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ジュリアスの章
五話目
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念のため城にも行き、休みをもぎ取って走る。ここのところ忙しかったし休みが取れていなかったらか、可能だったのだ。
「ありがとう。疲れただろう?」
馬の嘶きと共に足を止め、馬上から降りると手綱を引いて敷地に入り、樹に手綱をくくりつける。情報通り雪が積もっていたが、雪を掻いたのか、家まで道ができていた。
屋根はかなりの急勾配で、雪降ろしの必要はなさそうな、少し大きめの民家だった。
視線を上から下に戻し、玄関はどちらだろうかと顔を右に向けた途端、ドクンと鼓動が跳ねる。
愛しい人が柔らかい笑みを浮かべながら、テラスで編物をしていたからだ。
ゆっくりと、足音を忍ばせながら近づくと、ふいに
「ふぅ……。ふふ、できた!」
と声をあげた。
どんな物を編んでいたのか興味を持ち、後ろから覗くようにして、そこで動きを止めてしまった。
――幸せそうな、満ち足りた笑顔だった。
だから私はそれを掴みたくて……、自分の物にしたくて、思わず後ろから抱き締めた。
「ルナマリア嬢、探した……!」
「……え?」
一瞬ルナマリア嬢の体が強ばるが、すぐに解ける。
「どうして私を避ける?! どうして私の前からいなくなった……!」
「ジュ……リ、アス、さま……? どうしてここが……」
「どうして……っ!」
ルナマリア嬢の首筋に顔を埋め、逃がさないようにさらに抱きしめる。想いが溢れて、抱きしめた手が微かに震える。
「あの……わたくしを嫌っていたのは……避けていたのは、ジュリアス様のほうではありませんか。わたくしには笑顔すら向けてはくださらなかったのに……っ」
「違うっ!」
「目線すらも、合わせてはくださらない。それがつらかったのです。ですから……わたくしは……っ」
はぁ、と息を吐く。レオンの言う通りだった、と思わず溜息がでる。
「雲行きが怪しくなってきた。できれば落ち着いた場所で話がしたい」
日差しがあるとは言え、空はどんよりし始めていたための提案だった。ルナマリア嬢もそれに気付いたのか、空を見上げている。
「もうじき雪が降りますわ。こちらには馬車でいらしたのですか?」
「いや、馬だ」
「単騎でかけていらしたのですか? でしたら馬も相当疲れておりますわね。幸い、こちらには裏に厩舎がありますから、そちらへ。ご案内いたします」
「ありがとう。それから、すまない」
お礼を言い、馬を取りに行って戻ると、テラスの先でルナマリア嬢が待っていた。
「こちらです」
そう言ってルナマリア嬢は空いている馬房に真新しい藁を敷き詰めてくれ、馬を中に入れた。水と飼い葉をあたえると、愛馬は嬉しそうに水と飼い葉を食み始めた。
馬の背中から鞍を外し、丁寧にブラシをかけ、「ゆっくり休んでね」と声をかけ、私を促して厩舎を出る。その動作に、手慣れてる……さすがだな、と感心した。
「ここで少しお待ちいただけますか?」
「どうした?」
「先ほども言いましたが、雪が降りそうなのです。今、家の中にある薪だけでは足りそうにありませんので、取って参ります」
その言葉に、暖炉があるのかと思い至る。だからこそ、女性一人でさせてはいけないと思ったのだ。
「一緒に行こう」
「ですが……」
「二人で運んだほうが、たくさん運べる」
本音は、ほんの少しも離れたくはない。ずっと一緒にいたかった。
「そう、ですわね……わかりました」
そして二人で薪の束を取りに行き、ルナマリア嬢のあとについて家まで運ぶ。
「こちらに置いてくださいませ」
「ああ」
暖炉の横にあるスペースに薪を置くと、暖炉の前に敷いてあるラグにクッションを置いてある場所を差した。
「こちらにお座りください。椅子に座るよりは温かいのです。すぐにお茶をご用意いたしますね」
そして暖炉に向かうルナマリア嬢。
待っている間、部屋を眺める。
暖炉は煉瓦造り。
窓には熱を逃がさないためのものなのか、分厚いカーテン。その隙間から、外には雪がちらつき始めているのが見えた。
足元には毛足の長いラグが敷かれ、手作りのクッションが置かれている。確かにソファーやテーブルに座るよりは暖かかった。
しばらくすると香ばしい香りが漂い、お茶受けと一緒にこちらに向いた。
「どうぞ」
「ミルクティーのようだが……初めて嗅ぐ香りだ」
「侍女のミリーに教わったのですが、この地方独特の飲み方で、体を温める作用のある紅茶だそうです。スパイスが入っておりますので、独特な香りがいたしますの。ジュリアス様のお口に合えばいいのですが……」
その言葉に恐る恐るカップに口をつけるが、思っていたような味ではなかった。
「……美味しい」
「それはよかったですわ」
ほっとしたようなルナマリア嬢の声に、久しぶりのルナマリア嬢のお菓子とミルクティーを堪能する。
「どうして、皇都から離れた?」
「……療養するためですわ」
俯き加減なルナマリア嬢の顔は、少し辛そうだった。
「どうしてだ! 皇都から離れる必要はなかったはずだ! それに、どうして私には何も言ってはくれなかった?!」
「……貴方様は婚姻間近ですのに? それに嫌われている方からそんなことを言われて困るのは、ジュリアス様のほうでございましょう?」
ルナマリア嬢の言葉に、自業自得とはいえ頭を抱える。
「……誰が、婚姻間近だって?」
「ジュリアス様が、ラインバッハ家のステラ様と……。ああ、あれから半年も立つんですもの……もう婚姻なされたのですよね?」
「犯罪者と結託するような者を、身内に引き入れるつもりはないが」
「……はい?」
ルナマリア嬢は不思議そうな顔をしている。もしかして……何も聞いてないのだろうか?
