたら企業秘密の作り方を二人に教えて実践してもらうとこれも問題なくできたので、解毒薬も教えるとこれも問題なくできた。
……おおぅ……すごいな、お二人サン。それだけ真剣に取り組んだということだ。まあ、傷薬は一度も失敗しなかったけど、解毒薬は三回に一回は失敗してるから、こっちは暫く基本で作らせることにした。
その後は外にでて薬草と毒草が植わっている場所へと行き、二人に薬草の見分け方と毒の抜き方を教えた。当然のことながら、籠とナイフを分けて使うように説明し、それを実践してもらった。
「だいたいこんな感じだね。さっきも言ったけど、あとは練習あるのみだよ。良い物にしたいなら、生のまま使うんじゃなくて、乾燥させてから作ることをすすめる」
「あ、そっか。だからセレシェイラの作業場には、薬草が吊るされてたんっすね」
「うん。乾燥させるのに時間はかかるけど、モノはよくなるから。因みに、乾燥させてからって話は上級になってから教えることなんだよ?」
「へっ?! そうなんすか?!」
「うん。いずれ教えることなら、今教えても問題ないしね。……他の人には内緒だよ?」
クスクス笑いながら二人に告げると、二人同時に頷いた。そして家の中へと戻り、三人で手洗いうがいをしてからダイニングキッチンへ行き、コーヒーとクッキーを出した。反省会と雑談をしたあと、二人が顔を見合わせてから私を見た。
「セレシェイラ、この家のことだけど、さ」
「ん?」
「スニルと話し合って決めたんだ。だから、その……」
いいづらそうにしているキアロを急がせることなく、コーヒーを飲みながら待つこと数秒。
「この家がいくらしたか判んないし、今は魔導石で稼いだ金貨五十枚しかないけど、オレたちに売ってください!」
揃って頭を下げた二人に視線を向ける。この数日でもう五十枚も稼いだのか。この分なら、ここで生活して行くのは大丈夫だろう。
「二十枚でいいよ」
「「え……?」」
「金貨二十枚で売ってあげるって言ったの」
「そ、そんなに安くていいんすか?! 温室もあるのに?!」
「温室も、庭の畑も管理してしてもらうことになるから、その迷惑料を引いた金額だね。それに、セシルもいるし今後も子供が増えるかもしれないんだから、これからも色々とお金が必要になってくるでしょうが」
「あ……」
「贅沢をしなければ十分暮らしていけるとは思うけど、自分たちのため、セシルとこれから産まれてくるかもしれない子供のためにも、貯金しときなさいって」
「……はい!」
若干涙目になりながら笑顔で返事をする二人に、笑顔を向ける。
多分私たちは、ここには戻ってこれないだろうと思っている。だからキアロ達の提案は非常に有難かった。
――そのぶんも含めた迷惑料だとか、実は彼らよりもお金があるからタダで譲るとは流石に言えなかった。まあ、普通言わないわな、そんなこと。
そして、いつここに越してくるのか、荷物をどうするのかをカムイを含めた四人で話し合った結果、明後日の十時頃になった。
そんなわけで、明日は引越しの準備です!
そのあとは草むしりや水やりなどのお世話をし、布団を干したり洗濯して干したりした。開け放っていた門扉を締め切ってから家の中へ入ると、カムイはフェンリルのまま窓際に寝そべっていた。
小さな姿であの滑らかな毛をもふりたくなった私は、おっさんが置いていった服を持ってお風呂場に行くと、ドアを開けたまま小さくなってなんとか着替えた。面倒だから靴とか靴下は履かず、裸足である。できるだけ足音をさせないように近づきたいけど、フェンリルになっているカムイに対してそれをやるのは不可能なので、普通に歩いてカムイに近づくとそのままもふもふにダイブした。
『おっと。おや、桜、その姿……』
「しょの……この姿でとうしゃまにあまえてみたかったの。らめ?」
『……っ』
私の言葉がよっぽど嬉しかったのだろう……目を細めたカムイの尻尾が勢いよく振られていた。うん、喜んでもらえて私も嬉しい。
結局、ご飯を作ったりお風呂に入る時以外は幼女の姿のまま、フェンリルや人間に戻ったカムイと戯れたり話しをしたりと、親子で一日中のんびりと過ごした。……流石に子供の姿のままカムイと一緒にお風呂に入ったりはしなかったけどね!
