平成文化大論争

ALICE

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プロローグ1

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高校生といえば、何を思い浮かべるだろう。
そう、青春。
部活に入ったり、彼女が出来たり……。
俺だって憧れていた。
「やあやあ、大宮。また同じクラスだな」
「このクラスは恵まれてるよな」
「可愛い子ばかりだからな」
俺の席を囲んで勝手に盛り上がり始めている。
悲しいことに俺には女気が無く、周りはむさ苦しい男子共。
しかも、俺は部活をしていない。
俺の青春は、始まる前に終わっていた。

ー放課後―

勉強をする為に図書室へやって来た。
「失礼します」
静かな図書室に俺の声が響いた。
当たり前だ。
別にテストご近い訳でもない。
ただの時間潰しだ。
課題図書の本棚を通り過ぎ、奥の部屋に足を運んだ。
誰もいないと思っていたのだが、そこには??。
「大宮?」
「え、生徒会長!?」
「どうしたんだ?」
「いや、勉強をって……会長こそ!」
まさか、会長がいるなんて1ミクロも思っていなかった。
「あぁ、ちょっと暇でな」
暇=勉強するに繋がるとは、流石会長だ。
生徒会長は、完璧超人と言ってもいいほど何でも出来る。
おまけに美少女ときたところだから、男女共に人気だ。
まぁ、俺には別次元の人だ。
「ところで大宮。お前、部活に入っていないのか?」
唐突に聞いてきた。
「別に入りたい部活が無いからな」
事実、俺は運動は中の中と至って平凡。
だから、進んで入ろうとは思わない。
「そうか。大宮は、どういった部活が良いんだ」
本当に立派な生徒会長だ。
ただの生徒であるこの俺の意見を聞いてくれるとは。
「そうだなぁ。アニメ語り部とか(笑)」
「馬鹿か。そんな部活あるわけないだろ」
即否定されました。
「お前は、アニメとか好きなのか?」
「普通に好きだよ」
「実は、私もだ」
は?
「実は、私もだ」
「いや、ちゃんと聞こえてるよ!え、ちょっと待て。冗談だろ」
「私は、至って真面目だ」
「ま、まさか会長がアニメを好きだとは!」
そういうのとは、無縁な人だと思っていた。
「別に良いだろ」
まあ、そうなんだけどさ……。
「そうだ!」
いきなり会長は叫んだ。
この人といると、心臓に悪い。
「どうした?」
ニッと笑った会長は、悪戯いたずらを思い付いた子供のようだった。
「私は、急用を思い出した。良ければ、LINEを交換しないか?」
「お、おう」
QRコードの読み取りが成功し、【Green】がきた。
「来たぞ」
「こっちも来た」
 それに満足した会長は、携帯をポケットに入れ、
「では、また明日」
と言って、去ってしまった。
   ***
数学の図形の問題を解いていると、
ピロロローン♪
何とも間抜けな音がした。
携帯のディスプレイを見ると【通行人A】からLINEが来た。
通行人A>お兄ちゃん!
しゅーや>何だ、妹よ。
通行人A>何か分からない?
数秒考えた結果、
しゅーや>その馬鹿みたいな名前だろ?何だ【通行人A】ってww
通行人A>し、失礼な!夢知ってるんだからね。お兄ちゃん一時期【魔剣士クラウド】って名前だったじゃん。
驚いた。
まさか、夢がそのことを知っていたとは……。
これは、早急に話題を変えた方が良いだろう。
しゅーや>そ、それは昔の話だろ!!!それより何だ?
通行人A>あー、そうだった。あのね、今日からお父さん出張でいないから早く帰ってきて!
しゅーや>分かった。
通行人A>待ってるね、お兄ちゃん?
母親が早々に他界して父親に育てられた俺達だが、父親は開発者という少々厄介な職業柄で家を空けていることの方が多い。
だから、妹はなかなか兄離れをしてくれないのだ。


   ○☆○☆○☆
   あとがき的な
初めましての人もお久しぶりの人もあれ?これ見たことあるぞ!っていう人も閲覧有難うございます。
知っている方もいるかもしれませんが、占ツクでも掲載してたことあります!
なんと、1位を何度となく取らせて頂いてす。。(←唯一自慢出来ることw)
アルファポリスは、ネッ友から聞きました。
ちなみに作者は、中3で受験シーズン真っ只中なので投稿が遅れるかもなのでご了承ください!!

前文がだいぶ長くなりました。
大事な作品紹介です(*´ω`*)
今出てきたキャラは、
・修也くん
・芽依ちゃん
・妹ちゃん(夢ちゃん)
ですね!
どんな本でも絶対に1人はいるツッコミ役それが主人公である修也くんです。
ハーレムとは言っても大変なんですよー。。
そして、生徒会長である芽依ちゃん!
才色兼備で非の打ち所が無いと思いきや、天然だった!?
当初は、こんなに馬鹿じゃなかったのにー(><)
馬鹿の本命といえば、妹ちゃん!
LINEの名前からもお分かりの筈です。
次回からお馬鹿ぶりを炸裂しちゃいます!

とながーく紹介させて頂きました。
でも、驚くことに今日は記念すべきアルファポリスデビューdayということで2話連続やっちゃいます。
次話は、プロローグ2 です(*`・ω・)ゞ
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