「……私が賊に襲われたのは知っているな?」
「はい」
「ラインバッハ侯爵家は、その賊そのものだった。次期宰相を狙って私を襲い、巧く宰相になった暁には陛下を亡き者にし、自分たちがその後釜に座るつもりでいたようだが……レオンかエルからは聞いていないのか?」
「聞いておりませんわ」
私の言葉に、ルナマリア嬢が怒りの表情を浮かべる。確かに、なんと身勝手な者たちなんだろうと私も思ったくらいだから、当然か。
「それにしても……呆れましたわ。だから常に一緒にいる、『部下の』エル兄さまが非番の日にジュリアス様を襲ったのですね?」
「そうらしい。ただ、エルが『あの』ホルクロフト家の者で、私がエルから剣術指導を受けているということは知らなかったらしい。まあ、私も公言はしてはいないが」
「はあ……。とんだ侯爵家ですこと」
とても呆れた声を出す、ルナマリア嬢。
「それに……私はルナマリア嬢を嫌ってなど、いない。むしろ……」
そう呟いて紅茶のカップを置くと、ちょうど火のはぜる音に自分の声が重なる。
「え?」
よく聞き取れなかったのか、ルナマリア嬢は紅茶のカップを持ったまま固まり、顔を私に向けた途端に私中の何かかが弾け、気付いた時にはルナマリア嬢のカップを取り上げていた。
――彼女の唇に、そっと触れるような口づけを落とす。
彼女の唇はふっくらとしていて柔らかく……少しだけ冷たかった。
「ありがとう。疲れただろう?」
馬の嘶きと共に足を止め、馬上から降りると手綱を引いて敷地に入り、樹に手綱をくくりつける。情報通り雪が積もっていたが、雪を掻いたのか、家まで道ができていた。
屋根はかなりの急勾配で、雪降ろしの必要はなさそうな、少し大きめの民家だった。
視線を上から下に戻し、玄関はどちらだろうかと顔を右に向けた途端、ドクンと鼓動が跳ねる。
愛しい人が柔らかい笑みを浮かべながら、テラスで編物をしていたからだ。
ゆっくりと、足音を忍ばせながら近づくと、ふいに
「ふぅ……。ふふ、できた!」
と声をあげた。
どんな物を編んでいたのか興味を持ち、後ろから覗くようにして、そこで動きを止めてしまった。
――幸せそうな、満ち足りた笑顔だった。
だから私はそれを掴みたくて……、自分の物にしたくて、思わず後ろから抱き締めた。
「ルナマリア嬢、探した……!」
「……え?」
一瞬ルナマリア嬢の体が強ばるが、すぐに解ける。
「どうして私を避ける?! どうして私の前からいなくなった……!」
「ジュ……リ、アス、さま……? どうしてここが……」
「どうして……っ!」
ルナマリア嬢の首筋に顔を埋め、逃がさないようにさらに抱きしめる。想いが溢れて、抱きしめた手が微かに震える。
「あの……わたくしを嫌っていたのは……避けていたのは、ジュリアス様のほうではありませんか。わたくしには笑顔すら向けてはくださらなかったのに……っ」
「違うっ!」
「目線すらも、合わせてはくださらない。それがつらかったのです。ですから……わたくしは……っ」
はぁ、と息を吐く。レオンの言う通りだった、と思わず溜息がでる。
「雲行きが怪しくなってきた。できれば落ち着いた場所で話がしたい」
日差しがあるとは言え、空はどんよりし始めていたための提案だった。ルナマリア嬢もそれに気付いたのか、空を見上げている。
「もうじき雪が降りますわ。こちらには馬車でいらしたのですか?」
「いや、馬だ」
「単騎でかけていらしたのですか? でしたら馬も相当疲れておりますわね。幸い、こちらには裏に厩舎がありますから、そちらへ。ご案内いたします」
「ありがとう。それから、すまない」
お礼を言い、馬を取りに行って戻ると、テラスの先でルナマリア嬢が待っていた。
「こちらです」
そう言ってルナマリア嬢は空いている馬房に真新しい藁を敷き詰めてくれ、馬を中に入れた。水と飼い葉をあたえると、愛馬は嬉しそうに水と飼い葉を食み始めた。
馬の背中から鞍を外し、丁寧にブラシをかけ、「ゆっくり休んでね」と声をかけ、私を促して厩舎を出る。その動作に、手慣れてる……さすがだな、と感心した。
「ここで少しお待ちいただけますか?」
「どうした?」