***
「……ど、どうっすか?」
翌日、朝からキアロとスニル達がいる湖に向かった。珍しく脱出組は全員いたようで、ついでとばかりに全員の傷薬のできを確認することに。
上級巫女であり神官長でもあったラーディはともかく、今日のメインはキアロとスニルなので、先に他の面々の傷薬のできを見てからキアロとスニルの作った傷薬を見てるのだが。
ちなみに、他の面々は既に中級巫女の腕前だった。
「……うん、磨り潰しに少し甘い部分はあるけど、技術的には中級に入ってるね」
「やった!」
「これなら教えても大丈夫だと思う。ただ、解毒薬は傷薬以上に丁寧にやらないと成功しないこともあるの。そこは教えながらやるから」
全員の腕前の確認が終わったのでここで解散することに。解毒薬の作り方を口頭で教えるにしても、材料はともかく基本から教えるつもりなので、今は手元に道具がないから結局は二度手間になるし。他の面々で解毒薬の作り方の希望者は、ラーディにお願いしたら快く引き受けてくれたので、丸投げした。別にいいじゃん、胃薬の作り方を教えたんだから。
基本の作り方を教えるにも今は手元に道具がないことを説明し、二人を伴って自宅へと向かった。セシルはカムイが見ててくれるというので、何かあったら呼びにきてと子守りをお願いした。
「じゃあ、二人はここに座ってね。解毒薬に使う道具と薬草の説明をするよ」
作業台に椅子を二つ並べ、二人に座ってもらう。そこに薬草と毒を抜いた毒草をそれを擂り潰す道具を二人分並べた。薬草は、毒草との違いを見比べるために並べただけなので、今回は使用しない。
「使う薬草は毒草だよ。解毒薬を作るには毒を抜いた毒草が必要なの。道具も作り方も傷薬といっしょだよ」
「へぇ……」
「で、右が薬草で、左が毒草。もちろん、毒は抜いてあるよ。さて……二つの薬草の違いが判るかな?」
まずは見た目。色は微妙に毒草の方が濃いし、葉も毒草の方はちょっとギザギザしているのが特徴だ。毒を抜く前なら葉脈がうっすらと白くなっているから、それは裏庭で確認させるつもりだ。
暫く考えていた二人は見事にその特徴を言い当てたので、解毒薬を作ってもらうことにする。
「あとで毒抜きのやり方は外で教えるから、まずは解毒薬を作ってみようか」
「「はい!」」
元気よく返事をした二人は、毒草を乳鉢に入れてそれを擂り潰し始めた。巫女の力を使って簡単にできる方法もあるけど、それは基本の作り方を理解していないとできない方法なので、まだ教えない。
「くぅ……薬草より難しい」
「なんか葉っぱが堅いというか……」
「お、よく気づいたね、スニル。毒草は薬草よりもほんの少しだけ葉っぱが厚いし、薬草を擂り潰す経験がないと難しいの。解毒薬作りが中級からになっているのは、そういう理由からだよ」
「「なるほど~」」
「ユースレスでラーディに教えた方法もあとで教えるけど、それは基本の作り方を理解していないとできないから。まあ、それは薬全般にいえることだけどね」
室内にゴリゴリと擂り潰す音が響く。
様子を見ながらコツを教え、丁寧に擂り潰させていく。初めてだからまだ甘い部分はあるけど、これならと太鼓判を押し、巫女の力を混ぜ込んで仕上げてもらう。
不思議なことに、擂り潰した薬草に巫女の力を混ぜると、丸くなるのだ。
「「できた!」」
「どれ……。うん、まだまだ練習が必要だけど、これなら納品しても大丈夫かな」
「「やった!」」
手をとりあって喜ぶ二人は、とても輝いている。それを微笑ましく思いつつ暫く眺めたあと、「次の作業をするよ」と二人の意識を私に向けさせ、日焼け止めクリームの作り方を教えた。それができたら企業秘密の作り方を二人に教えて実践してもらうとこれも問題なくできたので、解毒薬も教えるとこれも問題なくできた。
……おおぅ……すごいな、お二人サン。それだけ真剣に取り組んだということだ。まあ、傷薬は一度も失敗しなかったけど、解毒薬は三回に一回は失敗してるから、こっちは暫く基本で作らせることにした。
その後は外にでて薬草と毒草が植わっている場所へと行き、二人に薬草の見分け方と毒の抜き方を教えた。当然のことながら、籠とナイフを分けて使うように説明し、それを実践してもらった。
「だいたいこんな感じだね。さっきも言ったけど、あとは練習あるのみだよ。良い物にしたいなら、生のまま使うんじゃなくて、乾燥させてから作ることをすすめる」
「あ、そっか。だからセレシェイラの作業場には、薬草が吊るされてたんっすね」
「うん。乾燥させるのに時間はかかるけど、モノはよくなるから。因みに、乾燥させてからって話は上級になってから教えることなんだよ?」
「へっ?! そうなんすか?!」
「うん。いずれ教えることなら、今教えても問題ないしね。……他の人には内緒だよ?」
クスクス笑いながら二人に告げると、二人同時に頷いた。そして家の中へと戻り、三人で手洗いうがいをしてからダイニングキッチンへ行き、コーヒーとクッキーを出した。反省会と雑談をしたあと、二人が顔を見合わせてから私を見た。
「セレシェイラ、この家のことだけど、さ」
「ん?」
「スニルと話し合って決めたんだ。だから、その……」
いいづらそうにしているキアロを急がせることなく、コーヒーを飲みながら待つこと数秒。
「この家がいくらしたか判んないし、今は魔導石で稼いだ金貨五十枚しかないけど、オレたちに売ってください!」
揃って頭を下げた二人に視線を向ける。この数日でもう五十枚も稼いだのか。この分なら、ここで生活して行くのは大丈夫だろう。
「二十枚でいいよ」
「「え……?」」
「金貨二十枚で売ってあげるって言ったの」
「そ、そんなに安くていいんすか?! 温室もあるのに?!」
「温室も、庭の畑も管理してしてもらうことになるから、その迷惑料を引いた金額だね。それに、セシルもいるし今後も子供が増えるかもしれないんだから、これからも色々とお金が必要になってくるでしょうが」
「あ……」
「贅沢をしなければ十分暮らしていけるとは思うけど、自分たちのため、セシルとこれから産まれてくるかもしれない子供のためにも、貯金しときなさいって」
「……はい!」
若干涙目になりながら笑顔で返事をする二人に、笑顔を向ける。
多分私たちは、ここには戻ってこれないだろうと思っている。だからキアロ達の提案は非常に有難かった。
――そのぶんも含めた迷惑料だとか、実は彼らよりもお金があるからタダで譲るとは流石に言えなかった。まあ、普通言わないわな、そんなこと。
そして、いつここに越してくるのか、荷物をどうするのかをカムイを含めた四人で話し合った結果、明後日の十時頃になった。
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