「先ほども言いましたが、雪が降りそうなのです。今、家の中にある薪だけでは足りそうにありませんので、取って参ります」
その言葉に、暖炉があるのかと思い至る。だからこそ、女性一人でさせてはいけないと思ったのだ。
「一緒に行こう」
「ですが……」
「二人で運んだほうが、たくさん運べる」
本音は、ほんの少しも離れたくはない。ずっと一緒にいたかった。
「そう、ですわね……わかりました」
そして二人で薪の束を取りに行き、ルナマリア嬢のあとについて家まで運ぶ。
「こちらに置いてくださいませ」
「ああ」
暖炉の横にあるスペースに薪を置くと、暖炉の前に敷いてあるラグにクッションを置いてある場所を差した。
「こちらにお座りください。椅子に座るよりは温かいのです。すぐにお茶をご用意いたしますね」
そして暖炉に向かうルナマリア嬢。
待っている間、部屋を眺める。
暖炉は煉瓦造り。
窓には熱を逃がさないためのものなのか、分厚いカーテン。その隙間から、外には雪がちらつき始めているのが見えた。
足元には毛足の長いラグが敷かれ、手作りのクッションが置かれている。確かにソファーやテーブルに座るよりは暖かかった。
しばらくすると香ばしい香りが漂い、お茶受けと一緒にこちらに向いた。
「どうぞ」
「ミルクティーのようだが……初めて嗅ぐ香りだ」
「侍女のミリーに教わったのですが、この地方独特の飲み方で、体を温める作用のある紅茶だそうです。スパイスが入っておりますので、独特な香りがいたしますの。ジュリアス様のお口に合えばいいのですが……」
その言葉に恐る恐るカップに口をつけるが、思っていたような味ではなかった。
「……美味しい」
「それはよかったですわ」
ほっとしたようなルナマリア嬢の声に、久しぶりのルナマリア嬢のお菓子とミルクティーを堪能する。
「どうして、皇都から離れた?」
「……療養するためですわ」
俯き加減なルナマリア嬢の顔は、少し辛そうだった。
「どうしてだ! 皇都から離れる必要はなかったはずだ! それに、どうして私には何も言ってはくれなかった?!」
「……貴方様は婚姻間近ですのに? それに嫌われている方からそんなことを言われて困るのは、ジュリアス様のほうでございましょう?」
ルナマリア嬢の言葉に、自業自得とはいえ頭を抱える。
「……誰が、婚姻間近だって?」
「ジュリアス様が、ラインバッハ家のステラ様と……。ああ、あれから半年も立つんですもの……もう婚姻なされたのですよね?」
「犯罪者と結託するような者を、身内に引き入れるつもりはないが」
「……はい?」
ルナマリア嬢は不思議そうな顔をしている。もしかして……何も聞いてないのだろうか?
「……私が賊に襲われたのは知っているな?」
「はい」
「ラインバッハ侯爵家は、その賊そのものだった。次期宰相を狙って私を襲い、巧く宰相になった暁には陛下を亡き者にし、自分たちがその後釜に座るつもりでいたようだが……レオンかエルからは聞いていないのか?」
「聞いておりませんわ」
私の言葉に、ルナマリア嬢が怒りの表情を浮かべる。確かに、なんと身勝手な者たちなんだろうと私も思ったくらいだから、当然か。
「それにしても……呆れましたわ。だから常に一緒にいる、『部下の』エル兄さまが非番の日にジュリアス様を襲ったのですね?」
「そうらしい。ただ、エルが『あの』ホルクロフト家の者で、私がエルから剣術指導を受けているということは知らなかったらしい。まあ、私も公言はしてはいないが」
「はあ……。とんだ侯爵家ですこと」
とても呆れた声を出す、ルナマリア嬢。
「それに……私はルナマリア嬢を嫌ってなど、いない。むしろ……」
そう呟いて紅茶のカップを置くと、ちょうど火のはぜる音に自分の声が重なる。
「え?」
よく聞き取れなかったのか、ルナマリア嬢は紅茶のカップを持ったまま固まり、顔を私に向けた途端に私中の何かかが弾け、気付いた時にはルナマリア嬢のカップを取り上げていた。
――彼女の唇に、そっと触れるような口づけを落とす。
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